【海外】帰国しました。添乗員レポート

【海外】帰国しました。添乗員レポート

2023年10月30日

【帰国レポート】光の奇跡も楽しむ エジプト大周遊の旅

2023年10月13日(金)~27日(金)15日間 東京支店 笹島侑弥

<10月13日発 添乗員・東京支店 笹島侑弥>

今回、添乗員として同行させていただいたのは、エジプト南北1,000キロメートルを駆け抜け、約3,000年の歴史を肌身で感じる大周遊の旅。その名の通り、ナイル川に沿って栄えた文明の足跡を余すことなく訪問し、ダイナミックなエジプト文明の神髄を感じる15日間となりました。

滔々と流れる世界最長のナイル川。古代も今日も変わらず、エジプトの人々はこの川と共に生きています

ギザからダハシュール、メイドゥームへ。ピラミッド街道を南下します

旅は都市圏人口2,000万人を誇る首都カイロから始まります。郊外へ抜けるとエジプトを訪れた観光客を出迎えるように姿を現すのが、ギザの三大ピラミッド。特にクフ王のピラミッドは言わずもがな、世界最大のピラミッドでありひと際目を引きます。盗掘者が掘った穴から内部に入ると、大回廊、そして王の間には巨大な石棺があります。

ギザの三大ピラミッド
クフ王のピラミッド内部の大回廊は圧巻の一言
エジプト第4王朝スネフェル王によって建てられた、ダハシュールの屈折ピラミッド。ピラミッド外壁を覆っていた化粧石が綺麗に残っています
こちらもスネフェル王によって建てられた、メイドゥームの真正ピラミッド。美しい四角錐だったピラミッドは外装が剥がれ落ちてしまいました

紀元前2600年頃、エジプト古王国第3王朝ジェゼル王の時代から建設されるようになったピラミッド。ギザの三大ピラミッドに始まり、その多くが南へ約100キロメートル、「ピラミッド街道」と呼ばれる地域に多く遺ります。観光に便利なギザ以南はどうしても訪問する機会が少なくなりますが、世界最古と言われるダハシュールの階段ピラミッドや建造途中で傾斜角を変えたとされる屈折ピラミッドなど、その歴史を知るうえでは欠かせないものばかり。

ピラミッドは王の墓である、というのは古くからの定説ですが、エジプト文明を通してピラミッドの内部からミイラが発見されていないことから、その真意は不明。またその建造方法も明らかになっていないことから、多くの考古学者が研究を続けている謎多き建造物です。

日本人観光客の少ないナイル下~中流域を走破し、幻の都テル・エル・アマルナなどの見どころを巡ります

ピラミッド街道から南はエジプト観光の穴場。ベニハッサン村郊外の丘には中王国時代に遺された保存状態の良い岩窟墳墓が並び、当時の儀式の様子や日常生活まで色鮮やかに伝えてくれます。

また世界最古の宗教改革が行われたアマルナ遺跡も訪問。紀元前14世紀ころの第18王朝時代に、イクナートン(アクエンアテン)がそれまでの国家神アメン神に代わってアテン信仰を創始。アマルナの地に遷都し壮大な都市を建設しましたが、世代交代によって廃れ、一代限りの幻の都となりました。

ベニハッサンでは地方豪族の墓へ。色鮮やかなエジプト美術を解説とともにご覧いただきます
中には舗装されていない道を通ることもありますが、エジプトで暮らす市井の人々にも出会うことができました
広大な都市が築かれたアマルナ遺跡ですが、今はアテン神殿の列柱の一部が遺るのみです
少し足を伸ばしてイクナートンの地下墳墓へ。写真中央に見えるのが太陽の神アテン神。放射状に腕を伸ばした太陽のモチーフです

旅のハイライト、アブシンベル神殿の「光の奇跡」もばっちり鑑賞できました

カイロから南へ約1,000キロメートルをバスで走破し、エジプト最南端の町アブシンベルへやってきました。この日、世界中からこの町へ足を運ぶ観光客の目的はアブシンベル大神殿です。2月22日と10月22日の年に2回だけ、東から昇った朝日が神殿の真正面から差し込み、最奥の至聖所内にある3体の像を正確に照らします。1950年代から始まったアスワン・ハイ・ダムの建設によって一時は水没の危機に瀕した神殿ですが、「貴重な人類の遺産を守る」という世界中の協力によって移設工事がなされました。ここで見られる現象は、古代エジプト人の天文技術とそれを残そうとした現代の人々の努力の賜物であり、その神秘性から「光の奇跡」と呼ばれています。

深夜にアブシンベル神殿へ。日の出にはまだ時間がありますが、祭り前夜のような、静かな熱気が辺りを包んでいます
時間が近づくと観光客は神殿内部に通されます。ラムセス2世の治世を語る壁画をご覧いただきながら、しばし待機。※内部は撮影禁止となっていますのでこちらは日中に再訪問した際のもの
いよいよその時が訪れました。ナセル湖から昇ってきた太陽が真っすぐに至聖所に向かって伸びていきます
右からラー・ホルアクティ神、自身を神格化したラムセス2世、アメン・ラー神。一番左に座る闇の神プタハには光が当たらないよう、緻密に計算されています。※内部は撮影禁止となっていますので、屋外のライブカメラを写しました

滞在最終日は博物館巡りの一日。噂の「大エジプト博物館」のプレオープンも。

エジプト滞在最終日は博物館巡りの1日です。早速向かったのがギザの三大ピラミッドから約2キロメートルの位置に建設中の大エジプト博物館。日本が多額の資金援助を行い2015年に開館予定でしたが、感染症流行などで遅れ、現在は2024年前半にオープン予定とのこと。今回はプレオープン期間に入場し、エントランスや営業中のショッピングエリアを中心にご覧いただきました。

この度は大エジプト博物館の代替としてエジプト考古学博物館へご案内しました。こちらは1902年のイギリス統治時代に開館した由緒ある博物館で、新古典様式の重厚感のある建物内に古代の遺物が並ぶ様子はまるで映画の世界です。たっぷりお時間をお取りし、ここまでの訪問地を振り返るように貴重な品々を見ることができました。

エントランスではメンフィスで発見されたラムセス2世の立像がお出迎え。カイロの駅前広場から移設されましたものです
写真は本館内のミュージアムショップ。東京ドーム10個分の広大な敷地には本館の他、ホテルや研究施設などを建設中です
世界最高の至宝とも言われる「ツタンカーメンの黄金のマスク」はここエジプト考古学博物館に収蔵されています。大エジプト博物館の開館に向けて、これまで展示されてこなかった貴重な品々にも出会えました
イスラム芸術博物館にて。こちらはエジプト美術とは対照的に動物や人間のモチーフがほとんど見られず、アラベスクやタイル張りのデザインがメインとなります

〈2023年冬~ エジプトの旅 募集中〉

クフ王のピラミッド貸切見学とエジプト・ナイル川クルーズの旅(10日間)

知られざるナセル湖クルーズとアレキサンドリアの旅(10日間)

「海のエジプト」アレキサンドリア探訪とピラミッド街道の旅(6日間)

この記事に関するキーワード

お気軽にお問い合わせください

電話相談はこちら

受付時間:午前9:30~午後5:30

東京
03-3501-4111
大阪
06-6343-0111
名古屋
052-252-2110
九州
092-473-0111
札幌
011-232-9111
藤沢
0466-27-0111