佳景・名景・絶景

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2021年09月11日

ニューヨーク(1984)

『旅のひろば』編集部 上釜一郎

 

エンパイヤステートビルからマンハッタンの南側を望む 今はなきワールドトレードセンターのツインタワーが逆光に浮かんでいます。

ニューヨーク。2001年9月11日。あの日から今日で20年が経ちました。

1984年が初めての海外旅行でした。旅行といっても「アメリカ一周放浪一人旅」です。学校を一年休学し必死でアルバイトで稼いだお金での旅行でした。年配の方は覚えている方も多いと思いますが、今よりひとまわり大きいパスポート。当時一番安かった1年オープンの大韓航空のチケットでハワイ経由でロサンゼルスへ。そこからはお金がないのでグレイハウンドというバス会社の「スーパーアメリパス」という周遊券でのバスの旅です。大陸横断はサンフランシスコから確かニューヨークまで三日かかったと思います。大都市のダウンタウンのバス停近くはどこも治安があまり良くなく緊張の連続でしたが、「きったないかっこうの」私はカメラさえ隠していれば標的にはなりません。当時は1ドルが300円近くで、とにかく1日を宿代・食事代を含めて最大4000円以内に抑えないといけない持ち金で、もちろんいけないのですが、ちょくちょく現地でバイトをしながら食いつないでいました。(多分時効でしょう)

ニューヨークに着いた時、これまでの旅で一番奮発しエンパイヤステートビルの展望台へ。「ジーン」と熱くなるものを感じ、いつまでもマンハッタンを眺めて写真を撮っていました。

それから時を経て20年前の突然のショッキングな映像。あのワールドトレードセンターのツインタワーは今はありません。あれ以来アメリカには1度も行っていません。

なくなられたすべての人々にあらためてお悔やみを申し上げます。また直接、間接的に被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。
世界が平和でありますように。そして一日も早く自由に海外へ行くことが出来る日を望みます。


グランドセントラル駅のタワーはかつパンナムの本社でした。か
かさずみていた「兼高かおる世界の旅」の協賛がこのパンナム。感慨深いものがありました。この時点ではすでにこのパンナム本社ビルは生命保険会社メットライフがオーナーに変わっていましたが、南側はまだパンナムの看板がかけられていました。
ワールドトレードセンターのツインタワーはニューヨークのランドマークでした。
ロックフェラーセンターのスケートリンク。映画『小さな恋の物語』を思い出して、よく出かけていました
【上釜一郎】プロフィール
1964年奈良県生まれ。旅行誌(マガジンハウス/ガリバーほか)からファッション誌(集英社/ COSMOPOLITAN JAPANほか)、広告写真等のカメラマンとして活躍。また、『南オーストラリアのユートピア アデレード』(弊社菊間著・新潮社)『マカオ歴史散歩』『新モンゴル紀行」(ともに弊社菊間著・新潮社とんぼの本)の写真等も撮影。現『旅のひろば』編集部で、各地の視察も行っている。過去には紛争地や、対人地雷問題の取材などの取材経験も多数。1997年にノーベル平和賞を受賞した地雷廃絶国際キャンペーン(International Campaign To Ban Landmines=(ICBL))の日本キャンペーン(JCBL)元運営委員。
現在ワールド航空サービスの知求アカデミー講座で、写真講座の講師も務める。

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