【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2022年05月25日

【帰着レポート】永平寺柏樹關(はくじゅかん)と越前の古き町々 【5日間】

<4/12発・添乗員:東京支店 中屋 雅之>

 このツアーでは、現在の福井県の北部、かつての「越前国」を中心に訪問しました。特に永平寺で高級宿坊・柏樹關に宿泊し、寺院での修行体験を行なったことは、なかなか経験することのできない貴重な体験でした。しかしながらこのツアーではほかにも多数の見どころがあります。越前の国には魅力ある伝統産業や歴史が凝縮されており、見どころ満載です。未だ新幹線が通っておらず、アクセスが悪い土地ではありますが、だからこそ昔ながらの伝統・文化・気質が残っているともいえるでしょう。

印象的な料亭・丹巌洞と笏谷石

 永平寺以外にもこのツアーでは印象深い訪問地がたくさんありました。その中で、4日目に昼食をいただいた福井市の料亭「丹巌洞」(たんがんどう)も忘れることができません。丹巌洞の苔生した庭の見える部屋で懐石料理の昼食をいただいた後、店のご主人が庭園巡りに案内してくださいました。この地はもともと江戸時代の末期、福井藩の医師、山本瑞庵が別荘として建てた草庵であり、当時の草庵の中も見学することができました。この時代、福井藩主の松平春嶽や橋本佐内を始め、幕末の志士や文人たちがたくさん訪れたとのことです。その草庵は「丹巌洞草庵」として国登録有形文化財ともなっています。庭は一面苔生して幽玄美を感じさせ、池の向こうには小さな洞窟があります。この洞窟はかつて笏谷石(しゃくだにいし)の石切場だったとのこと。庭石としても笏谷石が多数使われており、ここは日本遺産「福井・勝山 石がたり」の構成遺産ともなっています。

丹巌洞の苔生した庭園は幽玄美を感じさせます。池の向うにある洞窟はかつての石切場。(中屋撮影)
丹巌洞での昼食の一部(イメージ)
ここはもともと笏谷石の石切場でした。その跡を利用して寺院が造られています

各地に残る笏谷石

 笏谷石は今から1500年前にこの地域で発見され、その薄緑色の淡い色合いが日本人の心を捕らえました。現在はほとんど採掘できないとのことですが、今も福井を中心とした日本海側の地域にはこの石を使った建物や壁、敷石などが多く見られます。このツアーで訪れた加賀橋立北前船主集落では笏台石の石壁と濃褐色の板張りの建物が印象的でした。また、1573年に織田信長によって焼かれ、廃墟となった一乗谷・朝倉氏遺跡でも処々、井戸や敷石に笏谷石が使われていました。この石は雨に濡れるとより緑の色が際立って美しくなります。ほかにも北前船の寄港地・三国湊や、更に遠く離れた島根県の美保関の「青石畳通り」に敷かれた石も笏谷石です。おそらく北前船によってここまで運ばれたのでしょう。
 このツアーでは素朴な景観や美しい街並み、そして各地で感じられた人々の心が印象的で、忘れることのできない思い出となりました。

※「旅のひろば」6月号本誌34ページもご覧ください。

加賀橋立:濃褐色の木造の壁と笏谷石が特徴的な町並み(中屋撮影)
三国湊:床石は笏谷石。淡い緑が美しい。水に濡れるとより美しくなります。(中屋撮影)

【名古屋駅集合・5日間】 7月5日(火)

【米原駅集合・5日間】 7月26日(火)

【新千歳空港集合・5日間】 8月28日(日)

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