2020年3月31日更新

第1回 イスタンブール考古学博物館×ヒッタイトとラムセス2世の「カデシュの戦い」 粘土板碑文

 ヒッタイトとラムセス2世の「カデシュの戦い」 粘土板碑文  

「イスタンブール考古学博物館」はイスタンブールのトプカプ宮殿の近くに位置し、本館である考古学博物館、古代オリエント博物館、イスラム美術博物館の3つの建物から成っています。
19世紀末、オスマントルコの時代に作られた由緒ある博物館であり、オリエント全般にわたる100万点を超える収蔵品を有しています。
カデシュの平和条約 粘土板文書
中でも有名なものに「アレクサンドロス石棺」つまりアレキサンダー大王の棺がありますが、もう一つここでご注目いただきたいものがエジプトとヒッタイトの和平条約が刻まれた粘土板です。
紀元前1286年頃、現在のシリアのオロンテス河畔、カデシュの地でアナトリア半島から南下するヒッタイト軍と、エジプトから北上するエジプト軍が衝突しました。
ヒッタイトの王はハットゥシリ3世、エジプト側はエジプト最大の王と称されるラムセス2世です。

当初ヒッタイト側が絶対的優勢でしたが、その後、ラムセス2世が援軍を得て巻き返し、最終的には停戦を申し入れて和平条約が交わされました。
これが世界最古の和平条約といわれています。ヒッタイト側の講和条約を記した粘土板がヒッタイトの首都ハットウシャシュから発見され、その本物がイスタンブール考古学博物館に展示されています。
また、そのレプリカは世界最古の和平協定として国連本部ビルに飾られています。

次回は茅野市尖石縄文考古館をご紹介します。お楽しみに!
次回更新予定:4月8日(水)

東京支店:中屋雅之
記事のバックナンバーはこちら
カデシュの平和条約 粘土板文書(全体)
カデシュの平和条約 解説 
(考古学博物館)