【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2023年06月05日

【帰着レポート】佐渡じっくり周遊の旅

2023年5月28日(日)~31日(水)4日間 東京支店 笹島侑弥

<5月28日発 添乗員・東京支店 笹島侑弥>

新潟港と佐渡島を結ぶジェットフォイル。水中翼による揚力と強力なガスタービンエンジンで船体を浮かせ、67分で2都市を結びます

昨年もご好評をいただいた、佐渡島をじっくりと楽しむ4日間の旅。今年は5月末、島中に花々が咲き乱れる季節に合わせた出発となりました。添乗員としてツアーに同行させていただきましたので、その様子をお伝えします。

佐渡島は沖縄本島に次ぐ、日本で4番目の面積を持つ島です。東京23区の約1.4倍の広さの島に約5万人が暮らす静かな島。近年は東京から約3時間半というアクセスの良さや過ごしやすい気候・自然などから、移住先としても注目されています。

新潟港からは、水中翼で船体を浮き上がらせて海上を疾走する「ジェットフォイル」に乗り込み、佐渡島の両津港へ。本土から約1時間の船旅です。

北前船が行き交った時代を今に残す、宿根木地区へ

佐渡島南部の宿根木地区は、江戸中期から明治にかけて、北前船の西廻り航路によって大きく繫栄しました。街の発展に伴い家々がせり出し、狭い路地が形成され、今日のような街並みが生まれました。路地を行くと船の廃材を利用した建築や、実物大の北前船の展示などが見られ、当時の活況を感じられます。

宿根木の三角家。テレビCMのモデルになったことで一躍有名になりました
幕末に建てられた屋敷を改装してつくられた古民家レストラン「あなぐち亭」
原寸大で再現された北前船
廃校を利用してつくられた「小木民俗博物館」

金山の町、相川で2連泊。町の散策に出掛けます

近年、世界遺産登録を目指している佐渡金山。その鉱脈が最初に発見されたのは1601年のこと。産出される金の重要性から、佐渡島は江戸幕府の天領(直轄地)として定められ、国の重要拠点に置かれる奉行所が建てられました。数戸が立つだけの寂しい漁村だった相川は金鉱脈の発見と共に大勢の関係者が住み始め、最盛期には人口約5万人を数えました。町の中心を貫く「京町通り」や往時に建てられた「時鐘楼」などをご覧いただきながら、散策しました。

相川の高台に建つ「佐渡奉行所」。鉱山の町の奉行所らしく、金銀の精錬に使われる勝場(せりば)という施設も併設されています
こちらも高台に建つ「時鐘楼」。太鼓の音で町中に時間を知らせました
江戸時代の手掘りによる金の採掘。高い賃金の代わりに、昼夜も分からない深い坑道での重労働に従事しました
12.5kgの本物の金塊を小さな穴から引き抜く金塊チャレンジ。筋力とコツさえ掴めば本当に抜き取れるそうですよ

相川散策のあとは、もちろん佐渡金山へも。江戸初期の金採掘の様子がわかる宗太夫坑コースでは、動く人形による展示があり、当時の掘削現場の様子やその過酷な労働環境が窺えました。坑道の総延長400キロメートル、最大深度900メートルとのことですから、身体への負担は想像を絶するものでしょうが、ここで生産された金が近世日本を支えていたのは間違いありません。金山は平成元年に閉山するまで、約80トンの金を産出しました。

旅の後半は相川地区の「佐渡リゾート ホテル吾妻」で2連泊です。佐渡の食材を使った懐石やコシヒカリの食べ比べなど、美味しいものばかりの滞在となりました。

写真は夕食の様子。晴れた朝には海の向こうに、残雪の妙高・戸隠連峰や立山連峰なども見られました。

佐渡島の自然景観にも注目。初夏はまさしくベストシーズンでした

今回のツアーは最大人数を14名とすることで、小さなバスでしか行けない大佐渡山脈の奥地にも踏み入れることができました。「大佐渡石名天然杉の遊歩道」は大佐渡山脈の標高900メートル付近に位置し、年間を通して雲や霧が発生しやすく、またシベリアから吹き付ける冷たい風によってこの時期でも残雪が見られる厳しい環境です。例によってこの日も一帯は霧(雲)に覆われていましたが、むしろ幻想的な雰囲気を醸し出していました。

ガイドの案内の元、杉林の奥へ。
特徴的な曲がりくねった幹は、日本海から吹き付ける強風と冬の豪雪によるもの

北部の景勝地「大野亀」には、ここ佐渡島と山形県飛島にのみ自生するトビシマカンゾウが群生しており、高さ167メートルmの壮大な一枚岩と併せてフォトジェニックな景観を創り出していました。まさしくベストタイミングという一日に訪問ができ、これだけでも佐渡島に来た甲斐があると思いました。

大野亀と群生するトビシマカンゾウ
佐渡島と山形県の飛島にのみ自生しています

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