【海外】帰国しました。添乗員レポート

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2024年02月16日

【帰国レポート】ムガールの絢爛とマハラジャの栄華

<02月01日発 添乗員・東京支店 相澤 満弘>

<02月01日発 添乗員・東京支店 相澤 満弘>

インド北部の三都デリー、ジャイプール、アグラ。広いインドにおいて、首都を中心におよそ200キロの三角形を成すごく一部分に過ぎませんが、見どころにあふれています。

主に16世紀から18世紀頃まで、歴史的にお互いに影響を受けあっていた、「ムガール」とラージプート一族の王「マハラジャ」の2つの王朝は、歴史建造物にもその面影を残しています。

イスラムの王朝であったムガール帝国の建築には他のイスラム文化とは異なる、またヒンドゥー教を信奉したマハラジャの建築にも他のインドでは見られない独特の建造物を残していて、インド土着、イスラムとの見事な融合が見られます。

そういうと堅苦しいようですが、学生時代の個人旅行やツアー添乗で複数回訪ねている私にとっても、毎回はっと感動できる、まさに「インドの珠玉」といえる訪問地です。

タージ・マハル

首都ニューデリー周辺もしっかりと訪問。ムガールの建築美にふれました

「ムガール」は1526年にデリーにおこり1858年に瓦解するまでのおよそ330年間、デリー、アグラ、または現在パキスタンのラホールを中心におこったイスラムの王朝。インド各地にインド土着の建築スタイルを折衷した豪華絢爛なイスラム建築を築き、デリー、アグラ、ラホールに6つの世界文化遺産を残しています。

初めに連泊して訪ねたデリーでは、ムガール帝国の建築のうち、ラール・キラー(レッド・フォート)、ジャマ・モスク(大モスク)、フマユーン廟の3つを訪問。また、ムガール帝国晩年の宮廷料理人をつとめたムハンマド・アズィーズの子孫カリームが111年前にデリーに開業した老舗レストランでムガール料理体験。観光と食で、たっぷりとムガールの絢爛を味わっていただきました。

ムガール帝国期16世紀中葉に築かれたオールド・デリーは、英領期1930年代からのニューデリーと比較して、古めかしい雰囲気が漂います。そこに居城を構えたのが第5代皇帝シャー・ジャハーン。あのタージ・マハルを建造した時の王です。赤色の砂岩に囲まれた城塞が迫力ありですが、今回はしっかりと中にも入りました。砂岩、大理石の建築が広大な敷地の中に見られて、建国より100年余りで建築美術が発展したことがわかります。

ニューデリーに残る遺産はフマユーン廟。ムガール帝国第2代皇帝の霊廟です。シンメトリーな建築スタイルがいかにもイスラム的ですが、星型文様や中央のハスのデザイン、チャットリーと呼ばれる小亭(傘)がインド的。2つの文化の融合が見られます。

ラール・キラー 一般謁見の間のアーチ
ラール・キラー 貴賓謁見の間。大理石の建築は、シャー・ジャハーン帝らしい
タージ・マハルのモデルになったとされるフマユーン廟
オールド・デリーの路地中にあるジャマ・モスク 

マハラジャの町ジャイプールへ。栄華を誇ったマハラジャの建築を満喫

デリーを後にして、ジャイプールへ。

インドでよく耳にする「マハラジャ」とは、主にヒンドゥー教を信奉する「大王」のことで、中世時代、中央アジアからラジャスタンの地方にやってきたラージプート一族の諸王朝は特に権力を誇ったことで知られています。

中でも12世紀に端を発するジャイプールの王は出色で、16世紀後半、ムガール帝国がインド亜大陸を席捲していた時代には丘陵に城塞を、同帝国が弱体化する18世紀前半には平地に城壁に囲まれた市街を建築。ヒンドゥー教の王国ですが、ムガール様式を踏襲したイスラムとヒンドゥー、ラジャスタン土着の建築スタイルを融合させた特徴的な建築を築きました。

デリーからジャイプールの町に入る手前、郊外の丘陵に建てられたアンベール城を訪問し、翌日には平地に遷都された「ジャイプールの旧市街」を散策。「ピンクシティ」の名で有名な町並みもマハラジャによるもので、現在のマハラジャも住まうシティ・パレスを中心に、贅を尽くしたマハラジャの建築が見られます。2連泊で滞在しましたので、自由時間も含めてゆっくりとジャイプールを満喫していただきました。

アンベール城のガネーシャ門。城内で最も美しいとされる
アンベール城内の中庭と貴賓謁見の間(鏡の間)。イスラム的な雰囲気もあり
風の宮殿は、旧市街「ピンクシティ」のランドマーク
現在のマハラジャの暮らすシティ・パレスへ
丘陵を駆けあがった場所にあるナルガール城塞ではジャイプール旧市街を見下ろす
ジャイプール郊外 アバネリ村の階段井戸(8世紀)

アグラでは様々な視点からタージ・マハルを眺めました

旅の最後はアグラへ。いわずと知れた「タージ・マハル」で有名な古都です。ここもムガール帝国が首都を置いたため、ムガール帝国期の建造物が目白押し。

タージ・マハル内部は、自由時間を設けてたっぷりとご案内しましたが、それだけでなく、川の向こうから、またアグラ城からと様々な視点からタージ・マハルをご覧いただきました。

タージ・マハルの他、ムガール帝国第3代アクバル大帝によるアグラ城、ファテープル・シクリも世界遺産に登録されている見逃せない場所ですが、それだけではないおすすめのムガール建築もご紹介。たっぷりとムガール帝国の豪華絢爛な建築をご覧いただきました。

タージ・マハル。幸運なことに空いていたので、ゆっくりと楽しめました
アグラ城から。シャー・ジャハーンのとらわれた東屋も見えます(手前)
アグラ城は、夕刻の時間に。赤色砂岩が輝いて見えました
アグラ近郊のファテープル・シクリも訪問
「ミニ・タージ」こと、イティマド・ウッダウラー廟。象嵌細工、透かし彫り窓の細かい装飾が美しい
第3代アクバル大帝の霊廟

【最終日は、ニューデリーの「indian accent」でランチ】

旅の最終日は、ニューデリーに戻り、「アジアのベストレストラン50」に選出されたこともあるレストラン「indian accent」にてランチを。モダン・インド料理を提供するしゃれたレストランで、また違ったインドを味わいました。

「indian accent」ロビー
ストリートフードをスタイリッシュに仕上げた前菜
メインディッシュ。ビーツとココナツカレー(名前からは想像できない、盛り付けです)

まだまだ書き尽くせないほど、見どころたっぷりの北インド。今後も、工夫を凝らしてインドの旅をお届けいたしますので、どうぞご期待ください。

【2024年初夏~夏におすすめのインドの旅】

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