佳景・名景・絶景
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2021年09月04日
薩摩富士・開聞岳(鹿児島県指宿市)
『旅のひろば』編集部 上釜一郎
先週は彼岸花の「赤」だったので今週は菜の花の「黄」です。
鹿児島最南端の開聞岳(かいもんだけ)をご存じですか? 鹿児島県の薩摩半島の最南端、標高が924mの「日本百名山」通常は1,500m以上が基準となっているで日本百名山のですが、ここは例外。とても美しい円錐形の単独峰で、別名薩摩富士とも呼ばれています。開聞岳の思い出は、父親の実家が鹿児島県枕崎市だったので、子どものころ里帰りのたびに指宿枕崎線の車窓から眺め、きれいな山なんだろうと思っていました。
本州最南端の指宿は12月の下旬には早くも菜の花の見頃を迎えます。(2月上旬くらいまで)菜の花と開聞岳を一緒に撮影できるポイントは何カ所かあるのですが、上の写真は開聞岳のすぐ北の池田湖から撮影した写真です。この周辺にはちょっとした花の公園もあり、季節の花々と一緒に撮影が出来ます。他にも池田湖と開聞岳の間、指宿枕崎線の開聞駅の北側にも何カ所か菜の花畑があって、より近くに開聞岳を撮影することが出来ます。また夏にはひまわりと一緒に撮影したり、海に浮かぶ島のように撮影できる薩摩半島最南端の岬、長崎鼻の公園や、枕崎よりの瀬平公園もおすすめです。けっして高い山ではないのですが、南薩の各地から望める開聞岳はまさにこの地のランドマークです。
開聞岳西側の麓には海を望む花瀬望比公園があります。太平洋戦争において、フィリピンで戦死した人々を慰霊する公園なのですが、ここから北へ行った、旧知覧町の陸軍飛行場から飛び立った特別攻撃隊機は、まず開聞岳へと進路をとり、富士山にも似たその姿を見ながら、故郷や家族への別れを告げ南方に向かったそうです。
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【上釜一郎】プロフィール
1964年奈良県生まれ。旅行誌(マガジンハウス/ガリバーほか)からファッション誌(集英社/ COSMOPOLITAN JAPANほか)、広告写真等のカメラマンとして活躍。また、『南オーストラリアのユートピア アデレード』(弊社菊間著・新潮社)『マカオ歴史散歩』『新モンゴル紀行」(ともに弊社菊間著・新潮社とんぼの本)の写真等も撮影。現『旅のひろば』編集部で、各地の視察も行っている。過去には紛争地や、対人地雷問題の取材などの取材経験も多数。1997年にノーベル平和賞を受賞した地雷廃絶国際キャンペーン(International Campaign To Ban Landmines=(ICBL))の日本キャンペーン(JCBL)元運営委員。
現在ワールド航空サービスの知求アカデミー講座で、写真講座の講師も務める。
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