【国内】帰着しました。添乗員レポート
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2020年12月25日
大津百町・長期滞在の旅③石山寺と瀬田の夕景
2020年12月11日 添乗員:東京支店 山口亨
歴史ある石山寺を参拝
大津中心部から電車やバスで簡単にアクセスできる石山寺。近くにありながらも、その歴史は非常に古く、聖武天皇の勅願により天平勝宝元年(749年)に建立されました。
京阪電車の石山寺駅からは、瀬田川に沿って進み、歩いていくならば15分程で到着。バスも出ているので、気軽に訪れることができます。門前には琵琶湖で採れるしじみを使った炊き込みご飯で有名な「湖舟」や、石山寺名物「石餅」を販売する叶匠寿庵石山寺店などが並びます。源頼朝が寄進した東大門から入ると、風格ある建物が並びます。面白いなと感じたのは、公風園と名付けられた庭園です。貴族の文字遊びで、もともとは松楓園という名前だったそうですが、きへんを取り払って公風としています。平安貴族がよく石山寺を訪れていたことが垣間見られる部分です。
そして、圧巻の本堂。平安中期に作られた内陣は勅封になっていて、ご本尊は33年に一度御開帳されます。重厚な造りで、歴史の重さを感じさせます。外陣は淀殿によって修復されています。また、ここでは紫式部が源氏物語を執筆したことが有名で、源氏の間と名付けられ、当時の様子を再現した人形も置かれています。
また、日本三大名月の一つとされる石山寺でのお月見ですが、芭蕉もこの地で一句詠んでいますし、月見亭と称して皇族がお月見を楽しむ建物もあります。近江八景の一つ「石山の秋月」もあるように、雅な時間を過ごせる場所です。余談ですが、大津市観光キャラクター「おおつ光ル」君は石山寺在住で、お寺の方も推しています。
景色だけではない瀬田の唐橋
瀬田川にかかる橋は多いですが、長い歴史を持ち、交通、戦争などで重要な役割を果たしてきたのが瀬田の唐橋です。中国の技術を使って架けられた、信長が中国風の欄干を付けたなど諸説ありますが、いつの間にか唐橋と呼ばれるようになったそうです。歴史の中でこの橋は幾度となく架け替えられています。火事にあったり、戦争で故意に落としたりなど理由は様々ですが、7世紀には朝鮮半島の技術を用いて架けられていたようです。なお、明智光秀は本能寺の変の後、安土に攻め入ろうとしましたが唐橋を落とされてしまい、仮の橋をかけるのに3日間要したと記録されています。
近江八景の「瀬田の夕照」にも描かれる瀬田の唐橋。石山寺の月見亭のあたりから唐橋方面を眺めることができるのですが、現代では住宅街に囲まれており、浮世絵にあるような風景はご覧いただけません。しかし、夕焼けは昔も今も変わらないので、赤く染まる空を眺めながら、心に風景を思い浮かべるのも一興かと思います。
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