【海外】帰国しました。添乗員レポート

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2023年11月14日

【帰国レポート】タクラマカン砂漠環状鉄道3600キロ全周の旅

<10月22日発 添乗員・東京支店 福森 崇>

<10月22日発 添乗員・東京支店 福森 崇>

 個人的には1993年の添乗以来、約30年振りの訪問となったタクラマカン砂漠の旅。自分も入社前ですが、世界で初めてグループツアーによるタクラマカン砂漠の旅を実施した当社が以前にご案内していたコースが「タクラマカン砂漠2000キロバス走破の旅」でした。当時は相当にダイナミックな旅で、延々と続く砂漠の中、時に悪路をウルムチ~トルファン~コルラ~クチャ~アクス~カシュガル~ホータンへの走破は大いに達成感はあるものでしたが、この度は昨年6月に全線開通したタクラマカン砂漠を鉄道で巡るというもの。当たり前ですが30年前とは各地の町並みもすっかり様変わりし、近代化、都市化した町に新たに出来た快適なホテルでの滞在など、隔世の感でした。その主なポイントを是非ご紹介したいと思います。

トルファン 観光順路も整備された交河故城

いずれの観光地も整備され、観光がしやすくなりました

 3日目に午後に高速鉄道(日本の新幹線のよう)でウルムチからトルファン北駅に到着。いかにもトルファンらしいブドウ棚の下に設けられた家庭的なレストランで昼食。近郊の交河故城、翌日は玄奘三蔵も説法をしたと伝えられる高昌故城を訪ねました。駐車場に着くと、広い遺跡をかつてはロバ車に揺られながら観光したものでしたが、今は電気カートが走行し、足元も歩きやすく整備されながらも強者どもの夢の跡である遺跡は健在。かつての人々の生活や、攻防に思いを馳せながらの見学でした。

トルファン ブドウ棚の下でいただいた名物のラグ麺打ちの様子。コシも抜群です
トルファン ベゼクリク千仏洞を見下ろすビューポイント

チャルクリクで出会った美女に驚嘆

 12日目のチャルクリクでは楼蘭博物館を見学。博物館ではありながらフラッシュ無しでの撮影がOKということで、貴重な展示物に目を奪われながら目に留まった箇所でシャッターを切りました。
 前日は近郊の米蘭古城を見学しましたが、ここでは楼蘭古城からの出土品が数多く展示されております。残念ながら楼蘭は観光客の訪問が許されていないため、解説を聞きながら想像をめぐらせるのですが、ここの地下1階には2004年に出土された「楼蘭の美女」を見ることが出来ます。ミイラではありますが、表情も想像できるくらいの保存状態で、はっとさせられます。トルファンの博物館などでもミイラは数体見ることが出来ましたが、これほどの保存状態は他国で見たものと比べても驚くほどの状態の良さ。実はこのミイラの女性には胎児がいたとも。素晴らしい「美女」に出会うことが出来て感激でした

チャルクリク 楼蘭博物館の宝、まるで眠るような姿のミイラ「楼閣の美女」。思わず息を呑みます
チャルクリク 楼蘭遺跡をモチーフにした楼蘭博物館の外観
チャルクリク 楼蘭博物館は解説員の方による案内でした

各種鉄道乗車も楽しい体験でした

 3日目に乗車したウルムチ~トルファン北駅間は「高速鉄道」で、時に日本の新幹線のようなスピードで走行し、約200キロを僅か1時間で移動、揺れも無く快適な車内でした。今回の鉄道乗車区間は下記の区間です。
・3日目:ウルムチ~トルファン北間
・5日目:トルファン北~クチャ間
・7日目:クチャ~カシュガル間
・9日目:カシュガル~ホータン間
・10日目:ホータン~チャルクリク間
・12日目:チャルクリク~ウルムチ間 以上で3600キロ全周!
 3日目の高速鉄道、短い路線の9日目のローカル線以外は比較的長い区間を走行している鉄道のため、一等に相当する「軟臥車両(2段ベッド、4名1室の鍵付きコンパートメント)」を利用し、車窓から見える天山山脈、雪をいただいた崑崙山脈、砂漠に生える黄葉した胡楊の木、延々と続く広大な砂漠。様々な景観を楽しみながらの鉄道旅です。時に地元の人々との交流も鉄道旅ならではのもの。
 ハイライトは10日目のホータン~チャルクリク間。砂漠の砂に埋もれないよう、高架線路区間を走行します。今回偶然にも一頭のラクダが歩いていたのを見ることが出来ました。奇跡に近いタイミングだったと思います。思わず感動と歓声・・・
 よくもこの砂漠にこれほどまでの鉄道路線を敷いたものだと、中国の底力も痛感した次第でした。

カシュガル~ホータン間鉄道車内より 雪を頂く崑崙山脈の山並み
計4区間で利用した軟臥車両。鍵付きの扉も有り安心です
コルラ駅から乗車してきた軟臥車両の親切なウイグル族の車掌さん
クチャ~カシュガル間の鉄道ははるばる西安から2泊3日の運行です
ホータン~民豊駅へ向かう鉄道乗車中、砂漠の中の高架線路を走行中に偶然見つけた一頭のラクダ

進化し続ける旅行事情。ホテルも大変快適なものでした

 昔話ばかりで恐縮ですが、30年前にクチャで宿泊したのは「招待所(簡易宿泊所)」。中国ファンのお客様でしたら苦笑するほどご想像がつくと思いますが、寝れれば十分という至って簡素なものでした。この度のホテルは各地概ね4~5ツ星のホテル。砂漠の果て、中国の最深地域とは思えないものでした。
 中国に限ったことではありませんが、最近は特にバスタブを無くしてシャワーのみの客室に改装するホテルが増えており、今回の行程もバスタブ付はクチャ(2泊)・カシュガル(2泊)のみですが、客室の広さは十分で、ほとんどが2ベッド。朝食はビュッフェで種類も豊富。砂漠地帯の旅を考えればこの上ない施設のため、安心してお出掛けいただくことが出来ると思います

ウルムチ 尊茂銀都酒店ロビー
クチャ クチャ飯店外観
トルファン 双城賓館客室。広さも十分です

 15日間と長丁場の旅でしたが、終わってみればあっという間の旅でした。来年春以降に実施が決まっておりますので、ぜひ多くのお客様に関心をお寄せいただければ嬉しく存じます

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