【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2024年12月03日

【帰着レポート】香川・兵庫コラボ観光プロジェクト2024 瀬戸内が育んだ伝統文化とものづくり

<2024年11月25日(月)~11月28日(木) 添乗員 東京支店・牧原 淳一郎>

瀬戸内海を挟む兵庫県、香川県の伝統文化とものづくりを訪ねる旅に行ってきました。両県の観光協会の協力を得て企画された旅ということで、普段は立ち入ることのできないものづくりの現場を見学させていただき、伝統文化を支えているものづくりの素晴らしさを再発見する旅になりました。

色鮮やかな「讃岐のり染め」の職人技を堪能しました

もち米に塩や石灰を混ぜて作った糊を防染に使う「讃岐のり染め」は、江戸時代から続く香川県の伝統工芸です。見学させていただいた工房は高松市内の「大川原染色本舗」。創業は文化元年(1804年)という210年の歴史を受け継いだ7代目の大川原誠人さんによる説明を受けながら見学しました。筒袋に入れた赤い糊を絞り出して染めたくない部分に置いていく「のり置き」の技を大川原さんが披露してくださり、お客様にも一部工程を体験していただきました。色彩豊かな「油単(ゆたん)」も飾られていました。油単とは獅子舞で人がかぶる布のことで、全国でよく見る唐草模様ではなく、色鮮やかな模様が特徴です。香川県は約800もの獅子舞が残る獅子舞王国。獅子舞もぜひ見てみたいものです。

「色差し」の工程も見学
色彩豊かな「油単」もご覧いただきました
大川原誠人さん自ら、職人の技を披露していただきました
お客様も「のり置き」の工程の一部を体験しました

糊で染め分ける下地ができた後の「色差し」の工程もご覧いただきました。地元のテレビ局や新聞社の取材も来ていました。知らなかったことを知ることができた、というお声もいただき、伝統工芸の職人の仕事を間近から堪能した貴重な機会でした。

「色差し」の工程も見学
地元のテレビ局の取材も受けました

漆を使った本格的な「讃岐漆芸」を体験しました

香川県では高松市内の讃岐漆芸美術館を訪れ、「讃岐漆芸」を体験してまいりました。漆器の産地は全国にありますが、香川漆器の特徴は、色漆を何十回も塗り重ねた後、彫り下げて埋もれていた漆の色が表れて芸術的な模様が描き出される技法が特徴です。館長の多田博文さんから讃岐漆芸の説明を受けた後、香川県伝統工芸士に認定されている中田漆器の中田可奈子さん直々のご指導の下、お箸の絵付け体験をお楽しみいただきました。絵付けといっても、ここでは日本でも唯一といえる本物の漆を使った絵付け体験でした。皆様、若干苦戦しながらも、まさに本物に触れる体験を楽しんでいただきました。

讃岐漆芸美術館の館長・多田博文さんから説明を受けました
香川県伝統工芸士の中田可奈子さんからお箸の絵付けについて教わりながら体験しました
皆様、やや苦戦しながらも楽しんで絵付けに没頭されていました
中田さんから直接アドバイスをいただきました
絵付けを終えたお箸は乾燥後ご自宅へ発送されます
作家の作品も展示。いくつもの色が重なるような模様は芸術的。ここまでの層にするには気の遠くなるような時間がかかるとのこと

兵庫県では日本一の酒処・灘を訪ねました

兵庫県では、新神戸駅からバスで30分弱、日本一の酒処・灘を訪れました。江戸時代には江戸の酒需要の8割を賄ったといわれています。なぜ灘の酒蔵が栄えたのかについては、宮水といわれる良質な湧き水、六甲山からの急流を利用した水車で精白度を高めたこと、良質な米が集まる大阪などに近いこと、江戸への樽廻船の発着点が近く陸路よりも大量に酒が運べたことが理由のようです。まず、酒銘である「正宗」の元祖・櫻正宗のレストラン「酒蔵ダイニング櫻宴」にて酒粕を使ったお料理をお召し上がりいただきました。

櫻正宗のレストラン「酒造ダイニング櫻宴」
酒粕を使ったお料理を堪能。旨味がぐっと増したお肉の味が印象的でした

その後、菊正宗酒造記念館へ。1659年からの歴史ある菊正宗ですが、阪神淡路大震災の影響で復興オープンした建物が現在の記念館です。館内のスタッフからの説明を受けながら、酒蔵の建物の造りについての工夫や、酒造展示室を工程順に見学しました。酒造用具を通じて蔵人たちの仕事ぶりや生活、生酛づくりについて理解を深めていただきました。その後はここでしか飲めない蔵出し生原酒の試飲やお買い物も楽しんでいただきました。

菊正宗酒造記念館
スタッフの説明を受けながら酒造展示室を見学

約500年続く伝統芸能「淡路人形浄瑠璃」を観賞しました

現在は兵庫県の淡路島は、明治の廃藩置県までは徳島藩でした。江戸時代には徳島藩主・蜂須賀氏の庇護もあって人形浄瑠璃が大いに発展しました。まず、南あわじ市淡路人形浄瑠璃資料館を訪れ、スタッフの方の熱心な説明とともに、人形の「かしら」の作り方や衣装の数々など見学しました。

淡路人形浄瑠璃資料館では熱心なスタッフの説明で理解を深めました
小さいながらも充実した展示でした

淡路人形浄瑠璃についての理解を深めた後は、福良港に建つ淡路人形座へ。最初に舞台裏を見学させていただきました。船底舞台や人形遣いが履く高下駄、上手の舞台が客席まで張り出す「床」など、普段見る機会のない舞台の仕組みを見せてもらいました。また人形の動きも細かく解説してくれ、人形に情感を持たせる所作などもじっくりご覧いただきました。その後、「戎舞」の上演。太鼓と義太夫のリズムに乗って戎様がコミカルに動くおめでたい演目で、上演後は戎様との写真撮影もお楽しみいただきました。

淡路人形座では舞台裏を見学させていただきました
楽しい説明も聞かせていただきました
数々の人形たちも見せてくれました
「戎舞」を観賞した後は、戎様と記念撮影(上演中は撮影禁止です。ぜひ実際に訪れてご覧になってみてください)

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