佳景・名景・絶景
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2021年10月02日
奈良 秋の花 コスモスの名所
『旅のひろば』編集部 上釜一郎
台風一過、また夏のような天気が戻ってきました。
9月16日、ついにワールドの奈良のホテル「MIROKU奈良」がオープンし、たくさんのお客様が奈良にお訪ねいただいております。もっともっと「奈良ファン」が増えて古都の魅力を感じて頂けると嬉しいです。
さて、以前、奈良の彼岸花の名所を紹介しましたが、大変多くの方にこのコラムをご覧いただきましたので、今回はもう一つ秋の花として、コスモスの名所を4か所ご紹介したいと思います。
日本各地にはコスモスの名所はたくさんあるのですが、奈良の名所はやはり古寺や遺跡とのコラボでしょう。いずれもこれからが見頃なので奈良を訪れた際はぜひ訪ねてみてください。(ツアー中のバスの車窓からも所々見られるのでは
最初にご紹介するのは奈良市内のコスモス寺「般若寺」。「MIROKU奈良」からですと2.4キロほど。徒歩で行く場合は奈良街道をまっすぐ北に。国立博物館、東大寺、正倉院を右手に眺めながらです。般若寺は創建は飛鳥時代と伝わる古刹です。国宝に指定されている楼門は鎌倉時代の建立で、本堂には本尊の文珠菩薩(重要文化財)が安置されています。初夏のヤマブキ、梅雨時のアジサイ、そして秋はコスモスが境内の石仏を彩ります。
つぎは奈良から西へ斑鳩エリアです。有名な法隆寺もすぐ(のんびり歩いて北へ15分ほど)の法起寺の前のコスモス畑。斑鳩町では、花と緑が町に溢れる「花いっばい運動」に取り組んでいて、世界遺産・法起寺の三重塔をバックにコスモスが楽しめる秋の斑鳩の里を代表するポイントです。
最後は2か所まとめてどちらも明日香村の隣町、橿原と桜井の名所です。ひとつめ桜井市の「安倍文殊院」。安倍文殊院は645年に創建された寺院です。御本尊は「三人寄れば文殊の智恵」の格言で有名な文殊菩薩で、日本最大(7m)、鎌倉時代1203年に快慶によって造立されました。獅子に乗り4人の脇侍を伴う、5像全てが国宝の渡海文殊群像です。文殊菩薩が御本尊ですので入試合格祈願や学業成就を願う人々のお参りが多く見られます。ちなみに渡海文殊群像の中で向かって二体めの「善財童子像」が個人的に大好きです。
最後は橿原市の「藤原宮跡」です。藤原宮は日本で初めて建設された本格的都城です。持統8(694)年から平城京遷都までの16年間、ここで持統、文武、元明の天皇三代が律令国家体制を押し進めました。現在、宮跡には原野が広がり、大極殿跡には基壇が残っています。宮跡からは大和三山の天香具山、畝傍山、耳成山が望めます。約3万平方メートルに6種類のコスモス300万本が一面に咲き誇ります。
【上釜一郎】プロフィール
1964年奈良県生まれ。旅行誌(マガジンハウス/ガリバーほか)からファッション誌(集英社/ COSMOPOLITAN JAPANほか)、広告写真等のカメラマンとして活躍。また、『南オーストラリアのユートピア アデレード』(弊社菊間著・新潮社)『マカオ歴史散歩』『新モンゴル紀行」(ともに弊社菊間著・新潮社とんぼの本)の写真等も撮影。現『旅のひろば』編集部で、各地の視察も行っている。過去には紛争地や、対人地雷問題の取材などの取材経験も多数。1997年にノーベル平和賞を受賞した地雷廃絶国際キャンペーン(International Campaign To Ban Landmines=(ICBL))の日本キャンペーン(JCBL)元運営委員。
現在ワールド航空サービスの知求アカデミー講座で、写真講座の講師も務める。
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