【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2024年03月22日

【帰着レポート】贅を楽しむ 里山オーベルジュ、老舗大友楼とアンサンブル金沢の旅

〈2024年3月15日(金)~2024年3月18日(月) 添乗員:東京支店 福森 崇〉

〈2024年3月15日(金)~2024年3月18日(月) 添乗員:東京支店 福森 崇〉

震災後初の北陸への旅となったコースで石川県を訪ねてきました。未だ苦境にある能登地方ですが、少なくとも金沢は相当日常に戻っていると分かっている中で金沢に向かいましたが、想像以上の混雑でびっくり。新幹線改札口は金沢への来訪者、出迎えや見送りの方で大混雑。数ある新幹線の自動券売機にも1~2時間は並ぶであろう長蛇の列。到着日は北陸割りがスタートする前日でありながらこの様相でした。安堵の中で お客様をお迎えし、旅は始まりました。

大混雑だった3月15日の金沢駅新幹線改札口

 

旅のテーマは「アートと食」。これまでにない金沢の滞在でした

滞在先のホテルは2022年末にオープンした「THE SANRAKU HOTEL KANAZAWA」。館内のコンセプトは「雅」。1泊目は何気なく過ごしたホテルでしたが、2日目の夕食前にスタッフの小林氏による館内アートツアーを楽しみました。エントランスに飾られた漆を14層にも塗り重ねられた鮮やかな作品の説明を受け、ロビーに足を進めると重要伝統的建造物群保存地区(通称:重伝建)に指定される「ひがし茶屋街」をモチーフに貼られたタイル、整然と並ぶ行灯の説明には目から鱗の思いでした。更にロビーで展示される九谷焼の花瓶の作品、フロント奥に飾られた書(万葉集の一説から抜粋された文字でホテル繁栄の意味が込められたもの)、フロント前の赤絨毯、各階の絨毯に至るまで極めて細部まで考え抜かれたデザインと、それにマッチした作品に最後は感動すら覚えました。

通常一般の個人で滞在のお客様に対しては行われることのないアートツアーは、それを紹介するためのパンフレットまで出来ているほどで、随所に「雅」を感じることが出来ました。設計者が完成イメージを持ってアーティストにも細部に渡る指示を出して生まれたものとのこと。ホテル館内でこれほどまでに「観光」を楽しむことになり、とても楽しいひと時でした。


ちなみにこのホテルのもう一つの売りは「朝食」にもあり。ライブキッチンによる朝から天ぷらやお寿司の提供、おでんやカレーといった名物など約60種にも及ぶビュッフェの朝食はついつい手が伸び、大満足の内容で、更に驚きは朝からスパークリングワインの提供もあり。これまでにない贅沢な朝食を味わうことが出来ました。
もう一つお得な情報を付け加えると、部屋の清掃が不要で頼まれなかったお客様(備品交換はあり)は館内で利用できる1,000円のクーポン券の配布もありました。エコの観点からのサービスの一環だそうで、細部に渡る心配りに大変心地よい滞在となりました。ロケーションも近江町市場に徒歩1分、金沢城公園にも徒歩3分と抜群ですので、個人でお出掛けの際にも是非お勧めしたいホテルでした。

中庭はホテル自慢の庭園風
ホテルアートツアー用に作られた立派なパンフレット
ホテルロビーはひがし茶屋街をイメージしたタイルと行灯が並ぶ
何と朝から無料サービスのスパークリングワイン
ライブキッチンで揚げている天ぷら

心が震えた感動の「第九」コンサート

初日の市内観光を終え、夜は石川県立音楽堂にてツアータイトルにもあるオーケストラ・アンサンブル金沢さんによる「第九」のコンサートにご案内いたしました。 指揮は2018年にアーティスティック・シェフに就任し、2022年より桂冠指揮者を努められているマルク・ミンコフスキ氏。ほぼ満席の盛況の中、ミンコフスキ氏の冒頭では能登の方々に対してはもちろん、戦争に翻弄され苦難を味わう世界の人たちにを想いを馳せた挨拶があり、コンサートは静かに始まりました。やがて佳境を迎えると熱の入った指揮、それに導かれるように奏でられる演奏と歌に聴衆も聞き入り、約80分のコンサート直後は一斉にスタンディングオベーション。鳴りやまぬ拍手と「ブラボー」の歓声は多くの人たちに届いたことと思います。大変素晴らしいひと時を過ごすことが出来ました。

開演前のコンサートホール。客席はほぼ満席でした

廃校を利用した里山オーベルジュ「オーベルジュ・オーフ」、旅の締めくくりは金沢の老舗「大友楼」で満足感一杯のランチでした

3日目、お泊りの片山津温泉エリアの加賀柴山へ向かう途中、楽しみにしていたオーベルジュ・オーフへご案内いたしました。廃校を改装したオーベルジュでは約2時間半強の昼食でしたが、過ごした時間はあっという間。シェフはフランス・アルザスの3ツ星レストラン「オーベルジュ・ド・リル」で修業し、日本の若き才能を発掘する日本最大級の料理人コンペティションを最年少で受賞した糸井章太氏。繊細な盛り付けと、地元食材の素材の良さをしっかりと引き出したメニュー全てが絶品でした。コースは食前酒ならぬ食前水から始まり計12品。地元の清涼水で口を潤してからコースを楽しんでください、というものでしたが、この水が良質な酒を作り、米を作り、野菜を作るとのこと。噂に違わぬ見事なランチに皆様絶賛でした。

「食」もテーマの旅の締めくくりは、1830年(元保元年)創業、金沢の老舗料亭「大友楼」さんでの加賀会席をいただきました。大友楼さんは、前田家3代目の利常公の代から前田家の御膳処を務めておられました。その伝統を受け継いでいることもあり、八寸から始まった料理の一皿いずれも繊細な盛り付けと、上品なお味の食事も大変満足のゆくものでした。個室からはお庭も眺めることが出来る落ち着いた環境も、美味しい食事に一役買っていたものと思います。

地元の小松市観音下(かながそ)は日本遺産にも登録される石の文化があり、自然の石がお皿にめなっていました
「オーベルジュ・オーフ」。外観はかつての小学校の趣そのまま
レンコンを皿に見立てるアイディアも斬新でした
1830年創業の大友楼
随所に歴史を感じる大友楼の佇まい
鯛の唐(から)蒸し。加賀料理の伝統メニューの一品
締めは上品な味わいのお茶漬け

今回の旅では石川県に3泊の滞在でしたが、すっかり日常を取り戻した金沢市内はこれまでと何ら変わらないご案内が可能です。折しも今回の旅の期間中に北陸新幹線延伸もあり、訪れやすくなることは間違いありません。
能登地方への復興支援は遠方からでも出来ることはたくさんありますが、一人でも多くのお客様が訪ねることが現地の人たちの励みになることも実感した旅となりました。能登まではしばらく時間がかかるとしても、ぜひ金沢や県南の加賀エリアなどの石川県へお出掛けください。

「食」をテーマに楽しむ旅各コースもご参考に

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