【国内】帰着しました。添乗員レポート
【国内】帰着しました。添乗員レポート
2020年12月16日
観光列車「おいこっと」乗車と星峠の棚田風景の旅
2020年11月6日~11月8日 3日間 添乗員:東京支店 山口 亨
紅葉がピークを迎えた北信と中越をじっくりとご案内することができました。天気が心配な場面も多かったですが、傘をさすこともほとんどなく、美しい景色をご覧いただけた旅でした。
ダイナミックな北アルプス、懐かしさを感じる里山風景に出会う
日本国内にも絶景と呼ばれる場所は多く存在します。ツアーでは、まだあまり知られていない絶景をご案内できました。
まず、大岡アルプス展望公園です。蓼科など北アルプスに近い場所で、目の前に並ぶアルプスを眺めるのも一興ですが、この展望公園からは白馬から常念岳の辺りまで北アルプスの山並みを一望することができます。
そして、訪れた当日は多少の雲があるものの、地元の方も滅多に見られないとおっしゃるほど、白馬からまでの稜線がきれいに眺められる日でした。周囲の山々の紅葉も美しく、最高の眺めが堪能できました。中型バスでご案内しましたが、大型バスでは通り抜けることができない道幅を進んでいきましたので、団体旅行ではなかなかご案内できない場所です。人数を限って募集しているワールド航空だからこそ紹介できた場所だと思います。
また、日本の夜景100選にも選出されている姨捨の夜景も、姨捨駅にて夕暮れの時間帯からご案内できました。善光寺平を見下ろす駅のプラットホームからの夜景観賞も素晴らしいものです。豪華列車四季島が、夜景を見るためだけに停車する駅として知られる姨捨駅からの絶景でした。
そして、日本の原風景ともいえる、星峠の棚田の風景も知られていないでしょう。早朝、日が昇る前に宿を出発し、水が張られ水鏡となっている棚田に向けて出発しました。夜半まで降っていた雨も止み、青空も見られるようになり、空の色を映した棚田の絶景をご覧いただくことができました。駐車場も整備され、展望台までバスで簡単に行くことができますので、気軽に絶景を楽しむことができます。薄暗い時間帯から明るくなるまで眺めていましたが、景色の変化も美しいものでした。
また、美人林の紅葉(黄葉)もピッタリのタイミングで訪れることができました。知る人ぞ知る紅葉の名所で、地元のカメラマンも三脚を持ってきて撮影をしていました。偶然ブナ林が残った一画で、すらっと伸びるブナの姿が美しいことで美人林と名付けられています。春夏秋冬、四季によって違う姿を見せますが、紅葉は最も美しいタイミングの一ひとです。黄色に色づいた葉、茶色の落ち葉、ブナの木がストライプのように縦に筋を入れる風景は、ぜひご自身の目でご覧いただきたいものです。
観光列車「おいこっと」で日本の里山風景を進む
文部省唱歌「ふるさと」の作詞者、高野辰之は現長野県中野市の出身。観光列車「おいこっと」が走る飯山線沿線は、彼が過ごした地域にあたり、まさに想像する「ふるさと」の風景が広がる地域です。
長野駅を出発し、十日町駅までの約2時間半の旅ですが、のどかな風景の中を列車は進んでいきました。長野を出発したあたりでは、たわわに実るリンゴ畑が車窓に広がり、それが通り過ぎたかと思うと、次第に千曲川が近くを流れ始めます。川沿いも紅葉で美しく彩られ、景色を眺めているだけで、あっという間に時間は過ぎていきました。
飯山駅では、駅員さんが横断幕を持ってお出迎え。停車時間が15分ほどあるので、おいこっとが運行される時のみ開催される「おいこっとマルシェ」も見学。地元の名産が並んでおり、簡単な買い物も楽しめました。
飯山駅を過ぎると、千曲川と山々が織り成す風景がさらに美しくなっていきました。昔ながらの家々が点々と河岸に並び、日本昔話の世界に浸るかのようでした。古き良き日本の風景が楽しめ、あっという間においこっと乗車の旅はおしまい。心がほっこりする列車の旅となりました。
国指定登録有形文化財「凌雲閣」に宿泊
昭和初期に完成した、歴史を感じさせる松之山温泉の旅館が凌雲閣です。上州渋川から宮大工を招聘し、それぞれに趣向を凝らせた部屋を作らせたこともあり、一つひとつの部屋にそれぞれの味がある造りになっています。
これぞ日本の旅館!と言わしめる佇まい 宮大工のセンスが光る部屋の造り
「日本秘湯を守る会」にも加入しており、日本三大薬湯の一つでもある松之山温泉でも代表格のお宿です。昭和初期の建物ではありますが、ほどよく使い勝手が良くなっており、ノスタルジックな雰囲気を残しつつも、不便さは感じさせない点も良かったです。食事も、山の幸を中心とした構成となっており、旬のキノコは松之山で採れるものも含まれています。ご飯も松之山の棚田で作られた新米で、この時期だからこそいただけた一品でした。
また、温泉も体がじんわりと温まり、湯上り後も体が長い間ぽかぽかしたまま。太古の海水が源泉となっており、そのミネラル成分が汗腺を適度に塞ぎ、長時間体を温めたままにするそうです。それが三大薬湯の一つに選ばれた理由のひとつとのこと。おいこっとに引き続き、古き良き日本の文化を楽しませてくれるお宿でした。
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