先取り 旅の四季ごよみ

先取り 旅の四季ごよみ

2022年04月01日

七間朝市の山菜で一杯(福井)

新コラム「先取り 旅の四季ごよみ」では、各地の季節の風物詩など、四季折々の魅力をご紹介いたします。

福井の越前大野は碁盤の目のような風情ある城下町です。

この町の七間(しちけん)朝市は400年以上の歴史があり、市日は関係なく毎日行われています。3月下旬の春分の日あたりから始まり、だいたい雪の降る12月あたりまでとなっています。

3月下旬、遠くの山々は雪が残り、名峰白山もその後ろにそびえて凛とした朝の空気の中、春先の朝市の名物である山菜が並びます。朝早くから山に入り、朝市のスタートである7時に間に合うように、タラの芽、ノビル、そして山菜の女王こしあぶらなど、いっぱい担いで下りてきて、店先に並べてくれます。

これで揚げたての天プラでの一杯、春先の何よりの楽しみです。やっと春が来たという喜びの味です。

400年の歴史を誇る「七間朝市」。3月下旬の朝市開きは、町に春を告げます。くったくのないおかみさんたちとの会話も、朝市を訪ねる楽しみのひとつです
大野城の城下町として歴史を紡いできた越前大野。亀山に築かれた越前大野城を囲むように、城下町が広がります

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