2020年5月27日更新

第9回 岩手県立博物館×不思議な遮光器土偶

岩手県立博物館外観

「不思議な遮光器土偶」

遮光器土偶は縄文時代の晩期(紀元前1000年~紀元前400年頃)から作り始められました。その特徴は目が大きく、エスキモーが雪の光の反射を防ぐために使う遮光器(ゴーグル)をつけているように見えることから「遮光器土偶」と呼ばれるようになりました。その姿かたちは大変奇妙で、一時宇宙人、あるいは宇宙飛行士の姿ではないかとも注目を集めました。  
この遮光器土偶は青森県から岩手県で多く出土しています。完全な状態で発見されることは稀であり、足や腕など体の一部が欠損していたり、切断された状態で発見されることがほとんどです。それは多産や豊穣を祈願するための儀式において土偶の一部を切断したのではないかと考えられています。
また、切断した部分を修理して繰り返し使用していたと考えられています。

この遮光器土偶が展示されているのが岩手県立博物館です。
ここにある土偶は旧都南村(現在の盛岡市)の手代森遺跡から発見されてものです。現在は復元されていますが、もともとはばらばらになって発見されました。遮光器土偶は他の土偶に比べて念入りに作られ、大きさも大きいものが多いようです。ほかの土偶より重要な意味を持っていたのかもしれません。  
目は遮光器をつけたように不思議な形をしていますが、頭も腕も足も面白い形をしています。すべてが誇張された表現になっていますが、それがどういう意味を持っているのか今もよくわかっていません。皆様それぞれ考えてみてください。
 


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次回は東京都・國學院大學博物館をご紹介します。お楽しみに!
次回更新予定:6月3日(水)

東京支店:中屋雅之


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