【国内】帰着しました。添乗員レポート
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2024年04月12日
【帰着レポート】北陸新幹線で行く 敦賀・福井さくらの旅
<2024年4/2(火)~2024年4/5(金)添乗員:東京支店 福森 崇>
<2024年4月2日(火)~ 2024年4月5日(金)添乗員:東京支店 福森 崇>
北陸新幹線延伸後、初の福井への旅となりました。東京駅から終点・敦賀駅まで約3時間半弱。これまでは乗り換えて訪れた福井、敦賀がぐっと便利になったことを実感しました。
このツアーは「さくら」を楽しむことが主な目的のひとつ。しかし東京も昨年より13日遅い開花だったことから、開花状況が心配で出発前は毎日現地に連絡していましたが、お陰様でほぼ満点に近い環境で旅を終えることが出来ました。
敦賀随一の桜の名所「金ヶ崎宮」と気比神宮
到着後、桜名所のひとつとして訪れたのは、後醍醐天皇の二人の皇子を祀る神社として知られている敦金ヶ崎宮。ここは地元の人に「敦賀の桜の名所は?」と尋ねると真っ先に挙がる場所です。
ツアー初日で桜の開花が心配だったのですがまずは一安心。折しも訪れた時は「花換まつり」が開催されていました(桜の時期に約10日間開催)。この祭りが行われるようになったのは明治40年代と伝えられています。当時は男女間の交際もあまり無い時代。その中でこの時期になると桜の枝を持って「花換ましょう」と声を掛け、自分の思いを伝えるという何ともロマンチックな行事でした。そのため「恋の宮」とも言われています。福娘さんたちに笑顔で迎えられ、桜の綺麗な風景も見て、この先の行程もぐっと期待がふくらみました。
東京→ベルリン行きの貴重な切符が……
今回は「さくらの旅」なので、レポートは桜の名所が中心ですが、ちょっと変わった見どころを紹介します。それは敦賀鉄道資料館。ここで大変貴重な「東京~ベルリン」行きの切符も見ることが出来ました。新橋~横浜間で日本最初の鉄道が開通、徐々に全国各地に広がる中、敦賀港駅はかつてヨーロッパ・アジアへの玄関口だった時代があります。敦賀からウラジオストクへは船で結ばれるのですが、その連絡港になったのが敦賀港駅(現在はありません)で、ウラジオストクからベルリンはシベリア鉄道を利用し向かうことが出来たので、東京駅で「ベルリン行き1枚」と言って切符を買うことが出来たのです。現在この切符を見ることはほとんど出来ないのですが、かつての敦賀港駅の駅舎が再現された鉄道資料館では見ることが出来ます。
大陸からは第一次世界大戦、ロシア革命によって最も大きな被害を受けたポーランド人孤児や、リトアニアにあった旧カウナス日本領事館の領事館代理・杉原千畝氏が発給した「命のビザ」で日本に渡ってきたユダヤ人の人々が到着したのも敦賀港でした。
知られざる桜名所が各地に点在する福井県。この時期の穴場を実感
東京は上野恩賜公園、東北は弘前城、奈良の吉野など日本には有名な桜の名所がありますが、ここ福井も負けてはいません。「旅」の醍醐味でもある食や宿泊、もちろん観光も福井県はとても魅力的な訪問地です。
3日目に訪れた越前市の味真野地区。ここでは味真野小学校の校庭のど真ん中に堂々と佇む樹齢約150年とも伝わるエドヒガン桜が見事でした。この小学校の前身でもある清雅小学校に植樹されたのが1905年との記録があり、その後学校の統合によってこの小学校に移植されました。1905年の植樹当時に直径が約50センチあったと伝わり、そこから考えると樹齢約150年と推測されている立派な桜です。
訪れたのが4月4日。翌週には小学校の入学式とのこと。満開の桜の中で迎えられそうなので、勝手に喜ぶ子供たちの笑顔を想像してしまいました……。
予定になかったのですが、小学校近くの毫摂寺(ごうしょうじ)では特に境内の鼓楼の3階からの眺めはさながら「桜の海」、更に近くの本当に小さな川でしたが、文室川河畔の桜並木も見事で、思わぬ出会いに思わず万歳状態でした。
この日は越前市から大野市を巡る行程のため、続いて訪れたのは一乗谷朝倉氏遺跡で、2022年にリニューアルされた博物館も見応えがありましたが、復原街並みで見た唐門入口に聳える桜、更に福井に向かう途中で訪ねた九頭竜河畔の桜並木など、いずれも申し分のない咲き具合で、ツアー出発前の心配はどこへやら。ご参加の皆様全員が晴れ男・晴れ女だったのでしょう。皆様に感謝。
締めくくりに相応しい福井市での滞在
最終4日目は福井市に滞在。3日目の夜から1泊でしたが、ここで有名なのが市内を流れる足羽(あすわ)川の桜並木。開花期間中の夜はライトアップもされていて、それぞれ思い思いにお楽しみいただきました。また4日目の朝は丸岡城へ。北陸では唯一で、現存十二天守の一つでもあり、日本のさくら名所百選にも数えられるこの地の桜もほぼ満開。最後に訪れた福井城址も市内随一の桜の見どころで、大満足ででした。
締めくくりは福井市内では著名な料亭「丹厳洞(たんがんどう)」さんでの会席和食の昼食。
ここは1846年、江戸時代後期の福井藩医だった山本瑞庵が建てた別荘で、美しい庭園は国登録の有形文化財にもなっています。緑鮮やかな庭園を眺めながら、上品で繊細な会席は締めくくりに相応しい食事でした。
今回は敦賀に2泊、福井に1泊の3泊4日。福井県では著名な観光地でもある永平寺、東尋坊などはこの度の予定にはなく、今福井県が最も押している恐竜でもない行程でしたが、本当に見どころに溢れた4日間でした。やはり「日本は凄い……」が率直な感想です。福井県はぜひ皆様も注目していただきたい。
余談ですが、福井市での1泊はホテルフジタ福井。ちょうど大相撲の巡業中ということで、大相撲の力士の方たちと同宿でした。鋭い目つきでオーラいっぱいの横綱・照ノ富士、テレビで見るより思った以上に大柄に感じた遠藤関、若手注目の大の里関、かつての大関・髙安関。また鳴門親方(元大関・琴欧州)、大島親方(元関脇・旭天鵬)などの姿も。何となく嬉しい気持ちになりました。(皆迫力があってサインくださいとは言えませんでしたが……)
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