佳景・名景・絶景

佳景・名景・絶景

2022年07月10日

南インドのバックウォーター(ケララ州)

海外旅行が再開し、ワールド航空のツアーもヨーロッパを中心に出発します。このコラムを書きながらも、1本目のイタリアボローニャから毎日送られてくる現地レポートをまとめ、今はドイツからのレポートをまとめています。
ホームページでもヨーロッパ中心に紹介する記事が多そうなので、あえてヨーロッパ以外の国にもスポットを当ててみたいと思います。

濃密な緑豊かな風景が連続します

今回はあまり紹介する機会のない南インドの水郷地帯、バックウォーターの紹介です。インドというと多くの方が思い浮かべるのはタージマハルやマハラジャの宮殿といったイメージではないでしょうか。多くの観光客が訪ねるインドのゴールデントライアングルといえばデリー、アグラ、ジャイプール。北インドの主要な観光地でしょう。しかしこのバックウォーターが広がるケララ州(アレッピーとコチン周辺)はヤシの木と豊かな水田に囲まれた水郷地帯がある南インドです。初めて南インドに撮影に出かけたのは今から30年近くも前ですが、見慣れた北インドとは別の国と言ってもいいほど風景が全く異なり、衝撃を覚えました。
この地の交通手段は船。無数の水路に多くの小船が行き交います。米の輸送はもちろん、通勤や通学も船です。その船からは濃密な南インドと風景と人々の生活を極めて近距離で感じることができます。今では宿泊のできるハウスボートが何艘もあり、ゆっくりと旅が楽しめるようになりました。のんびりと濃密な南インドの風景と身近な人々の暮らしを撮影してみてはいかがでしょうか。

交通手段はもっぱら船です
人々の暮らしを身近に垣間見ることができるのもバックウォーターならでは
公共の水上バスも走っています

インド料理といえばカレーに「ナン(小麦から作ります)」を思い浮かべる方が多いのですが、南インドはカレーに「お米」。ちょっと日本人の知っているインド料理とは異なるかも。ちなみに、世界の三大穀物といえば生産量1位はトウモロコシで11億4849万トン(2019年)(飼料やバイオエタノールの原料としても使われます)、2位は小麦で7億6576万トン(2019年)、お米は7億5547万トン(2019年)です。上位2つはその多くが輸出品目になっていますがお米は輸出量は生産量に対して約5%と、ほとんどが自給用です。その中でインドは中国に次ぐ世界2位の生産国(中国とインドで世界の半分を生産。日本は世界12位(2020年))輸出量ではインドが1位です。ロシアのウクライナ侵略で世界的な食糧不足が叫ばれているなかお米にもっとスポットがあたっても良いのではとも感じます。

バナナの葉っぱにご飯とカレーが一般的な南インド
庶民的な食堂ではこんな感じ

バックウォーターを訪ねる旅はこちら↓

マレーシア航空ビジネスクラス利用 旅情あふれる南インドとムンバイを訪ねて
ムンバイ名門ホテルと南インド・コモリン岬の旅【11日間


【上釜一郎】プロフィール
1964年奈良県生まれ。旅行誌(マガジンハウス/ガリバーほか)からファッション誌(集英社/ COSMOPOLITAN JAPANほか)、広告写真等のカメラマンとして活躍。また、『南オーストラリアのユートピア アデレード』(弊社菊間著・新潮社)『マカオ歴史散歩』『新モンゴル紀行」(ともに弊社菊間著・新潮社とんぼの本)の写真等も撮影。現『旅のひろば』編集部で、各地の視察も行っている。過去には紛争地や、対人地雷問題の取材などの取材経験も多数。1997年にノーベル平和賞を受賞した地雷廃絶国際キャンペーン(International Campaign To Ban Landmines=(ICBL))の日本キャンペーン(JCBL)元運営委員。
現在ワールド航空サービスの知求アカデミー講座で、写真講座の講師も務める。

この記事に関するキーワード

お気軽にお問い合わせください

電話相談はこちら

受付時間:午前9:30~午後5:30

東京
03-3501-4111
大阪
06-6343-0111
名古屋
052-252-2110
九州
092-473-0111
札幌
011-232-9111
藤沢
0466-27-0111