町並み百選

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2022年08月29日

江戸時代の面影残す白壁土蔵群 倉吉(鳥取)

鳥取県の中心部に位置する倉吉。この町の白壁土蔵群は江戸後期から明治の建物群がそのまま残っています。特に玉川沿いには赤い石州瓦、白い漆喰壁、黒い焼いた杉板の腰板の土蔵が並び、赤・白・黒の対比が独特の景観を作り出しています。

町の中心には1850年前後、嘉永年間創業の「元帥酒造」は今でも酒造りを行い、その軒先に大きな杉玉が下がっています。隣の「くら用心」の建物はかつての倉吉の町屋が復元されたもので、当時この町で生まれた全国に広まった「稲扱千刃(いなこきせんば)」(千刃扱き)が置かれています。またここから中庭を通って玉川沿いに出ることもできます。ほかにも有形文化財に登録される倉吉淀屋や豊田家住宅などもかつての姿を留めています。

2016年、鳥取県中部地震のニュースが流れたときには倉吉のことが頭に浮かび、旅行に携わる者として心配でなりませんでした。しかし、倉吉ではほとんど被害がなかったと聞いてほっと胸を撫で下ろしたことを思い出します。

国の重要伝統的建造物群保存地区に登録される倉吉白壁土蔵群 ©鳥取県
明治期、旧国立第三銀行の支店として建てられた土蔵造擬洋風建築。今も事務所として使用されています
散策が楽しい倉吉の町並み。酒造の店先には杉玉が

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