佳景・名景・絶景

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2021年09月18日

談山神社の紅葉(奈良の紅葉)

『旅のひろば』編集部 上釜一郎

 

談山神社、十三重塔(国重要文化財)

列島横断中の台風14号の影響で大雨が続いています。ここ数日は九州、そして四国、瀬戸内から関西、東京も先日から雨が降り続いています。みなさまお気をつけください。春は桜がびっくりするほど早く咲き始めたかと思えば8月、9月は雨ばかり。一体どうなっているのでしょう。

さて突然ですが、皆さん「大化の改新」を覚えていますか?


私の教科書では「645年、中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌足(後の藤原鎌足)が起こしたひとつのクーデター」と習った記憶がありますが、現在では645年に起こった「乙巳の変」(いっしのへん)で、天皇が持つべき権力を我が物にしていた蘇我氏を、中大兄皇子と中臣鎌足が中心となって討ち取り、再び権力を天皇に戻すべくクーデター実行。中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我氏を滅ぼしたこと、そして「改新の詔」を発令したことで「大化の改新」となったと教えられているようです。その後、日本で最初の元号が使われ、地方の有力な豪族が土地を支配していた飛鳥時代が終わました。

ちょっと前振りが長くなってしまいましたが、今週は奈良の「紅葉の名所」です。では、なぜ「大化の改新」? 今日はその「大化の改新」と大いに関係がある紅葉の名所「談山神社(たんざんじんじゃ)」です。奈良市から南へ、明日香村のすぐお隣の多武峰(とうのみね)に位置する談山神社。飛鳥・法興寺で行われた蹴け鞠まり会で出会った中大兄皇子と中臣鎌子が、大化元年(645年)5月に蘇我氏の暴虐を許さじと、クーデターの極秘談合をこの多武峰で行いました。多武峰はこの後、「談い山(かたらいやま)」「談所ヶ森」「大化改新設合の地」の伝承が残り、現在の社号の「談山神社」の由来になりました。

談山神社は藤原鎌足が祭られた神社です。建立したのは藤原不比等をはじめとする鎌足の息子たちで、678年に十三重塔が、701年には神殿が建立されました。訪ねるのはちょっと不便なところですが、奈良では紅葉の名所として秋には多くの写真好きが訪れます。大変珍しい十三重塔(国重要文化財)と周辺の紅葉は落ち着いた神社の佇まいとともに実に絵になる風景です。境内からの撮影もいいのですが、ちょっとオスメは神社の向かいにあるちょっと高台になった駐車場から。(ちょっとだけ写真を撮りたいとお願いしてくださいね)紅葉の木々の間から見える十三重塔は絶妙です。

神社向かいの駐車場から

奈良には他にも紅葉の名所があります。皆さんがよくご存知の奈良公園・春日大社の近くも紅葉の頃はいい感じです。また、桜で有名な吉野山ですが、実は下の写真のように紅葉の名所でもあります。また、知る人ぞ知る名所としては奈良県の南、吉野の中央に位置する天川村の「みたらい渓谷」もオススメです。ぜひ訪ねてみてください。(天川村はなかなか訪ねるのが大変ですが)

奈良公園・春日大社の鳥居と鹿たち
桜の名所として有名な吉野山も秋にはこの通り
奈良の秘境・天川村の「みたらい渓谷」。実はわたしの小学校の遠足コースです
【上釜一郎】プロフィール
1964年奈良県生まれ。旅行誌(マガジンハウス/ガリバーほか)からファッション誌(集英社/ COSMOPOLITAN JAPANほか)、広告写真等のカメラマンとして活躍。また、『南オーストラリアのユートピア アデレード』(弊社菊間著・新潮社)『マカオ歴史散歩』『新モンゴル紀行」(ともに弊社菊間著・新潮社とんぼの本)の写真等も撮影。現『旅のひろば』編集部で、各地の視察も行っている。過去には紛争地や、対人地雷問題の取材などの取材経験も多数。1997年にノーベル平和賞を受賞した地雷廃絶国際キャンペーン(International Campaign To Ban Landmines=(ICBL))の日本キャンペーン(JCBL)元運営委員。
現在ワールド航空サービスの知求アカデミー講座で、写真講座の講師も務める。

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