どぶろく（濁酒）を最近あまり耳にしませんし、随分昔に飲んだことがあるといった程度でしたが、酒井社員が視察で訪ねた「とおの屋 要」で出された「どぶろく」が絶品だったのでと、お土産に持ってきてくれました。

岩手県遠野にある「とおの屋 要」は発酵食品の料理で日本中に名を馳せている、1日1組の小さなレストランです。
ご主人の佐々木さんは発酵を極めた料理人ですが、まずはどぶろくを極めようと自家栽培の米づくりからスタートし、こだわりぬいた末に出来上がったどぶろくの旨さは世界に知れ渡りました。
スペインのグルメの里、バスク地方サンセバスチャンでミシュラン2ツ星の超有名店ムガリッツが、店のドリンクメニューにこの「どぶろく」をチョイスしたのです。

瓶詰めした後も発酵中なので、瓶を寝かせずに持ってきてくれ、冷やして飲んでみましたが、シャンパンのように泡立ち、もろみの一粒一粒まで旨く、どぶろくを見直しました。
このお店の料理も素晴らしく、どぶろくとのマリアージュは酒井いわく今まで食べた中で最高に美味しかったそうです。

私もこのどぶろくにつられて、遠野に早く行ってみたいと思っています。

（旧コラム「旅の3つ星」より）