【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2020年11月30日

縄文を旅する「新潟・上越コース」

2020年10月20日~10月22日 3日間 添乗員:東京支店 相澤満弘

紀元前1万3000年から紀元前300年まで続く、とてつもなく長い歴史を有する「縄文」を〝旅〟してきました。

縄文文化は日本列島の西から各地へ伝わり、各地で土地ごとの特色ある遺跡、土器、土偶が見られます。当社では今年、縄文をテーマに「青森・秋田」、「諏訪・山梨」、「新潟・上越」の3コースを発表しました。私が今回添乗した「新潟・上越」では、信濃川沿いを貫く縄文の歴史街道「火焔街道」を訪ね、装飾技術が高く、洗練された装飾の火焔型土器を見てきました。

新潟を通り東北へ、そして長野にも伝わって、縄文土器をはじめ縄文文化が開花していきましたが、今回見た火焔型土器は新潟でしか見られないものでした。新潟の食、越後平野や弥彦山、日本海の景色に感激しつつ、随所に「縄文」をたっぷりと感じられる旅でした。

馬高縄文館所蔵「火焔土器」第1号

火焔土器の発見地、馬高遺跡と火焔土器ミュージアム

今回、縄文に関連する遺跡、博物館をいくつか訪ねましたが、2日目に訪れた縄文遺跡「馬高遺跡と博物館」は、新潟の縄文文化を知るのにとても重要な場所でした。

馬高遺跡で「火焔土器」の第1号が発掘されたのは、わずか85年前のこと。新潟各地で発見された美しい縄文土器を私たちが知るきっかけとなったものです。紀元前5800年から紀元前5300年の間に、装飾性の高い土器が火焔街道沿いで数多く製造されますが、厳密には馬高遺跡で発掘された第1号のみが「火焔土器」であり、他の類似した土器は「火焔型土器」と称されます。それほどに貴重なものなので、土器を目の前にお客様から歓声が上がり、じっくり何度もご覧になるお客様もいらっしゃいました。

多数の火焔型土器が出土した馬高遺跡

焔(ほのお)が燃え上がる様が精緻に編まれた、大小様々、製作された時代が異なる火焔型土器が展示されており、別名「火焔土器ミュージアム」と呼ばれることも頷けます。

すぐ隣が火焔土器の見つかった馬高遺跡で、当時の竪穴式住居が復元されています。縄文中期には広場を囲むように馬蹄形に集落が並んでいた大集落であり、解説員の方の説明を聞きながら当時の暮らしぶりを思いました。

「火焔土器ミュージアム」と呼ばれるほど、火焔型土器が豊富

十日町市博物館では、国宝「縄文のヴィーナス」を特別展示
3つの国宝の競演

十日町にある笹山遺跡からは900点を越える縄文時代の品々が出土しており、多くが近くにある十日町市博物館に収蔵されています。

リニューアルオープンした十日町市博物館

展示品を見ていると、新潟でも時代、場所により火焔土器の様式が変容してゆくことがわかりますが、国宝の火焔型土器は出色でした。縄文時代中期、紀元前3300年頃のものとされる迫力ある国宝の土器は、360度どこからも眺められるように展示されています。

国宝の火焔型土器を展示

また、幸いなことに、特別展では長野県の国宝「縄文のヴィーナス」と呼ばれる土偶が公開されていました。縄文のヴィーナスは、縄文時代の文化財として初めて国宝に指定されたもので、像高30センチに満たない小さな土偶ですが、美しい妊婦の姿をしています。他にも山梨県の外面に人体が装飾された縄文土器の特別展示もあり、新潟、長野、山梨の縄文文化の競演が見られました。

特別展示された縄文の国宝第1号「縄文のヴィーナス」

古代、世界の四大文明よりもはるかに長い時代続いた縄文の文化。後に始まる弥生時代と比べても芸術性、装飾性という点でより素晴らしいものばかりでした。

日本の古代史に少し迫る旅、今後もバリエーションを増やしてご案内をしたい!と思いました。ぜひ、皆様のご参加をお待ち申し上げております。

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