【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2020年11月10日

滋賀ガストロノミー 琵琶湖から若狭への旅

2020年11月4日~11月6日 3日間 添乗員:東京支店 酒井康行

<11/4発・添乗員 酒井康行>

人気の「地方の美食学+旅」シリーズ。地元の新鮮な食材にこだわり、新しいフュージョン料理を生み出す「ガストロノミーと自然の共生」は、旅好きの皆様の琴線にもふれたようで、ご好評をいただいております。そんなローカルガストロノミーの旅にふさわしく、半年先まで予約が埋まっている人気の「徳山鮓」に10名様限定でご案内してまいりましたので、その様子をご報告いたします。

発酵料理の第一人者、徳山浩明さんが腕を振るう「徳山鮓」

織田勢力を二分した羽柴秀吉と柴田勝家との合戦で有名な、賤ヶ岳(しずがたけ・標高422メートル)によって、琵琶湖と隔てられている余呉(よご)湖。東西1.2キロ、南北2.3キロ、周囲6.4キロ、面積1.97平方キロという小さな湖ですが、イワトコナマズやワカサギ、フナ、コイ、ナマズなどの魚類が生息し、多くの水鳥も飛来する風光明媚な地です。羽衣伝説で天女が羽衣を掛けたといわれる「天女の衣掛柳(ころもかけやなぎ)」がありましたが、2017年10月の台風によって倒壊してしまったことをご存じの方もいらっしゃることでしょう。

田畑が湖畔を彩る余呉湖

そんな余呉湖を見下ろす小さな集落の中に「徳山鮓」はあります。

全国の美食家や料理人が、こぞって行きたいと切望する「徳山鮓」ですが、彼らのお目当ては、春は山菜、夏は鯉のあらいに天然うなぎ、秋はきのことジビエ、そして冬は熊鍋。店主の徳山浩明さんは、山や湖の恵みを、原則ご自身で漁に出たり、採取したりして調達され、その食材を使った料理が評判となっています。

風格を感じさせる「徳山鮓」

琵琶湖というと鮒ずしが有名ですが、徳山さんは鮒ずしにとどまらず「発酵料理」に注目され、2004年に「徳山鮓」を開業させました。

古来、保存食としてはもとより旨味を増した滋味豊かな「発酵食」ですが、近年では、美と健康に対する優れた効果も見直され、偉大なる食文化として世界からも注目を集めています。しかし、発酵食の中でも、鮒ずしは苦手な方も多いでしょう。「であればおいしい鮒ずしを作ればいい」とのことで、徳山さんはニゴロブナの処理方法から、発酵のための湿度・温度などの研究を重ね、試行錯誤の末、爽やかな酸味と深い旨味を併せ持つ、まるでチーズのような味わいを誇る徳山さんならでは鮒ずし=熟(な)れずしが誕生したのです。

「徳山鮓」ホームページより

徳山鮓の料理は、おまかせのみ。和食だけではなく、洋や中華の技術も取り入れていらっしゃるそうで、その味はもちろんのこと、見た目の楽しさも相まって、何度も訪れる方がいらっしゃいます。

鮒ずしをはじめ、「徳山鮓」の逸品の数々をご賞味いただきました

さて、今回は、八寸(野菜やジビエなど)、お造り(子附き鯉)、煮鮎、鰻の蒲焼、寿司(琵琶マスのたまごが乗った御飯)、チーズにのせた鮒ずし・鮒ずしサンド、熊鍋・小麦の特注麺、鮒ずしの飯を使ったアイスなどをご用意くださいました。

「徳山鮓」ホームページより

発酵の真髄ともいえるメインの鮒ずしは、ハチミツを添えて旨味をさらに引き立てているそうで、ブルーチーズにハチミツが合うように、さわやかな酸味との相性を考えて合わせてあるそうです。

また、ジビエも「徳山鮓」の名物のひとつで、その中でも熊鍋は、春先までしか味わうことのできない徳山鮓の得意料理。ほとんど透けるような白い脂に、赤身はほんのわずか。残念ながら私はいただいておりませんが、お客様に伺ったところ、特製の出汁にサッとくぐらせていただくと、驚くほどさっぱりとして甘みも上品だそうです。そしてとろけるような口溶けで、たっぷりのネギと一緒に、いくらでも食べられる逸品とのことで、さらに出汁でいただいた小麦の特注麺も絶品だったそうです。

