見どころのご紹介

ブダペストの夜空を彩るハンガリー建国記念日の迫力満点大花火

　8月20日はハンガリーの建国記念日です。首都ブダペストでは市内のいたる所でイベントが催され、街は地元の人々の楽しげな笑顔で溢れます。今回はその建国記念日のフィナーレを飾るドナウ河での大花火をお楽しみいただきます。壮麗な国会議事堂前と、くさり橋から自由橋の間のドナウ河に浮かぶ小舟から打ち上げられる花火の数は、なんと40,000発以上。音楽とともに休みなく打ち上げられる鮮やかな花火がブダペストの夜空に輝き、ドナウ河畔の歴史建造物を昼間とはまた違った表情で美しく浮かび上がらせます。まさに圧巻の音と光の大スペクタルショーです。

「リスト音楽院」での充実見学＆ミニ・ピアノ・コンサート

　ブダペストでの3泊では、「ピアノの魔術師」と称された偉大な音楽家フランツ・リストが創設した「リスト音楽院（リスト・フェレンツ音楽芸術大学）」を見学します。1875年にリストを総長とする王立音楽院として創設された音楽院旧館内には、リスト記念博物館があり、ピアノや家具などリスト愛用の品々が展示されています。1907年に創建された音楽院新館は2013年に3年の年月をかけて大修復が行われ、創建当初の華麗なアールヌーボー様式の姿が蘇り、現在はブダペストを代表する歴史的名建築のひとつとされています。現在もハンガリーの音楽教育における中枢的役割を果たしているリスト音楽院の新館校舎。今回のプログラムでは見学に加えて、リスト音楽院にてミニ・ピアノ・コンサートをお楽しみいただきます。

母なる大河・ドナウ河畔に点在する歴史古都と景勝地を巡る

　ドイツ南部の黒い森地方に源を発して黒海（ルーマニア）に注ぐ全長2,850キロ（ヨーロッパではボルガ河に次いで2番目の長さ）の大河ドナウ。17か国を流れる国際河川であり、古代ローマ時代には、水源から河口までの河川全体が北方蛮族との国境境界線とされていました。まさにヨーロッパの歴史を見守り、文化を育んだ母なる大河といって良いでしょう。このコースではドナウ河畔の代表的な歴史古都と、ドナウ河を代表する景勝地を厳選して訪問します。

【世界遺産レーゲンスブルク】
　ドイツ南東部バイエルン州のレーゲンスブルクは2000年近い歴史を持つ古都。ローマ対異民族の最前線、その後は教会、修道院、大公など時の権力者により様々な歴史を辿りながらも、この地方の政治経済の中心となったレーゲンスブルクですが、歴史的に最もよく知られていることは、中世以来の神聖ローマ帝国議会開催地としての存在です。幸い大規模な空襲を免れ、現在も旧市街にはその時代の歴史的建造物が多く残ります。

【国境の町パッサウ】
　ドイツ・バイエルン州南部のパッサウは、ドイツ、オーストリア、チェコとの国境の町であり、ドナウ河、イルツ川と、オーストリアのイン川の3つの河川が交わる場所に位置します。最も有名な見どころは、聖シュテファン大聖堂にある世界最大のパイプを有する教会オルガンです。6歳のモーツァルト、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に嫁いだエリーザベトは、ともにこのパッサウで馬車からドナウ河の船に乗り換えてウィーンを目指しています。

【「ドナウの真珠」世界遺産ヴァッハウ渓谷】
　ドナウ河で最も美しい景観が広がるのが、オーストリアのヴァッハウ渓谷です。ベネディクト会派のメルク修道院のあるメルクから、葡萄畑に囲まれた小さな町クレムスに至る約30キロのヴァッハウ渓谷には、古くから交通の要衝であったことを物語る歴史ある古城や僧院が河畔の葡萄畑の丘上に点在する景観が続きます。
　今回はこのヴァッハウ渓谷を遊覧船で巡ります。左右に展開するお伽のような可愛らしい町や古城などをご覧いただきながらゆっくりとお楽しみください。

【ハンガリー建国の地エステルゴム】
　エステルゴムの丘の上には王宮と大聖堂が築かれ、ハンガリーの歴史の第一歩がここから始まりました。高さ100ⅿ、直径53.5ⅿのドームを持つ大聖堂は、ハンガリー最大の聖堂であり、1000年経った今もハンガリー・カトリックの総本山であり続けています。13世紀半ばのモンゴルの来襲によりブダペストのブダ地区に遷都されるまで2世紀半にわたりハンガリーの都として栄えた古都です。

【芸術家の町センテンドレ】
　15世紀にオスマン帝国の支配から逃れてきたセルビア人が多く住み着いた中世の商業都市センテンドレは、ハンガリーにあって異国情緒のあるセルビア文化が色濃く残る町。そんなエキゾチックな雰囲気に惹かれて1920年代に多くの芸術家の集まる町となり、今も多くの美術館やギャラリーが存在しています。趣のある小さな路地や坂道など絵になる景観が続くとともに、ハンガリーの伝統工芸である刺繍製品や小物雑貨、ヘレンドをはじめとした陶器類の店がひしめき、観光客に人気の可愛らしい町となっています。

ウィーン、ブダペストの見どころ

◎美術史美術館（ウィーン）：ハプスブルク家の歴代皇帝コレクションを展示するためだけに建てられた世界屈指の規模と内容を誇る豪奢な美術館。古代エジプト、古代ギリシャから18世紀末まで幅広い年代の膨大な収蔵品で知られますが、特にルネッサンスからバロック時代の絵画の充実ぶりは目覚ましく、世界最多の点数を誇るブリューゲルのコレクションに加え、ルーベンス、フェルメール、ベラスケス、ラファエロなど世界的に有名な価値ある作品の数々に驚かされます。

◎マーチャーシュ教会（ブダペスト）：ブダの丘に建つ高い尖塔が目印のブダペストのシンボル。ハプスブルクの皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇妃エリザベートが、ハンガリー王、王妃となるべく戴冠式を行った教会でもあり、その戴冠式ではリストが作曲した戴冠ミサ曲をリスト自身が指揮しています。