町並み百選

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2022年08月08日

十石舟の行き交う伏見濠川(京都)

 京都市南東部に位置する伏見は、かつて豊臣秀吉が築いた伏見城の城下町として栄え、現在も門前町、港町の風情を残しています。特に濠川(ほりかわ)沿いは、かつての「十石舟(じっこくぶね)」を模した遊覧船が行き交い、涼やかな柳並木と酒蔵の町並みが広がります。京都市自然100選のひとつ「伏見濠川の柳並木」にも選ばれ、そぞろ歩きの楽しい町といえるでしょう。

自然溢れる濠川沿いを散策
十石舟の舟着場。舟から眺める町並みもまた格別です

 特にご注目いただきたいのが、寺田屋事件で知られる「寺田屋」です。かつて伏見から淀川までを行き来する船の観光客で賑わった船宿で、1866年、宿泊中の坂本龍馬が後に妻となるお龍の機転によって難を逃れた場所でもあります。

 「寺田屋」には坂本龍馬や寺田屋事件に関する資料やゆかりの品が展示されています。龍馬が滞在した2階の梅の間には、写真や自画像など数多くのゆかりの品が飾られていますが、柱には弾痕や刀痕も。当時の襲撃の様子をリアルに感じられ、まさに激動の幕末を象徴する舞台といえるでしょう。

梅の間に続く階段には刀痕が残る
寺田屋内部のほか中庭や坂本龍馬像なども見どころです
坂本龍馬に関連する資料がずらりと並びます

 また、月桂冠大蔵記念館周辺は木造と白漆喰の酒蔵が連なり、酒処ならではの雰囲気を醸し出しています。江戸時代の創業以来変わらず日本酒を造り続けている酒蔵「松本酒造」には、大正時代に建設したレンガの煙突や木造の酒蔵が今も残り重厚な雰囲気。町歩きはもちろん、お土産に地酒を選ぶのも楽しいです。

伏見の蔵元が続き風情ある町並み
レンガ煙突や蔵のある松本酒造

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