「黒壁スクエア」だけではない長浜の魅力

滋賀県北東部(湖北地方)に位置する長浜。東には伊吹山地、北側には野坂山地がそびえ、西側には琵琶湖が広がっています。もともとは「今浜」と呼ばれていましたが、天正3年(1575年)に羽柴秀吉が「長浜」と改称したとされます。

「長」の由来は秀吉の主君・織田信長の「長」に求める説が有力視されており、現在の中心市街は、その羽柴秀吉によって長浜城の城下町として整備され、それ以来、湖北地方の中心地としてうるおってきました。

長浜城の展望台からは、竹生島や賤ケ岳古戦場、虎御前山、姉川古戦場、関ヶ原古戦場など、琵琶湖と歴史の舞台の360度のパノラマをお楽しみいただけます。また、内部にある歴史博物館は、秀吉や光秀に関する資料が多数展示され、長浜の歴史をわかりやすく理解できます。

羽柴秀吉が築城した長浜城
長浜城からの眺め

長浜は城下町ののち、大通寺の門前町として発展しましたが、その大通寺は「長浜御坊」の名で有名な見どころ豊富な寺院です。寄合道場を起源とし、その後長浜城内への移築や本願寺分立の許可などを経て、本願寺第12代教如を開基として「大通寺」は誕生しました。

「ごぼうさん」の名で親しまれる大通寺

台所門と呼ばれる門は、もとは長浜城の追手門だったところで、門扉には本能寺の変に呼応した京極軍が放った矢や銃弾の痕が残っています。さらに、長浜市指定重要文化財の山門や国の重要文化財に登録される本堂(阿弥陀堂)や大広間、庭園が美しい含山軒(がんざんけん)や蘭亭など、実に見どころが豊富な寺院です。

大通寺の庭園、含山軒

そして長浜観光で欠かすことができないのは、「黒壁スクエア」。長浜市旧市街にある伝統的建造物群を生かした観光スポットで、黒漆喰の和風建築である「黒壁1號館」から「黒壁30號館」までの総称となっています。とりわけ北国街道と大手門通り(美濃谷汲巡礼街道)の交差点である「札の辻」(江戸時代に高札が立った場所であることに由来)に建つ黒壁一號館「黒壁ガラス館」はその代表格で、常に観光客で賑わっています。

長浜旧市街にある伝統的な建造物群を生かした「黒壁スクエア」

御食国「小浜」を学べる施設「御食国若狭おばま食文化館」

小浜市は福井県の南西部(嶺南地方)、旧若狭国に位置しています。

律令時代より前からヤマト王権の日本海側の入り口として栄え、「小京都」と呼ばれることも多く、市内には国宝や国指定の重要文化財が数多くあり、「海のある奈良」とも呼ばれます。

3月に奈良の東大寺で実施されるお水取りの水は、小浜市を流れる遠敷川・鵜の瀬から送られたものとされ、また、伊勢志摩や淡路島と並んで、海産物を奈良や京都まで送った地域、すなわち「御食国(みつけくに)」のひとつとしても有名です。さらに、京の都に魚介類を運ぶ鯖街道の出発点としても栄え、日本海航路の拠点である小浜で各地の食が交流して質の高い郷土の食が形成されました。

そんな小浜で観光したのが「御食国若狭おばま食文化館」。1階ミュージアムでは、鯖街道や北前船などの展示を、2階の若狭工房では、伝統工芸(若狭瓦・若狭和紙・若狭めのう細工・若狭塗)に関する展示をご覧いただきました。模型が多用されていることもあって、そしてローカルガストロノミーの旅を選ばれたお客様だけあって、食に対する関心が強くおありのようで、皆様興味深く見学されていらっしゃいました。実際に土地の食を味わい、その伝統を学び、地方の美食学+旅を満喫していただきました。

「御食国若狭おばま食文化館」鑑賞の様子

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