【海外】帰国しました。添乗員レポート
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2023年08月02日
【帰国レポート】アシュラの祭も楽しむ イスファハン3泊と古代ペルシャ歴史探訪の旅 13日間
<2023年7月21日(金)〜8月2日(水)添乗員:東京支店 中屋雅之>
イランの「アシュラの祭り」はイスラム教・シーア派の人々にとって最も重要な祭りであり、イランのみならず、シーア派の人々が住む地域では必ず行われます。弊社でも毎年、この祭りを見る旅を催行させてまいりましたが、ここ数年はコロナの影響とこの祭りが夏の暑い時期に重なったこともあり、暫く中断していました。今年、やっと5年ぶりに催行することができ本当に嬉しい限りです。
毎日がハイライトの古代ペルシャの旅
「古代ペルシャの旅」は極めて見どころが多く、まさに毎日がハイライトです。もちろんアシュラの祭りもそうですが、ペルセポリスをはじめとする各時代の遺跡、イスファハンなどの古い美しい街、各地のバザール、博物館やモスク・霊廟など枚挙に暇がありません。中東の中でもこれだけ見どころが多く、美しい国は他にないと言っても過言ではありません。イランに世界遺産が24あり、それ以外に多数のものが世界遺産暫定リストに載せられていることからもわかるでしょう。しかしながらイランの国土は日本の4.4倍と広く、一度に巡ることはほぼ不可能です。弊社ではイラン全土を3つの地域に分け、イラン中央部、西イラン、東イランとをれぞれのツアーでご紹介しています。今回のツアーはイラン中央部の旅です。
今回は13日間の日程で、イラン中央部をゆっくりとご案内
弊社ではイラン中央部の旅でも8日間から13日間まで様々なツアーがありますが、今回は13日間という長い日程で、より多くの見所にご案内しました。イランのシーア派は「12イマーム派」という宗派に属し、イマーム(最高指導者)12人とその家族たちは立派な霊廟に祀られています。しかしながら、その霊廟のほとんどはイスラム教徒以外は立ち入ることはできません。ごく一部のみ外国人でも見学できる霊廟がりますが、その中で今回はテヘランのイマーム・ザーデ・サーレフ廟とシラーズのハムゼ廟にご案内しました。イランの霊廟はいずれもその内部は鏡とクリスタルで覆われ、煌びやかな造りとなっています。イマーム・ザーデ・サーレフ廟は赤い光が、ハムゼ廟は緑の光が当てられ、クリスタルの輝きと相まってその美しさは例えようもありません。
遺跡の代表はペルセポリスやパサルガダエ
このツアーではアケメネス朝ペルシャやササン朝ペルシャ時代の遺跡を数多く見学します。アケメネス朝時代のものとしてはペルセポリスを始め、パサルガダエ、ナクシェ・ロスタムなど、ササン朝時代のものはナクシェ・ラジャブなどがあります。更に博物館でも様々な遺物を見学種ることができます。
イラン各地で行われるアシュラの祭り
アシュラの祭はイスラム教・シーア派に属するすべての人々にとっての祭であるため、イランのすべての町で行われます。今回はシラーズからヤズドに向かう途中の町々、そしてヤズド郊外のアシュケザルの町でこの祭りを見学しました。どの町でも人々は黒い服を着て「カルバラの悲劇」に関する語りや寸劇があり、背中を鎖で叩きながら、あるいは手で胸を叩きながら町の中を練り歩きます。
そもそも「アシュラの祭り」とは西暦680年イスラム教・シーア派の指導者フサインが、現在のイラクにあるカルバラの地で、敵のヤジード率いるウマイヤ朝軍に敗れた事件であり、シーア派の人々はこれを「正義が悪に負けた日」と位置づけ、自分たちが救援に駆け付けられなかったことを悔いて自らを傷つけ、喪に服する祭りなのです。そのため、人々は全員黒い服を着ています。
美しい街の数々・古都イスファハン
イランには美しい街もたくさんあります。首都テヘランを始め、古都イスファハン、世界遺産の町ヤズドなど。それぞれ特徴的で、その美しさは格別です。特にイスファハンはかつて「世界の半分」とも呼ばれ、中心のイマーム広場は「世界で最も美しい街」とも呼ばれています。昼間はもちろんのこと、夜の美しさもまた格別です。このツアーではイスファハンに3連泊し、その魅力を余すところなくご紹介しました。
かつてのシルクロードの宿場町:日干し煉瓦の町・ヤズドとナイン
かつてのシルクロードは現在の中国からアフガニスタンやパキスタンを経由、イランへ入りました。そしてイランを横断し、アゼルバイジャンやトルコへと入るのです。現在のイランにも当時の面影を残す宿場町や約40㌔ごとにはキャラバンサライも見られます。そのルート上に位置する代表的な宿場町がヤズドとナインです。
ヤズドの町の旧市街はユネスコの世界遺産にも登録され、また、かつてゾロアスター教の盛んだった町でもあり、現在も拝火教神殿や鳥葬の場「沈黙の塔」が残っています。また旧市街の町並みは日干し煉瓦で作られ、当時の面影を今に伝えています。
また、ナインの町は間もなく世界遺産に登録されるだろうと言われ、旧市街の中心地にはササン朝ペルシャ時代の城塞の跡がそのまま残っています。
美しいモスクの数々
イランには各地に美しいモスクがたくさんあります。もちろんイスラム教の国にはどこでもモスクがありますが、イランのモスクは格別です。というのもイランのモスク及び霊廟などの宗教施設はほとんどが美しいタイルで覆われているからです。中でもペルシャンブルーと呼ばれる濃紺色のタイルは世界のほかの地域では決して見られないものです。とくに有名なものはやはりイスファハンのイマームのモスクとシェイフ・ロトフォッラー・モスクでしょう。
イスファハーンは現在の首都テヘランから南へ約340kmの場所に位置しています。サファヴィー朝の全盛期を築いたアッバース1世によって、『コーラン』に記された楽園を理想としてつくられた都市で、サファヴィー朝の都として栄えました。人々から「イスファハーンは世界の半分」と称えられるほどの繁栄を極めました。
イマーム広場はイスファハーンの街の中心にあります。南北510m、東西160mにわたって広がる世界で2番目に大きな広場の南側に位置しているのが、アッバース1世が建造を命じた「イマームのモスク」です。高さ47mのドームをもち、1630年に完成しました。見ていると吸い込まれてしまいそうなほど美しいペルシャンブルーのタイルは訪れる人々を魅了します。緻密なアラベスク模様やアラビア文字を装飾化したクーフィー書体の装飾はこの世のものとは思えないほどのものです。
広場の東側に位置しているのがシェイフ・ロトフォッラー・モスクです。このモスクは王家の女性たちのモスクとして建てられ、ドームの色はペルシャン・ブルーでなく淡いベージュ色、更にミナレットがないなど、ほかのモスクとは大きく異なっています。
また、シラーズの町の「ナシル・アル・モルク・モスク」は別名「ローズ・モスク」と呼ばれ、タイルの色がバラ色と黄色を中心とし、礼拝室の窓に嵌め込まれたステンドグラスを通して差し込む光は、室内を虹色に染めています。イランに来たらぜひ訪れていただきたいモスクの一つです。
※写真はすべて今回のツアーで添乗員中屋が撮影したものです。
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