【国内】注目の旅

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2022年03月10日

「奥深き北日本」第二弾 驚きの石窟群と傑作美仏-未だ見ぬ祈りの地へ-

東北の歴史や文化を紐解きながら、
知られざる魅力に迫る旅 2コース

先月より登場の新シリーズ「奥深き北日本」。人気の観光地に隠れるようにひっそりと、しかし存在感を放つ自然景観や文化財、史跡に注目し、東北各地の歴史や文化を紐解きながら、知られざる魅力に迫ります。
第一弾では、十和田湖の奥地・水の絶景イトムカや、奥入瀬渓流の奥地にある「日本一のブナ一本木」ニドムカムイなど、弊社初登場の秘境をご紹介し、多くの反響を頂戴しました。
第二弾となる今月のテーマは「未知なる世界にめぐりあう旅」。福島の南相馬に残された驚きの石窟群「大悲山」、そして岩手の南部地域に残る傑作美仏と、青森、秋田の縄文の美意識に出会う旅をご紹介します。知るほどにその奥深さに魅了される東北の地。そこからは、遠くシルクロードを辿って伝わってきた異文化や、各地に残る深い信仰や祈りのかたちも感じられることでしょう。

コース1、ここはキジルかベゼクリクか
驚きの巨大石窟「大悲山」を訪ねて 3日間

東北の地、南相馬に、まるで敦煌の莫高窟へ来たかのような錯覚を覚える石窟群があります。それが「大悲山」です。ここに残る3つの石窟のうち、最も保存状態がよいのが「薬師堂石仏」。保護のガラス戸を特別に開けていただき、石窟内部に入ると、砂岩の崖を間口15メートル、高さ5.5メートルにかけて掘り抜き、4体の如来像と2体の菩薩像と飛天が浮き彫りされた圧巻の光景が広がります。 光背の火炎紋や唐草紋は東大寺盧舎那仏の台座に似ており、首の太さや衣の幅などから、平安前期のものと言われています。平安前期といえば、大陸では洛陽の龍門や敦煌の莫高窟にも多くの石窟が残された時代。唐の影響は日本にも及び、薬師堂石仏もまさに「莫高窟」へ来たかのような錯覚を覚える迫力です。
今回は、南相馬市教育委員会のご助力を得て、普段保護しているガラス戸を開けていただき、石窟の内部へ。間近で迫力の石窟をご覧いただく機会といたしました。

高さ3メートルほどもある大非山薬師堂の如来坐像

「大悲山」のもうひとつの見どころが「観音堂石仏」です。ここには大悲山の本尊であったとされる千手観音坐像が刻まれています。こちらも剥落が多いですが、残る千手観音の頭部や手の姿から推定される大きさはなんと9メートル。その左右にはシルクロードの千仏洞の如く、鮮やかな化仏が彫られています。
現在確認できる千手の配置は、頭の上に化仏を捧げる平安期の京都清水寺本尊をルーツとする「清水型千手観音」となっています。同型の平安時代の仏像は中尊寺にも残されており、大陸と都、そして東北の繋がりを今に感じる石窟です。背後の鮮やかな化仏はベゼクリクやキジルといったシルクロードの千仏洞を思わせるオリエンタルな雰囲気を漂わせています。

千手観音石仏の大きさはなんと9メートル。日本最大級の摩崖仏です。
背後に彫られた化仏はまるでシルクロードの千仏洞を思わせるつくり。

驚きの巨大石窟「大悲山」を訪ねて 3日間

【東京駅】6月15日(水)、6月29日(水) 旅行代金¥148,000(1名利用追加料金¥18,000)

「仏都会津の名刹と会津五街道」の旅と連続参加が可能です。(旅行代金の合計から2万円引き)

コース2、岩手・南部地方の素朴な芸術を訪ねて 4日間

旅の舞台は岩手県と青森県にまたがる県境域。この地は江戸時代には、盛岡南部藩の直系が治めた八戸南部藩の地でした。南部城を中心に城下町が栄え、また現在は三陸屈指の港町としても知られています。しかし、この地を深く見てゆくと、縄文の時代から続く独特な美意識が存在することに気づきます。ツアーでは、縄文から江戸に至るまで、南部地方に見られる素朴な美に触れてゆきます。

二戸の天台寺のご本尊「聖観音菩薩立像」。国の重要文化財に指定されています。

八戸から南へ。かつて都とみちのくを結んだ奥州街道の姿がそのままに残る一戸、二戸の地域にも、中世の南部地域の素晴らしい美意識に出会うことが出来ます。その一つが、天台寺に残る傑作美仏「聖観音立像」です。東北最古とも伝えられるこの仏像は、木を丸刀で彫り込んで作られた鉈彫りが特徴的な観音像で、11世紀頃の作と伝えられています。天台寺と言えば瀬戸内寂聴さんが住職を務めた寺院としても知られていますが、東北屈指の美仏も必見です。

縄文時代後期の土偶で、座った状態で合掌する姿勢の土偶の完成品は国内唯一です。
ストーンサークルが残る大湯環状列石。用途などは謎に包まれています。

2021年、「北海道、北東北の縄文遺跡群」が世界遺産登録され、一躍脚光を浴びる事となりましたが、南部地方に位置する是川や、御所野、そして秋田との県境に位置する大湯もそれぞれ構成遺産となりました。是川では、縄文後期の国宝「合掌土偶」に出会います。他の縄文土器にはないかなりお洒落な服装、アクセサリーを身に着け、先進的なファッションに身を包み、比類なき祈りを捧げる姿は、この地方の美意識や信仰心が縄文の時代から続いているのかもしれない、と思いをめぐらせてしまう程です。
ツアーでは日本最大のストーンサークル、大湯環状列石も訪れます。

岩手・南部地方の素朴な芸術を訪ねて 4日間

【東京駅】6月21日(火)、7月26日(火)旅行代金¥185,000(1名利用追加料金¥20,000)
【伊丹空港】7月6日(水)旅行代金¥195,000(1名利用追加料金¥20,000)

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