2020年4月15日更新

第3回 ドイツ・ベルリンのペルガモン博物館×ミレトスの市場門

ミレトス
 「ミレトスの市場の門」

「ペルガモン博物館」はベルリン市内の博物館島にあり、最大の目玉は現在のトルコ西部にあったペルガモン王国の「ゼウスの大祭壇」がそっくりそのままここに移築されたことです。

ほかにも新バビロニア王国のイシュタール門とそれに続く行列街道の再現などで世界的に有名です。そして、ここでご注目いただきたいのは、もう一つの大きな建造物である「ミレトスの市場の門」です。
ミレトスはアナトリア半島西部、エーゲ海近くに位置し、青銅器時代から人が住んでいた古い町です。また、この地方はイオニア地方と呼ばれ、古代ギリシャ建築における「イオニア様式」やペルシャ戦争のきっかけになった「イオニアの反乱」などでも知られています。また、哲学者タレスなどで知られる「ミレトス学派」の発祥の地でもあります。
ミレトスは港町として発展しましたが、後のオスマン帝国の時代に港が泥の沈殿で塞がれ、使用できなくなったために放棄されました。ここには大きな市場があり、その入り口にローマ帝国時代の紀元前120年頃、ハドリアヌス皇帝の時代に巨大な門が建設されました。高さは28.92mの二階建ての大理石造りの建造物です。3つの破風からなり、一階はイオニア様式の、2階はコリント様式の柱で支えられている堂々たる建物です。
 
現在のミレトスには劇場などの立派な建造物が残っていますが、市場の場所に行ってみても門の土台しか残っていません。1903年から1905年にかけてドイツの発掘隊によってベルリンに持ち出されたのです。

次回はテヘラン・宝石博物館をご紹介します。お楽しみに!
次回更新予定:4月22日(水)

東京支店:中屋雅之
 
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ミレトスの市場門