【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2022年03月18日

【帰着レポート】四国お遍路ハイライトの旅 

<3/10発・添乗員:東京支店 萩原 洋子>

春うららかな3月中旬、四国をぐるりと回る、お遍路の旅に添乗してまいりました。8日間通して天候も素晴らしく、最高気温は20度を越す日も多くあり、お大師さまに守られて無事旅を終えることができました。梅や早咲きのカンザクラなどお花も愛でながらの巡拝となりました。天候が良くなるとお遍路をする方も多く、歩きお遍路さんや自転車のお遍路さん、バイク姿のお遍路さんなども見かけながら参拝しました。

左は熊谷寺にて。右は高知・安芸の菜の花畑。さすが南国土佐です。

山上が平たい台形に見える山が標高1982mの西日本最高峰石鎚山(ロープーウェイにて参拝する雲辺寺山頂駅より眺望)


 今回の7泊8日「四国お遍路ハイライトの旅」では、四国88寺の中でも比較的訪問しやすい31寺を選び、お寺巡りだけではなく要所要所に四国の観光もいれた旅でした。お参りの様子は同ツアーの桂添乗員のレポートに記載ございますので、今回の帰着レポートでは、四国各地の見どころや、地物を使った郷土色豊かなお食事を中心にお伝えします。

まずは一番札所 霊山寺からスタート 阿波の国、徳島へ 

 お遍路はまず阿波の国、徳島から始まります。第一番の札所・霊山寺があり、四国四県の中では発心の道場と言われています。徳島県では、たらいうどんや徳島鳴門名物、鯛めしをお召し上がりいただきました。
たらいうどんは、たらいに入った釜揚げうどんを川魚を使ったつけ汁につけていただきます。お客様からは出汁の取り方がちょうどよいと好評でした。
夕食は、土佐料理の名店「とと喝」での鯛めしのコース料理です。鯛めしは、まず土鍋に入ったふっくらと炊き上がった鯛をご覧いただき、その後身をほぐしたものが一人一人よそわれました。食べきれなかった鯛めしは、おにぎりとしてお持ち帰りした方もいらっしゃいました。

左から、たらいうどん、真ん中、右「とと喝」の鯛めし、と新鮮なカツオやヒラメのお造り

高知では食事も観光も充実

 二つ目の県は高知です。 若き日の弘法大師修行地が多く残っている土佐の国・高知県は、札所の距離が長いことでも知られ、歩きお遍路さんにとってはまさに修行の地。修行の道場としても知られます。

 高知の食といえばカツオのたたき。もともとは漁師のまかない料理でしたが、カツオは今や高知県の県魚であり、県内全土で食べられる郷土料理です。国内生産量1位の生姜や、ニンニクとあわせてお召しあがりいただきました。また大皿料理の皿鉢(さわち)料理も有名です。高知県は客を招いて宴会を催すことを「おきゃく」と呼び、その「おきゃく」で振る舞われるのが「皿鉢料理」です。一皿三人前ほどで提供され、皿の枚数で客人の数がわかると言われます。今回はコロナ禍のため一人前ずつの提供でしたが、40センチほどの大皿は高知の「いごっそう(異骨相)」文化を物語るようなものでした。※「いごっそう」は「頑固で気骨のある男」などを意味する土佐弁。

(写真左)室戸岬名物キンメ丼もご好評 金目鯛の照り焼きが美味です。最後は金目鯛の出汁をかけてお茶づけにして頂きます。(写真右)


そして、高知のお遍路道は海の道でもあり、室戸岬、桂浜、足摺岬にも参りました。中岡慎太郎の像がある室戸岬、坂本龍馬像がある桂浜、ジョン万次郎の像がある足摺岬と、高知県の偉人の歴史をたどる道のりでもありました。 また高知城や日曜市、安芸の武家屋敷・土井廓中の街並みもご覧いただきました。高知城は日本で唯一、天守や御殿といった本丸全体の建造物が現存しているお城で、城内には物見窓や狭間、天守には武者隠しなどの仕掛けがあります。

桂浜の坂本龍馬像 台座を合わせると13.5mにもなります
四国最南端の足摺岬。台風が四国に接近するとこの景色が放送されます
安芸の武家屋敷 白漆喰を雨水による風化から守るため、水切り瓦と呼ばれる工法が用いられています
土居 廓中の街並み  土用竹と玉石で造られた塀

伊予の国・愛媛では大洲と内子の散策を

 一番札所・霊山寺から最も離れた札所である観自在寺からスタートするのが愛媛の遍路道。ブッダが悟りを得たいと願うことを意味する、「涅槃の道場」として知られます。愛媛では大洲と内子の散策をいたしました。伊予の小京都・大洲では江戸~明治にかけての街並みがきれいに残っています。その中でも、大洲出身の貿易商河内寅次郎が10年の歳月をかけて完成させた臥龍山荘は、参加されているお客様からもため息が出てしまうほど、設計の美しさが光るお屋敷でした。夏向きのお部屋では透かし彫りや藤の敷物が使用されていたり、庭石はわびさびを表現するためにわざと形が異なった物を多用していたりと、訪問者が見て楽しめるような細工が様々な場所で感じられる場所でした。そして、内子(うちこ)は製蝋の町。明治から大正にかけて、日本全国の木蝋生産量の30%を占めていた歴史を持ちます。上芳我邸にて製蝋過程の見学や、蝋で財を成した豪商の暮らしぶりを実感いただきました。

臥龍山荘 茅葺屋根の農家風の外観が特徴です 
臥龍山荘 見ていて楽しい庭石 

結願(けちがん)の地、香川では四国を代表する日本庭園、栗林公園を訪ねました。

 最後の県である香川県は、悟りの境地を意味する仕上げの道場、涅槃の道場です。香川県では、高松市街地にほど近い栗林公園を訪問しました。栗林公園は紫雲山を借景とした広大な大名庭園で、国の特別名勝に指定されています。回遊式の庭園を歩きながら、四国に見立てた島を擁した涵翠池や、百石松の異名を持つ鶴亀松など、松の木、池、茶室、橋の織り成す風景をご覧頂けました。

飛来峰(築山)から眺める南湖 奥に見えるのが紫雲山です
公園内には1400本もの松が植えられています

 本レポートではお寺参りについてはあまり触れていませんが、この旅のメインテーマはお遍路です。ただ、四国四県を巡るなら、せっかくなら四国各地の観光も楽しみたい。そう思っていらっしゃる方のご要望を少しでもお手伝いできればと、各地の見どころやお食事もお届けした旅となりました。

75番札所 弘法大師誕生の地である総本山善通寺に咲く涅槃ザクラ 
通常の桜より1か月早く咲く種で、その時期が釈迦の入滅した旧暦2月(現在の3月)15日に近いことから名づけられています。

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