【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2024年08月19日

【帰着レポート】秋田・西馬音内の盆踊り

<8月16日発 添乗員 東京支店:相澤 満弘>

<8月16日発 添乗員 東京支店:相澤 満弘>

秋田県南部に位置する羽後町(うごまち)、西馬音内(にしもない)。この小さな町で、毎年8月16日~18日の3日間、毎夜開催されるのが、日本三大盆踊りに挙げられる「西馬音内の盆踊り」です。

関東地方に迫る台風7号を心配しながらの出発でしたが、無事に東北新幹線で岩手県は北上を経由して、西馬音内へ。中日となる8月17日の盆踊りをたっぷりと楽しんできました。

本町通りを行き交う 盆踊りの行列。なんとも幻想的な雰囲気です

静かに、艶やかに踊る 西馬音内の盆踊り

日本各地で盆踊りはありますが、西馬音内の盆踊りは実に700年もの歴史を持つ古いもので、かつては「豊作祈願の踊り」だったものが、後の時代には「先祖供養の踊り」という要素を併せ持つようになり、その2つが融合した踊りだそうです。

西馬音内の盆踊りが全国的に有名になったのは1935年(昭和10年)に東京で開催された「第9回全国郷土舞踊民謡大会」の出場がきっかけ。これまで自己流だった踊りや衣装が統一されて、当時は町を挙げて盆踊りの隆盛に取り組んだのだそう。

端縫いや藍染めの衣装がかがり火に照らされて、なんとも幻想的。深くかぶった編み笠や彦三(ひこさ)頭巾によって踊り手の顔は見えず、優雅な手さばきと足の動き、次第に増える盆踊りの艶やかな行列はなんとも形容しがたい美しさでした。

踊りには「音頭」と「がんけ」があり、時折コミカルな歌詞も唄われる「音頭」に対して、亡者踊りとも称される「がんけ」はどこか哀調の漂う節回り。3時間のうちに交代で歌われますが、雰囲気ががらりと変わります。

ご参加されたお客様は「いつか見たいと長い間、ずっと思っていた」、「20年ぶりに観に来た」と様々でしたが、賑やかなお囃子と対照的な、優雅な盆踊りの行列に感動。

19時30分から22時30分の終演までずっと見学しましたが、3時間があっという間に過ぎていきました。

編み笠を深くかぶった端縫い衣装の女性たち
彦三頭巾に藍染めの踊り手(中には男性も混じっています)
通りを見渡せる場所から観覧しました
通り沿いにある「盆踊り会館」では精巧な人形が展示されています

周辺の町歩きも楽しみました

盆踊りがメインの旅ではありますが、盆踊り見学の前後、周辺の町歩きにもご案内しました。秋田県では、横手市増田町を散策。武家屋敷として有名な角館について、秋田県内で2番目(2013年)の重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)に指定された町で、江戸時代末期から2つの川の合流地点、街道の分岐点として栄えた商人の町です。

間口が狭く奥行きのある町屋が建ち並び、増田に特徴的なものは商家ごとにこだわった「内蔵」を持っていること。そのうちひとつの商家にはお邪魔して、鞘におさまった豪華な内蔵を見せてもらいました。

秋田県 横手市増田町。家屋の中にドンと構える内蔵
内蔵は2階建て。天井の梁が三重になっていて立派(佐藤多三郎家)

また、山形県では北部にある金山町を散策。かつて、英国の旅行家イザベラ・バードが1878年(明治11年)に訪ねて「ロマンチックな雰囲気の町」と『日本奥地紀行』に著した場所で、伝統的な白壁の金山式住居のある町並みを「美しく古びる」べく、町総出で保存活動に取り組んでいます。

山形県 金山町。白壁は金山式住居の特徴
金山の川に架かる歩道表「きごころ橋」。夏ですが涼やかな風が吹き抜ける、町民憩いの場です
大堰公園。涼やかな水の流れ。見えづらいですが、大きな鯉が放たれています
金山町は、1878年にイギリス人旅行家のイザベラ・バードが滞在した町。この際の紀行文が記念碑になっています

お盆の時期は、晴れればまだ暑い天候でしたが、東北の風は早くも涼しく秋が感じられました。西馬音内をはじめ、交通の不便さからなかなか訪れづらい場所ですが、盆踊りをあわせて、知られざる東北を訪ねてきました。

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