2020年4月8日更新

第2回 茅野市尖石縄文考古館×縄文のビーナス

「縄文のヴィーナス」
長野県の茅野市は諏訪地方の中心であり、八ヶ岳、白樺湖、蓼科高原など風光明媚な観光地を有する町です。
やや不便な場所ではありますが、ぜひ訪れていただきたい博物館がここにあります。それが「茅野市尖石縄文考古館」です。
縄文のヴィーナス

 諏訪地方には多くの縄文遺跡があり、そこから出土した、遺宝がこの博物館に数多く収められています。

その中で特にご注目いただきたいのが、1986年八ヶ岳山麓に位置する「棚畑遺跡」でほぼ完全な形で発見された「縄文のヴィーナス」です。
これは縄文時代中期(4000年前〜5000年前)の土偶であり、その美しさから「縄文のヴィーナス」と呼ばれています。像高27センチの女性像であり、妊婦を表しています。1995年には縄文時代の文化財としては初めて国宝の指定を受けました。 
 帽子をかぶったような頭部、ハート型の顔、切れ長の吊り上がった目、小さなおちょぼ口など八ヶ岳山麓の縄文時代中期の土偶に特有の顔つきをしています。その妊婦の豊満な体つきは、子孫繁栄を願って祀られたのかもしれません。これは8000年以上前のトルコの「チャタル・ヒュユクの女神像」(トルコ・アンカラのアナトリア文明博物館所蔵)と共通する点も多く、大変興味深いものです。

 同じ展示室には、縄文のヴィーナス同様、国宝に指定された「仮面の女神」と呼ばれる土偶もありますので併せてご注目ください。

次回はベルリン・ペルガモン博物館をご紹介します。
お楽しみに!
次回更新予定:4月15日(水)

東京支店:中屋雅之
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