【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2020年12月15日

邪馬台国の謎に迫る 古事記と日本の古代史探訪の旅

2020年11月5日~11月12日 8日間 添乗員:東京支店 中屋雅之

このツアーは、今年3回目の添乗でした。そのタイトルどおり、弥生時代から大和政権、奈良時代に至るまでの日本の古代史を辿り、とくに邪馬台国と空白の4世紀について考察する旅です。

邪馬台国の謎に迫る旅は伊勢神宮からスタート

ツアーのメインテーマは「邪馬台国」ですが、邪馬台国の謎に迫ろうとすると、どうしても長い歴史を持つ神社を訪ね、そこに祀られる神様について考える必要があります。邪馬台国や大和朝廷と神社は密接につながっているのです。

初代天皇の神武天皇が祀られた橿原神宮

邪馬台国の女王・卑弥呼とはいったい誰なのでしょうか。

「卑弥呼」とは中国の書物に書かれている名前であり、日本の『古事記』『日本書紀』には違う名前で登場しているはずです。卑弥呼の正体は天照大神であるという説は、かなり有力といわれ、その天照大神が祀られている場所が伊勢神宮なのです。ほかにも神話と歴史をつなぐ手がかりは、その多くが神社にあるのです。

伊勢神宮の内宮への入り口 五十鈴川に架かる宇治橋

旅の始まりは、江戸時代からの人気の巡礼地である「伊勢神宮」です。伊勢神宮は天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る「外宮」、豊受大神(とようけのおおみかみ)を祀った「内宮」の2つのご正宮をはじめ、別宮、摂社、末社、所管社など125のお宮・お社から成る神社連合体です。

正式名称は「神宮」であり、人々は親しみを込めて「お伊勢さん」と呼んできました。江戸時代には約60年おきに「お伊勢参り」の大流行があり、一年間の巡礼者は400万人に達したともいわれています。当時の日本の人口が約3000万人だったことを考えると、大変な数の人々が「神宮」を訪れたことになります。

「外宮先祭」のしきたりに従って、初日に「外宮」を、2日目に「内宮」を見学しました。ちなみに内宮に祀られている天照大神が卑弥呼であり、外宮に祀られている豊受大神が卑弥呼の後継者となった臺與(とよ)ではないかともいわれています。

伊勢神宮の内宮・神楽殿

橿原神宮、大神神社を参拝
談山神社では紅葉が見頃に

奈良県に入ると神武天皇が即位した場所に建てられた「橿原神宮」に早朝参拝しました。ここには日本の初代の天皇である神武天皇が祀られ、入り口には紀元二千六百八十年とかかれています。

これはこの場所で神武天皇が即位した紀元前660年の旧暦1月1日(新暦では2月21日、つまり建国記念日)を紀元とする「皇紀」なのです。拝殿前には日本最大の絵馬が飾られ、そこには今年の干支、ネズミが描かれていました。12月にはこの絵馬は取り外され、1月には新しい干支の絵馬が掛けられるとのことです。

橿原神宮の日本最大の絵馬

同じ奈良県にある大神神社(おおみわじんじゃ)も参拝しました。大神神社は日本最古の神社といわれ、その歴史は神話時代に遡ります。ご祭神の大物主大神(おおものぬしのおおかみ)が三輪山に鎮まるため、三輪山そのものを神として拝するため、本殿がなく、拝殿の奥にある三つ鳥居を通して三輪山に拝むという原初の神祭りの形式を残しています。

また、この季節、とくに奈良県では紅葉の美しい場所もあり、特に「談山神社」はちょうど見頃でした。もみじに生える「十三重の塔」はこの上ない美しさでした。この場所は、後に大化の改新(乙巳の変)を起こす中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌足が談合を行なった場所としても知られています。ほかにも奈良では最も有名な「東大寺」、日本最古の本格的仏教寺院である「飛鳥寺」も訪ねました。

紅葉に彩られた談山神社

神々しさを放つ出雲大社へ

神々の故郷・出雲ではもちろん「出雲大社」に参拝しました。ここには因幡の白兎で知られる大国主命(おおくにぬしのみこと)が祀られています。その本堂はかつては高さが48メートルあったと言われていますが、その当時の模型が出雲歴史博物館にありました。これを見ることによって、昔の建物がいかに巨大であったかということが想像できます。また、同じ博物館の中には遷宮の際に交換された古い千木と鰹木があり、これも近くで見るとその巨大さに圧倒されます。

出雲大社では大鳥居手前の「竹野屋旅館」から歩き始めます。竹野屋旅館は歌手の竹内まりやの実家でもあります。ここから参道を歩いて拝殿へ。本殿の周りを一周し、有名な巨大注連縄のある神楽殿へ。

厳かな空気が漂う出雲大社の本殿

さすがは神々の集まる出雲。その神々しさは他の神社と比べ物になりません。しかも、間もなく旧暦の「神無月」。ここ出雲に日本全国の神々が集まり、出雲だけは「神有月」と呼ばれるのです。

締めくくりは世界遺産の宗像大社へ

旅の締めくくりは世界遺産にも登録された「宗像大社」の訪問です。「宗像大社」は本土の「辺津宮」、大島の「中津宮」、沖ノ島の「沖津宮」から成り、それぞれ市杵島姫命(いちきしまひめのかみ)、湍津姫神(たぎつひめのかみ)、田心姫神(たごりひめのかみ)、つまり天照大神の3人の娘たちが祀られています。

今回は辺津宮を訪問、周囲には数多くの摂社、末社がありました。本殿の後ろには「第二宮」(ていにぐう)、「第三宮」(ていさんぐう)があり、大島の中津宮、沖ノ島の沖津宮に行く代わりにここで参拝することができるとのこと。その建物は伊勢神宮から持ってこられたものです。

これだけの聖地・神社仏閣で祈りをささげると身も心も清められた気分でした。これから自分の身に何かいいことが起こりそうな予感がします。

※邪馬台国の謎については、9月25日発のリポートをご覧ください。

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