視察レポート

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2026年10月20日

【 視察レポート】12月、「長崎の特別なクリスマス」へ皆様をご案内します 普段は見られないチャペルへ 時を超えて響く、オルガンの調べ

<東京支店 春名 釈、九州支店長 山﨑大輔>

<東京支店 春名 釈、九州支店長 山﨑大輔>

1549年、フランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教を伝えてから、1614年に徳川家康が禁教令を発布するまでの約60年間で信徒の数は40万人に達したといわれています。明治政府による信仰の自由が保障されるまでの200年以上にわたり、信徒の方々は潜伏キリシタンとして、自身の心の中で信仰を守り繋いでいったのです。

信仰の自由が認められると、信徒の人々は自分の町に小さな教会を再建。これらの教会が今も長崎、天草を中心に信徒の方の里に遺され、守り継がれております。クリスマスシーズンとなると、手作りのクリスマス・イルミネーションが灯ります。それは、大都会の華やかなクリスマス・イルミネーションのように、派手な明るさ、華やかさはありませんが、多くの苦難を乗り越えてきた信徒の思いが込められているのです。

信者による手作りのクリスマス・イルミネーション
 平戸島・宝亀教会
クリスマスツリーの飾りつけも美しい、畳敷きの教会
 天草・崎津教会

このような信徒の皆様の心のこもった長崎、天草のクリスマス風景を、いつか紹介したく今回のツアーに至りました。

各地のキリシタンの地のクリスマス訪問とともに、ぜひ紹介したかったのが「活水学院が所蔵するオルガン・コレクション」でした。「長崎の貴重なキリスト教文化の宝物」。コロナ禍をはさんで活水学院にお願いをしていた「聴き比べ演奏会」実現のお返事をいただき、さっそく長崎へ飛びました。

活水学院でのオルガン演奏会から始まった物語

幕末から明治にかけての国際交流の舞台であったオランダ坂の上に建つ活水学院。1879年創設の歴史あるプロテスタント系のミッションスクールであり、大浦天主堂やグラバー邸と並び、長崎の西洋建築文化を今に残す歴史的建築物です。その中でも貴重なパイプオルガンを有するチャペルは、通常一般公開されていない厳かな空間です。

以前より、長崎の歴史を今に伝えるこのチャペルでオルガン演奏会ができないものかと願っていましたが、コロナ禍など様々な影響により実現には至りませんでした。しかしこの夏、東京支店の春名とともに現地へと足を運んだところ、私たちの企画の趣旨や、なによりも深い思いにご理解をいただき、念願叶って特別企画が実現する運びとなりました。

J.H.ヴォ―ゲルとヴォーリズ建築事務所によって設計された美しい活水学院の校舎(視察時撮影)

視察当日、「企画を受けていただけるだろうか」と一抹の不安を抱えながら訪れた私たちを温かい笑顔で迎えてくださった学院の皆様。「まずはこの学院の素晴らしさを知っていただきたい」と、さっそく校舎を案内してくださいました。キリスト教精神に基づき、米国人技師J・H・ヴォーゲルとヴォーリズ建築事務所によって設計された校舎には、外からは一様に見えて内側からはまったく異なるデザインを楽しめる窓、そして美しい曲線を描く階段の手すりなど、見どころが尽きません。「私はこの角度から見る階段の景色が好きです」と語る案内してくださった担当の方の愛情こもったお話に引き込まれていきました。

そしていよいよ演奏会の舞台となる大チャペルへ。「まずはぜひ椅子に座ってゆっくりと眺めてみてください」との言葉に従い腰を下ろすと、そこには開放感あふれる高い吹き抜けの天井とゴシック様式を取り入れた美しい木組みのデザインが広がっていました。思わず二人で目を合わせ、「落ち着きますね」とぽつり。案内の方も深く頷きながら、チャペルはほぼ建設当時のまま残っているのだと教えてくれました。そして話はオルガン演奏会の内容へ。ドイツ・ボッシュ社製のパイプオルガンや、アメリカ屈指の古い歴史を持つ高級ピアノメーカーの一つ「メイソン&ハムリン」製のリードオルガンなど、貴重な3つのオルガンによる演奏を披露いただけることになり、企画はとんとん拍子で進みます。

