【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2021年10月28日

【帰着レポート】越後・魚沼ガストロノミー 里山十帖宿泊の旅

2021年10月13日(水)~10月15日(金)3日間 東京支店 志釜亜矢子

<10/13発・添乗員:東京支店 志釜亜矢子>

今までになかった、「体験」するホテル

 雑誌「自遊人」の岩佐十良さんがオーナーとなって完成した「里山十帖」は、ただの高級旅館でも、ラグジュアリーホテルでもない、従来の宿泊施設とは異なる「体感するメディア」というのがコンセプトのホテルです。

 里山十帖のレストラン「早苗饗(さなぶり)」で提供される食事を食べることで、南魚沼の豊かな森を感じ、丁寧に金継ぎされた伊万里焼の食器からは、日本人が古来から大切にしてきた、物を大切にする精神を感じることができます。リノベーションされた古民家には太い梁が力強く張り巡らされ、裸足で歩く黒光りした床からは木のぬくもりを感じます。かと思えば、デザイン性のある北欧デザインの椅子の心地よさにも驚かされる。。。里山十帖で過ごす時間は、五感を刺激する「発見」に満ちています。

部屋ごとにデザインが異なります。全室ベッドなのも嬉しい。
雰囲気たっぷりのラウンジでコーヒーも楽しめます。

 特に、お客様から幾度となく感嘆の声を聞き、シェフに対する温かな拍手に満ちた、レストラン「早苗饗(さなぶり)」でのお料理に関して少しご紹介します。

レストラン「早苗饗(さなぶり)」での食事は驚きの連続

  ツアーでは里山十帖に2泊し、レストラン「早苗饗(さなぶり)」では2度のご夕食をお召し上がりいただきました。
 ここでのメニューは、テーマと食材しか書かれていません。そのため、それがどのように調理され、どのような盛り付けで出てくるのか全く見当もつきません。初日の夜、最初に出てきたのはまるで「山そのもの」。切り株のようなプレートに落ち葉、その上に栗、ヤマボウシ、サルナシの実がのせられてきたものを見た時は、皆様目を丸くされていましたが、一口食べると「美味しい…!」の声。渋皮のついたクリはからりと素揚げされ、甘さが凝縮し、しっかりと熟したサルナシの実は芳醇な香りが口に広がります。

見た目に驚き、食べてみて、その美味しさにもう一度驚きます。

 2日目に出てきた「里芋のすべて」というテーマのお皿も印象的でした。出てきたのは青々とした葉で蓋をされた器。葉の蓋を開けると、里芋や、里芋の茎などが白味噌で味付けされたお料理が出てきます。もちろん、蓋となっていた葉も里芋のもの。まるで今採ってきたかのように、水滴がパラリとかかっているのも心憎い演出です。素材の力が最大限発揮されるように調理されているので、味ももちろん唸るほどの美味しさです。

里芋の葉の蓋
里芋尽くしの一品
お椀に使われる食材は冬瓜、苦瓜などの瓜尽くし。白味噌と甘鯛のお出汁が絶妙。
お魚料理は日本海の港から運ばれたもの。
甘味をのせた葉も、それぞれ色が違って楽しい。

 二晩とも、食事を担当されたスーシェフの山中さんに出てきていただき、ご挨拶と説明をしていただきました。素朴で誠実なお人柄で、出されたお料理の味とどこか通じるものを感じ、皆様とても温かな気持ちになったようでした。

里山の恵みは、魚沼の豪雪の賜物

 里山十帖では、夕方ホテルスタッフによるホテル周辺の散策ツアーがあります。そこでは、レストランで提供される食材を山の中で見つけたり、南魚沼の自然についての話がありましたが、特に印象的だったのは「冬の豪雪が豊かな森をつくる」ということ。

冬には一帯が数メートルの豪雪に覆われます。
宿の裏から見える巻機山(まきはらやま)の神聖な湧き水について語ってくださいました。

 昨年の冬は、記録的な積雪量となり、テレビなどの報道では大雪のため高速道路が閉鎖したニュースなど、災害としての側面が大きく取り上げられていましたが、この「豪雪」こそが豊かな雪解け水となり、ゆっくりと山に溶け出し、ミネラルを吸収しながら森に広がり、豊かな実りの源となるそうです。そのため、例年であれば里にイノシシ、サルが下りてきて畑を荒らしたり、熊が目撃されたというニュースが絶えないそうですが、今年は全くと言っていいほど森の動物が里に姿を現さないのだとか。森が豊かであることは、人間と野生動物にもこういった形で影響があるのかと驚かされました。もちろん、食材としても力のある植物や野菜、山菜が山のように採れるので、今年は例年以上に食材の力を感じられる料理ができるのだとか。

 季節を変えて、また何度でも訪れたくなる、里山十帖の旅でした。

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