【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2020年10月07日

徳島の秘境 大歩危祖谷温泉の旅

2020年9月28日~9月30日 3日間 添乗員:東京支店 酒井 康行

祖谷のかずら橋

<9/28発・添乗員 酒井康行>

岐阜県白川郷と宮崎県椎葉村と合わせ「日本三大秘境」に数えられる徳島県祖谷。高知県との境、大歩危・小歩危といった険しい渓谷の側、深い山の中にある集落が祖谷です。人が住めないような山の奥深くに集落があるために、平家の落人が隠れ住んだ伝説が色濃く残っています。「かずら橋」に代表される見どころへご案内し、そして祖谷温泉に浸かってお疲れを癒していただきました。

「かずら橋」へは、異なる表情を見せる昼と夜と、2回にわたってご案内

平家一族の哀話を秘める、秘境「祖谷」にある原始的な吊り橋「かずら橋」。追っ手が迫ってきた際に、橋をいつでも切り落とせるようにと、このような形状になったと言われています。シラクチカズラ(サルナシ)などの葛類を合計6トン用いて作られたもので、長さは45メートル、そして幅がわずか2メートルしかない日本三奇橋のひとつです。

老朽化が早い事から3年に一度架け替えが行われており、次回の架け替えは2021年2月頃を予定。その作業には約1か月を要すそうです。 今回の旅では、2度、かずら橋へご案内しました。まずは夜。緑色にライトアップされたかずら橋は幻想的で、平家の者が「琵琶」を奏でたので、その名がついたと言われる「琵琶の滝」とともに、翌日の再訪問に期待が込み上げます。

翌日は実際にかずら橋を渡っていただきました。隙間がはっきりと見えるかずら橋を渡るのに戸惑う方もいらっしゃいましたが、渡った後には笑顔を浮かべてらしたので、私も安堵いたしました。 ほかにも、大歩危峡遊覧をお楽しみいただいたり、「小便小僧」や「東祖谷歴史民俗資料館」を訪ねたりと、ハイライトが凝縮された3日間でした。

祖谷渓の小便小僧の像
ライトアップされる夜のかずら橋
かずら橋の隙間はこのくらいです
大歩危峡観光遊覧船

重要伝統的建造物群保存地区「落合集落」は、見て・歩いて楽しみました

落合集落は、東祖谷のほぼ中央、祖谷川と落合川の合流点より山の斜面にそって広がる 集落です。集落の起源はやはり平家の落人伝説に基づくと見られ、中世には既に集落が形成されていました。

近年は「天空の集落」として人気があがり、「桃源郷祖谷の山里」というプロジェクト によって、茅葺屋根の古民家を改装し、最高の田舎体験ができる宿泊施設が続々とオープ ン。密かにブームが来ているようです。 皆様にはまずは落合集落を眺めることのできる展望台へご案内しました。名産の蕎麦の白い花も咲いており皆様喜んでいらっしゃいました。

そして、いよいよ落合集落へ。頑張って坂道を登っていただき、辿り着いたのは明治34 年築の長岡家住宅。立派な佇まいから、落合集落でも支配階層に属する家であったといわ れています。 間取りは、喰違六間取で、祖谷民家特有のオモテに相当する部屋がなく、かわりに書院 、床を備えた座敷があったのが印象的でした。

落合集落を望む展望台へご案内
落合集落にある長岡家の外観

「でこまわし」や「祖谷そば」など、祖谷の郷土料理に舌鼓

祖谷には素朴ながらも郷土料理がたくさんございます。その筆頭は「でこまわし」。これは「ごうしゅういも」という地元のじゃがいもと、そば団子、岩豆腐、丸こんにゃくの 串焼きです。名前の由来は、串を囲炉裏に立て、焦げないように回しながら焼く様子が、 伝統芸能の阿波人形浄瑠璃の木偶(でこ)人形の頭をまわしているように見えたという説 や、熱い料理をふうふう吹きながら串をまわす様子が、木偶の頭をまわしているように見 えるという説があります。

また「祖谷そば」は、秘境・祖谷の澄み渡った水と、地元産のソバ粉で作られます。つなぎは使わず、通常のそばに比べて切れやすいのが特徴で、口に入れるとそばの香りが広 がり、素朴な舌触りが楽しめます。祖谷地方は昼と夜の寒暖の差が激しいことから、そばの栽培に適しています。その他にも、清流にしか棲息していない「あめご」や「あゆ」など、祖谷の郷土料理を満喫いただきました。

でこまわしやあめご・あゆの塩焼き
ホテル「秘境の湯」のあめごのお刺身

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