視察レポート

視察レポート

2024年11月08日

グルノーブル視察レポート第2回「必訪!グルノーブルのとっておきスポット」

 来年の初夏(5,6月)に企画している「山河と文化のシンフォニー フレンチ・アルプスの首都・グルノーブル滞在と周辺の旅 10日間」。企画に先立ち、グルノーブル視察で、発見したこの町や周辺の魅力をお伝えしています。今回はグルノーブルのお薦めスポットをご紹介します。なお、ツアー詳細は12月頃に発表予定です。

グルノーブルの町と山岳風景を一望する「バスティーユ要塞」

 グルノーブルの最大の特徴は、四方を山に囲まれていることです。それを実感するのに最適な場所が標高約480ⅿの高台に築かれたバスティーユ要塞。ここからはグルノーブルの町並みや、北はシャルトリューズ山塊、西はヴェルコール山塊、東と南はフレンチ・アルプスのベルドンヌ山脈と、四方を囲む山並みを一望できます。さらにグルノーブル市内にある研究施設が集まるエリアも見え、学術都市としての一面にも気づきます。要塞へは「シャボン玉」の愛称もある5連のケーブルカーに乗ってアクセス。約6分間の空中散歩も楽しみです。
 山頂の一角にはレストラン「Chez Le Per’Gras」があり、視察の際に訪ねました。雰囲気も良く、なによりレストランから望むフレンチ・アルプスの絶景をぜひ皆様にもご覧いただきたいと思い、ツアーでもご案内することを決めました。

バスティーユ要塞からの景色 この角度だけではなく、360度山のパノラマをご覧いただけます
「シャボン玉」の愛称で親しまれているケーブルカーでぐんぐん上がります
要塞がある山中のレストラン「Chez Le Per’ Gras」。ツアーでは絶景を眺めながら、ランチをお召し上がりいただきます

イゼール河畔の遊歩道

お気に入りの散策ルートを作るのも滞在の旅の楽しみだと私は思います。グルノーブルの散策のおすすめは、イゼール河畔の遊歩道。イゼール川は蛇行して流れているので、歩く場所によって見える山が変わり、時間帯や天候によって山の見え方も変わってきます。時間を変えて何度も歩きたくなる道です。
 イゼール川を挟んで町並みの趣が違うことにも気づくでしょう。下の写真の左側にはパリをモデルにしたお洒落な町並み、右側にはパステルカラーを基調にしたイタリアを彷彿とさせる家並みが続きます。山河そして美しい町並み。自然と文化が融合するグルノーブルを象徴するような景色を、ぜひご覧ください。

「山河と文化のシンフォニー」グルノーブルを象徴するようなイゼール河畔の景色 
河畔の遊歩道をゆったりと散策
地元の人にとっても憩いの場所です

美術館・博物館

グルノーブルには様々な種類の美術館、博物館があり、多くの人に楽しんでもらえるようにと無料で公開されています。ここでは特にお薦めの美術館、博物館についてご紹介します。

①グルノーブル美術館
 実はグルノーブルには驚くほど充実したコレクションを有する美術館があります。1798年、ナポレオンはフランスの地方都市に美術館を創設し、パリに集中していた美術品を分配しました。グルノーブル美術館もその一つです。絵画は古いものは13世紀に遡り、15世紀前後のルネサンス絵画、18世紀以降の近代絵画そして現代アートまで展示され、中世以降の美術史を辿るように芸術鑑賞できます。ルーベンス、ジョルジュ・ラ・トゥール、アングル、ドラクロワ、モネ、ルノワール、マティス、ピカソなど綺羅星のごとき画家の作品が並び、見応え十分です。
 エジプトのロゼッタ・ストーンを解読し、「古代エジプト学の父」とも言われているシャンポリオンがグルノーブル大学で教鞭をとっていたという縁もあり、考古資料も豊富。古代エジプト、ギリシャ、ローマ時代の出土品も所蔵しています。館内には雰囲気の良いレストランもありますので、休憩を取りつつ、時間をかけて楽しんでみてはいかがでしょう。

グルノーブル美術館 山間に佇む美の殿堂です
広々とした空間に椅子もあるのでゆったりと鑑賞できます

②サン・ローラン考古学博物館
 グルノーブル美術館からイゼール河畔を歩いて10分弱の場所にサン・ローラン考古学博物館があります。12世紀建造のロマネスク様式の教会で、18世紀に巨大な墓地が発掘されました。それは6世紀に遡るネクロポリス(巨大墓地)で、墓廟や人骨も見つかっています。優美な装飾が施された教会とむき出しになった史跡のコントラストは鮮烈です。ほかのどの教会でも見られない景色がここにあります。この博物館を訪れることで、グルノーブルが重ねてきた歴史の層を感じていただけることと思います。

中世の教会の中に入ると、6世紀に遡るネクロポリス(埋葬所)が現れます
2009年に改修作業が行われ、古い建築ではありますが見学しやすくなっています
精緻なレリーフが施された柱頭を間近にご覧いただけます

③スタンダール博物館
 小説『赤と黒』で有名な作家スタンダールは1783年にグルノーブルで生まれました。彼が生涯を通じて慕い続けた母親を7歳で失った後、少年時代を過ごした母方の祖父の家が現在はスタンダール博物館として公開されています。館内には家族の肖像画や当時の調度品、祖父の書斎を再現した部屋などご覧いただけます。

スタンダールの祖父や妹などの肖像画や当時の調度品が置かれています
旧市街の中心となる広場からすぐ、今も人々が暮らすアパートメントの一角に博物館があります

 視察レポート第3回「山の幸を味わう。グルノーブル美味案内」ではお薦めのレストランやショップ、そして宿泊ホテルについてご紹介します。11月15日(金)に公開予定です。お楽しみに!

お気軽にお問い合わせください

電話相談はこちら

受付時間:午前9:30~午後5:30

東京
03-3501-4111
大阪
06-6343-0111
名古屋
052-252-2110
九州
092-473-0111
札幌
011-232-9111
藤沢
0466-27-0111