【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2022年01月03日

【帰着レポート】老舗料亭「菊水楼」の正月懐石と法隆寺門前和空の旅 4日間

<12/31発・添乗員:東京支店 渋江恭子>

2021年の大晦日から2泊、法隆寺の門前通りに建つ宿坊「和空」に宿泊し、奈良市内では明治時代創業の老舗料亭「菊水楼」で正月懐石をお楽しみいただくツアーに添乗いたしました。

年越しを贅沢に演出する和空での懐石料理と法隆寺の初詣

今回の旅は、法隆寺門前通りにある唯一の宿泊施設「和空」に大晦日と元旦に宿泊しました。立地もさることながら宿の自慢が懐石料理。「和食料理の鉄人」とも言われた神田川俊郎氏が創業した「神田川」が監修しており、大和の食材を盛り込んだ懐石料理と朝食を2回ずつお召し上がりいただきました。特に印象的だったのが朝食にいただいたお雑煮が1回目は白味噌ベース、2回目は醤油ベースと異なっていたことです。「お雑煮」というお正月の定番料理の多様性を実感できる体験でした。元旦は法隆寺に初詣。門前のホテルに宿泊しているので、午前9時に入場することができ、参拝客で混雑する前に、落ち着いて観光をお楽しみいただくことができました。

和空のお食事。彩りも美しい先付け(左)に里芋饅頭の銀あんかけ、右は正月の朝食。お雑煮と奈良の郷土料理、茶粥です。
和空では夕刻に歴史セミナーが開催されます。翌日の観光がより印象深くなります。
元旦の法隆寺。参拝客が少なく、寺院本来の厳かな雰囲気を味わえました。

老舗料亭「菊水楼」での正月懐石。芸術的な設えと丁寧な料理で、極上の時間が堪能できました。

今回の旅のハイライトは3日目の夕食、菊水楼での正月懐石でした。菊水楼は春日大社の一の鳥居の前に、興福寺興善院跡に創られた建物で、明治24年(1891年)、創業の老舗料亭です。堂々たる佇まいの正門は明治維新後、廃仏毀釈の時代に円城寺から移築したもので、玄関には奈良の名工芸、一刀彫の第一人者 森川杜園による牡鹿像が置かれています。そのほか、寺院から譲り受けた豪華な部材や、折上格天井など、今では再現が難しい建築技術が使われ、国の登録有形文化財に指定されています。今回はワールドのお客様だけの個室をご用意いただきましたが、部屋には狩野派による屏風のほか、焼き物、人形など様々な美術品がさりげなく飾られ、まるで美術館のようでした。お食事は一品、一品丁寧に造られ、丸餅のお雑煮、鮪、帆立、鯛のお造り、菊水穴子蒸し寿司、河豚雑炊、菊水羊羹など、お正月懐石をお召し上がりいただきました。

円成寺から移築した歴史ある正門。老舗の威厳を感じます。
狩野派の屏風を鑑賞しながら、お食事をお召し上がりいただきました。
先付けの胡麻豆腐、伊達巻など。丁寧に盛り付けされた穴子の蒸し寿司

混雑を避け、珠玉の2つの寺院(円成寺、浄瑠璃寺)を訪ねました。

最終日は混み合う奈良中心部ではなく、バスを利用して、アクセスしづらい円成寺と浄瑠璃寺にご案内しました。最初に訪れた円成寺は奈良市街と柳生の里のほぼ中間に立地する柳生街道随一の名刹。ここには東大寺の金剛力士像で知られる運慶20歳代の作とされる実質のデビュー作、国宝・大日如来坐像が安置されています。また、庭園は平安時代の作庭で、国の名勝に指定されています。訪問時にほかに観光客はおらず、静寂に包まれた寺院の見学をお楽しみいただくことができました。次に浄瑠璃寺へ。池を中心にして、東に薬師仏、西に阿弥陀仏を配した庭園は極楽世界をこの世に表わしており、西側に建つ本堂は九体の阿弥陀如来を安置しています。今回は本堂の吉祥天女像、三重塔の薬師如来像という2つの秘仏が期間限定で公開されており、2022年がよい年になるように皆様でお祈りしました。

多宝塔は、平成になってから再建された真新しい建築で、奈良市内では唯一の「多宝塔」となっています。運慶作の国宝大日如来坐像の収蔵場所はかつては多宝塔で、そのご本尊でしたが、現在は受付の裏手にある真新しい専用空間(相應殿)で拝観可能となっています。
浄瑠璃寺の庭園と本堂。横長の堂内に9体の阿弥陀仏や秘仏・吉祥天女像が安置されています。

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