【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2020年10月29日

ベンガラの町・吹屋と備中松山城の旅

2020年9月30日~10月3日 4日間 添乗員:東京支店 酒井康行

<9/30発・添乗員 酒井康行>

ベンガラの町・吹屋から備中松山城、湯原温泉、旧遷喬尋常小学校、勝山、鷲羽山、岡山と、岡山の見どころを3泊4日で巡りました。ツアーでは、子どもたちによる神楽を鑑賞したり、美作三湯に列せられる名湯で癒されたり、秋の旬の食材に舌鼓を打ったりと、毎日がハイライトのような日々でした

吹屋 ベンガラの街並み

ベンガラの町・吹屋では子どもによる備中神楽を鑑賞

岡山県高梁市成羽町(たかはししなりわちょう)にある吹屋は、石州瓦とベンガラ漆喰壁の赤い町並みで知られ、歴史的町並みの残る6万4000平方メートル(東京ドーム1.3個分)の範囲が重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。

江戸時代中期頃より、幕領地として吹屋銅山を中心とする鉱山町へと発展し、幕末頃から明治時代にかけては、銅鉱とともに硫化鉄鉱石を酸化・還元させて人造的に製造したベンガラ(酸化第二鉄)における日本唯一の巨大産地として繁栄を極めました。ベンガラは主に、美術工芸用の磁器の絵付けや漆器、神社仏閣のベンガラ外壁塗装に多用され、最盛期には銅山で働く従業員数が1200人にのぼりました。山間に忽然と存在する吹屋集落のベンガラ格子と石州瓦による赤褐色の重厚な商家の町並みは、昔日の賑わいを象徴しています。  

吹屋では、広兼邸やベンガラ館、旧片山家住宅などを見学しましたが、夕食後には「こども備中神楽」を鑑賞しました。

備中神楽は備中地方を中心に郷土芸能として行われおり、旧来の荒神(こうじん)神楽に高梁市出身の神官で国学者の西林国橋(にしばやしこっきょう)が文化・文政年間、神代(しんだい)神楽を加えて完成した神楽です。

こども備中神楽を鑑賞しました

1979年2月24日には国の重要無形民俗文化財に指定され、現在では郷土芸能としてだけではなく、備中地方の各地区で田舎芸能として行われ、住民にも親しまれています。お子さんたちの一生懸命な演技に魅了されましたが、私たちが備中神楽を鑑賞すると聞いて、街の人々が会場の前の通り約100メートルに及び、ろうそくの火を灯してライトアップして下さっていたことに、感動が何倍も増してきました。そんな心温まる町、それが吹屋です。

ろうそくの灯りに浮かび上がる吹屋の街並み

名城「備中松山城」へ山道をゆき、猫城主に拝謁

備中松山城は、延応2年(1240年)に秋庭三郎重信(あきばさぶろうしげのぶ)が臥牛山(がぎゅうざん)の大松山に砦を築いたことに始まり、城主を何度も変えながら、最終的には明治時代の廃藩置県を迎えました。国指定重要文化財の天守も立派で絵になることから、観光客が後を絶ちませんが、その証拠に、NHK大河ドラマ『真田丸』が、備中松山城で撮影されたことは、ご記憶に新しいことでしょう。

備中松山城 国指定重要文化財の天守

備中松山城へは、城下町の高梁からチャーターしたシャトルバスで臥牛山の中腹まで向かい、そこからは約30分の山道を登ってのご案内。さぞお疲れになった方もいらっしゃったかとは思いますが、そんな疲れた体を癒してくれたのが、猫城主「さんじゅーろー」です。

名前の由来は備中松山藩出身の新選組隊士で七番隊の隊長を務めていた「谷三十郎」にちなみ、さらに実際にこの猫が見つかったのが三の丸であったからです。さんじゅーろーは、平成30年7月豪雨災害(西日本豪雨災害)の後、山をさまよっていたところ備中松山城に辿り着き、気に入ってしまって住み着くようになったそうです。

気分屋さんと聞いてはいましたが、私たちが行ったときは穏やかな様子で、愛想を振りまくわけではありませんでしたが、皆様さんじゅ―ろーの愛らしい姿に、疲れも吹き飛んでいたようです。 

猫城主のさんじゅーろーに癒されました

露天風呂番付「西の横綱」の「湯原温泉」でゆったり

湯原温泉は、温泉評論家の野口冬人(ふゆと)による「諸国露天風呂番付」で西の横綱にランクされた「砂湯」で知られる美作三湯のひとつです。泉質は低張性アルカリ高温泉で、源泉温度は48~51度。計15箇所の源泉があり、推定毎分6000リットルの豊富な湯量があります。

「ホテル八景」右手に有名な砂湯があります

また、清らかな水がたわわな場所にしか棲息できないオオサンショウウオ(はんざき)の生息地としても有名で、温泉街にある足湯にはオオサンショウウオの石像が置かれたり、お土産もそのデザインが施されたりと、街のシンボルになっています。

温泉街の施設には本物のオオサンショウウオが

さて、そんな湯原温泉では、温泉街を代表するホテル「八景」に宿泊し、露天風呂で体を癒したり、松茸・栗・柿などの秋の味覚がたっぷり入った会席料理をいただいたり、ホテルすぐ近くにある「寄り添い橋」や「湯原ダム」、そして「砂湯」への散歩をしたりと、1泊ではございましたが、湯原温泉のお時間をゆったりと満喫していただきました。 

秋の味覚がもりだくさんの夕食でした

しめくくりは瀬戸内海を望むホテルで、瀬戸内キュイジーヌを

旅行の最終宿泊地は鷲羽山。標高133メートルの鷲羽山は、瀬戸内海国立公園に属し、国の名勝「下津井鷲羽山」として、倉敷市の代表的な観光地のひとつです。山名は、北東側から遠望すると、鷲が翼を広げた姿に見えることに由来しているといわれます。

瀬戸内海に面し、瀬戸大橋全景や備讃瀬戸に浮かぶ塩飽(しわく)諸島の島々を望める展望台となっており、山頂展望台からはさらに、北側に広がる児島地域の町並みや、遠く玉野市、高松市等も望めます。

そんな鷲羽山で宿泊したホテルが「せとうち児島ホテル」。客室はもちろんのこと、ホテル3階にある露天風呂からも瀬戸内海を望むことができます。

ホテルからは瀬戸内海と瀬戸大橋がばっちり

夕食はホテル最上階にあるレストラン「ポールブラン」にていただきました。このレストランでは、窓から見える瀬戸内の海で育った海の幸、温暖で降水量が少ない土地で育った山の幸など、地元の生産者の熱い思いのこもった素材のポテンシャルを、シェフ田中健司率いるレストランチームが存分に引き出した「瀬戸内キュイジーヌ」をお召し上がりいただき、旅を締めくくりました。

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