琥珀色の光と木の温もりが印象的な小チャペル(視察時撮影)
「メイソン&ハムリン」製のリードオルガン(視察時撮影)

さらにうれしいことに、「小チャペル」も特別に見学させていただける運びとなりました。大チャペルとはまた違った趣のこのチャペルの最大の魅力は、琥珀色のガラス窓。射し込む光が白壁や漆喰の柱、長椅子を温かな琥珀色に照らし出します。現代の新しいガラスでは決して出せない柔らかな光に包まれた世界を、「ぜひワールドのお客様にもご覧いただきたい」とご快諾いただきました。最後には活水女子大学の広瀬学長との面談も叶い、「皆様をお待ちしております」と温かいお言葉をいただき、大きな収穫とともに活水学院の視察を終えることができました。

続々と決まる「特別なクリスマス」の催し

この活水学院のチャペルでの「特別プログラム」とともに、グラバー園の名誉園長による「長崎居留地とグラバー園」の特別講演を。そして「長崎居留地合唱団」によるクリスマス・キャロルや、日本のサグラダ・ファミリアと呼ばれる聖フィリッポ教会では「長崎OMURA室内合奏団」の弦楽四重奏によるクリスマスの調べ演奏会と、長崎の人々が特別なクリスマスを演出してくれるプログラムも決まりました。

「長崎の特別なクリスマス」を楽しむ4つのプログラム

①活水学院チャペル「3つのオルガン」聴き比べ演奏会

1879年、アメリカのエリザベス・ラッセル宣教師により、オランダ坂がある東山手地区に創立されたミッションスクール「活水学院」。建築技師・ヴォーゲルとヴォーリズの手による美しい校舎は、長崎の学び場のシンボルとなっています。校舎内には、キリスト教文化を今に伝える貴重なパイプオルガンのコレクションが保管されています。今回は、同学院の大チャペルにて、学内にある3つのオルガンを一つひとつ順番に演奏する特別プログラムをご用意しました。歴史や構造の異なるオルガンの豊かな音色に耳を澄ます、特別なひとときです。また、小チャペルへもご案内します。

3つのオルガン聞き比べコンサートの会場となる、活水学院大チャペル(視察時撮影)

②グラバー園名誉園長バークガフニ氏による 特別講演「長崎居留地とグラバー園」

カナダ出身の歴史研究家、ブライアン・バークガフニ氏。1972年の来日後、1982年に長崎市へ移住して以来44年にわたり、居留地やキリシタンの歴史研究に尽力されてきました。1992年には外国人初となる長崎県民表彰を受賞し、後にグラバー園の名誉園長にも就任しています。本ツアーでは、活水学院の大チャペルを舞台に、日本語も堪能なバークガフニ氏による特別講演を開催いたします。

ライトアップされた夕暮れのグラバー園
グラバー園名誉園長バークガフニ氏の講演会

③ライトアップされたグラバー園を舞台に 「クリスマス・キャロルの夕べ」

バークガフニ氏の特別講演の後は、グラバー園へ。夕暮れに染まる長崎の眺望や、ライトアップされた洋館群の散策をお楽しみください。その後、園内の長崎伝統芸能館にて「クリスマス・キャロルの夕べ」を開催します。「長崎居留地合唱団」の清らかな歌声と、子どもたちによるキッズコーラスをお聴きください。

クリスマスキャロルで迎えてくれる、長崎居留地合唱団の皆様

④聖フィリッポ教会での演奏会と 「日本二十六聖人記念館」特別解説

聖フィリッポ教会は、スペインの建築家アントニ・ガウディの思想を日本に伝えた今井兼次氏の設計による、2本の塔と独特な意匠が目を引く聖堂です。この歴史ある聖堂にて、長崎OMURA室内合奏団による「クリスマスの調べ演奏会」を開催します。また、隣接する「日本二十六聖人記念館」では、同館マネージャーの宮田氏による解説付きで館内をご案内します。

聖フィリッポ教会では、長崎OMURA室内合奏団の皆様が弦楽四重奏で迎えてくれます。
日本のサグラダファミリアとも呼ばれる
聖フィリッポ教会
聖道に入ると美しいステンドグラスが
日本のキリスト教の宝物が並ぶ
日本二十六聖人記念館

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