視察レポート
視察レポート
2020年12月03日
瀬戸内を巡る新造客船「シースピカ」
本社 プランニング事業本部 吉田義和
話題の人気客船「シースピカ」に乗船
11月20日、社長の松本と2名で、今年話題の「シースピカ」に乗船してきました。広島港からとびしま海道を巡る新造客船です。従来の瀬戸内の船は、日常輸送も兼ねた海上タクシーの様な船が殆どの中、今年就航した「シースピカ」は、観光専用に設計された客船。専門の「バスガイド」ならぬ「シップガイド」も同行し、次々に現れる島や橋の解説があるのも嬉しいところです。2階の「スピカテラス」からはデッキチェアに腰掛けながらゆったりと瀬戸内の島々を楽しむことができます。
港に青くスタイリッシュな船体が入港し、制服に身を包んだアテンダントとガイドがお出迎え。コロナ対策で乗船人数も抑えられ、船内にもゆとりが保たれていました。大きくとられた窓からの景観はもちろん、正面には前方の風景が映し出されたスクリーンと船の位置が地図上で分かる航路図が映し出され、今どの景色を自分が見ているのか一目瞭然です。
売店では瀬戸内名物のレモネードやシースピカグッズ、ミカンなどが用意されていました。
魅力あふれる寄港地へ
もちろんクルーズだけでなく、様々な島に寄港できる小回りも魅力です。今回は、平山郁夫の生誕地として知られる生口島、うさぎの島として人気の大久野島、町全体が重伝建となっている歴史の島、大崎下島の御手洗を訪れました。
生口島は「レモン島」としても知られ、秋から冬には旬のミカンやレモンをいただくことができる他、島の食堂では名物のタコ飯も人気です。島を降りると、素朴な古民家の並ぶ商店街が耕造寺、平山郁夫美術館まで続きます。途中には民家を改装したレモネード屋さんなどもあり、観光の合間に立ち寄り疲れを取りました。
シルクロードの旅を長年担当してきた私がぜひ訪れたかった平山郁夫美術館を訪問。山梨県の平山郁夫シルクロード美術館は何度も訪問していますが、こちらの美術館は生誕地だけあって、平山画伯が幼少の頃に描いた絵日記などから展示されており、より身近に感じられました。
続く大久野島は、野生のうさぎが島中にいることで近年「うさぎ島」と人気になっている島を訪問。シースピカでうさぎのえさを購入して30分ほどの散策を楽しみました。港にはたくさんのうさぎがおり、手からえさを食べてくれます。戦時中は毒ガス工場があり、日本の地図からも抹消されていた島でしたが、現在は「癒しの島」として変化を遂げています。
その後、とびしま海道の島と橋をいくつも抜け、大崎下島の御手洗へ。町全体が国指定の重伝建に登録されている、北前船の風待ち港町です。江戸時代には北前船と参勤交代の港として栄え、幕末には薩長の藩士や坂本龍馬といった志士たちが多く立ち寄りました。江戸時代から大きな災害がなく現在に至る御手洗の町は、江戸期から大正・昭和のレトロな歴史建築が並び、街を歩くと時間を忘れてしまいそうになるほど、魅力的な街です。
※御手洗の街歩きについてはコラム「町並み百景」第2回(12月10日)に掲載します。
両岸が迫りくる音戸の瀬戸
シースピカの航路で人気の場所が「音戸の瀬戸」です。平清盛によって1日にして開削された、という伝説の残る音戸の瀬戸。瀬戸とは海峡のことですが、その幅は狭いところで実に80メートル。その海峡を多くの漁船や貨物船が行き来します。とびしま海道と呉港を分ける海峡で、頭上には2つの橋。通過する際には両岸の家並みに手が届きそうな迫力です。シースピカのほとんどの航路では朝夕に通過しますので、乗船の際にはぜひスピカテラスでその景観をお楽しみください。
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