歴史ある風景
歴史ある風景
2021年04月27日
大塚国際美術館で、ちょっとした海外気分
本社 プランニング事業本部:乗田憲一
当社でも海外旅行を中止して1年以上が経過しました。私も20年以上に渡り、毎月当然のように海外へ出かけていただけに、この1年が5年くらいに長く感じてしまっています。
まだしばらくは海外へ行けそうもありませんが、国内で西洋美術に触れるのにお勧めなのが、徳島県・鳴門市にある大塚国際美術館。世界25か国190余りの美術館が所蔵する名画、古代の壁画など1,000点余りを、オリジナル作品と「同じ大きさ」に「陶板で」複製したものを展示しています。
なんだ本物じゃないのか…。と思う勿れ。その細部に渡る再現力は桁違い。空間そのものを再現したコーナーは圧巻です。イタリア・パドバのスクロヴェー二礼拝堂は本物そっくりで、熱っぽく語るガイドさんの声が聞こえてくるようです。当時はよく喋るな…、などと感じたものですが、今はそれすら恋しいです。
時代を追っての展示も面白い。様々な美術館の名画を一堂に会しているのでフィレンツェの『ヴィーナスの誕生』からパリの『モナ・リザ』、マドリッドのベラスケスから、オランダのフェルメールへ、世界旅行が楽しめます。
西洋絵画の変遷を俯瞰してみることが出来るのは素晴らしい。何より感動したのは、これだけのものを「陶板」で再現しきったこと。もちろん色合いや質感を完璧に再現することはできません。でも作品に敬意を払い、仕上げた職人技は、ものづくりの国、日本の誇りだと思っています。複製だから、と言わずにぜひ一度、触れてみていただきたい、西洋と日本の芸術の融合の地です。
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