歴史ある風景
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2021年08月03日
長崎、五島列島 美しき教会群 その1 堂崎天主堂
本社 プランニング事業本部:乗田憲一
今夏、「北海道・北東北の縄文遺跡群」と「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が新たに世界遺産に登録となり、話題を呼んでいて今後、人気に拍車がかかることが予想されますが、2018年に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、海外に行けない今、とても注目の訪問地となっています。
キリスト教伝来以降、九州地方にはキリシタン大名が現れるなど急速な布教が進みました。以前のコラムでも大分・臼杵の大友宗麟をご紹介しました。しかし江戸時代に入るとほどなくキリスト教は禁止され表舞台から姿を消しますが、信仰深い人々は数々の苦難を乗り越え、信仰を守り続けます。明治に入り、キリスト教の信仰が認められると彼らは次々と教会をたてていきます。これも以前のコラムで、長崎・外海のド・ロ神父の尽力を紹介させていただきました。
そんな長崎でも、大小百数十の島々からなる五島列島には何と51もの教会が存在し、人口の13%がキリスト教徒と、県内でも群を抜きます。一つ一つがとても特徴的で素敵な教会ですので、とても1回ではご紹介しきれません。少しずつ私のお気に入りの教会をご紹介していきます。
今回は、五島列島のシンボル的教会、福江島の堂崎天主堂です。先述の通り、禁教令が解かれた後キリシタン復興の任を帯びてフランス人宣教師マルマン両神父により、1879年にマルマン神父により五島における最初の天主堂(木造)が建てられました。
その後着任したペルー神父によって1908年、現在のレンガ造りの教会堂が完成しました。建築の際には資材の一部がイタリアから運ばれ、内部は木造で色ガラス窓、コーモリ天井などの教会堂建築となっています。
シンプルながらも均整の取れたゴシック様式で、赤レンガの色味も味わい深く、その品のある美しさに惹かれ、ヨーロッパの片田舎の教会を見ている気にさせてくれます。
現在は弾圧の歴史や資料を展示する資料館として一般公開されています。
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