視察レポート

視察レポート

2024年11月01日

グルノーブル視察レポート第1回「長く滞在するほどに味わい深く。グルノーブルを選んだ5つの理由」

 

爽やかな初夏、フランスの新しい滞在の旅が登場!
フレンチ・アルプスの首都・グルノーブル滞在と周辺の旅 10日間

 2025年5・6月、ワールドの人気企画、滞在の旅に新たな舞台が加わりました。「山河と文化のシンフォニー フレンチ・アルプスの首都・グルノーブル滞在と周辺の旅」です!
 企画に先立ち、9月中旬にグルノーブルを訪れました。現地をよく知る観光局の方やガイドさんとともにグルノーブルやそれを県都とするイゼール県を視察し、これまで知らなかった旅の素材を多く得ることができました。ツアーの詳細は弊社機関誌「旅のひろば」12月号、ホームページでも12月上旬に発表予定です。
 ツアー発表に先立ち、視察に赴いたフランス担当の東京支店・渋江が11月の毎週金曜日、5回連続で「グルノーブル視察レポート」をお届けしてまいります。

第1回目は「長く滞在するほどに味わい深く。グルノーブルを選んだ5つの理由」をご紹介します。

オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏観光局のラシェルさん(左)、ヴェルコール地方観光局のステファニーさん(右)と渋江(中央)

グルノーブルを滞在の地に選んだ5つの理由

 「グルノーブル」ってどこ? と思った方は多いかと思います。グルノーブルはフランス南東部オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏にあるイゼール県の県庁所在地。同地域圏の首府リヨンからバスで約1時15分の距離にあります。1968年には冬季オリンピックの開催地となり、その記録映画『白い恋人たち』のメロディーの方が日本では有名かもしれません。
 雄大な山々に囲まれ、「フレンチ・アルプスの首都」を自負するグルノーブルは、アルプスを挟んでスイスやイタリアと隣接することから文化的にもそれらの国の影響を受けています。
 これまで弊社が滞在の旅を実施してきた、パリ、ストラスブール、ニースなどフランスのほかの都市と比べれば馴染みの薄いグルノーブルですが、視察する中で秘められた多様な魅力を発見することができました。

①360度を山に囲まれたロケーション

グルノーブルの町を見下ろす要塞跡からの景色。四方を山に囲まれていることがよくわかります

 フランスのほかの都市にはない、グルノーブルの最大の特徴は四方を山に囲まれていることです。北と西はプレ・アルプスのシャルトゥリューズ、ヴェルコール山塊、東と南はフレンチ・アルプスのベルドンヌ山脈があります。展望台からの眺望だけに留まらず、町のどの通りを歩いても視界に山が入ってくるのには驚きました。通りが変われば見える山が変わります。「この通りを歩いたら、どんな山が見えるかな?」散策しながら、わくわくしてきます。歩けば歩くほどに新しい風景に出会える、そんな楽しみがある町なのです。

リヨン空港からグルノーブルに向かう途中、車窓から見えたヴェルコール山塊
町の中心・ノートルダム広場からも山が望めます

②町に残る幾重の歴史の層

 実はグルノーブルは、その起源をケルト時代にさかのぼり、古代ローマ帝国がキリスト教を認めた4世紀後半には司教座が置かれるなど、深い歴史を持つ町です。3世紀の城壁の一部が残っていたり、城壁があった場所を示すメダルがあったりと、何気なく町を歩いているだけでも歴史の片鱗が見られます。
 町はずれのサン・ローラン教会には6世紀のネクロポリス(埋葬所)があり、初期キリスト教時代の史跡を有する教会は非常に稀です。ナポレオンは追放先のエルバ島から復活を目指して、パリに向かう途中にグルノーブルに立ち寄りました。町中には滞在先を示すプレートが掲げられていました。
 グルノーブルの瀟洒な町並みの下には幾重にも歴史の層が積み重なっています。知れば知るほど興味深い、時間をかけて探訪する価値がある町だと思いました。

町の中心部にある3世紀、古代ローマ時代に建てられた城壁
ナポレオンが滞在したことを示すプレート。エルバ島を脱出し、パリへ向かう途中にこの町に立ち寄りました

③美術館、博物館を気軽に楽しめる文化都市

 グルノーブルは多種多様な美術館や博物館などの施設を持つ文化都市でもあります。広い絵画コレクションを所蔵するグルノーブル美術館、町の歴史を辿ることができる博物館、グルノーブル出身の文豪、スタンダール博物館など、どの文化施設もとても見応えがありました。そして、驚くべきことにこれらの施設はすべて入場料が不要なのです。気軽に芸術や歴史に親しめるのも、グルノーブルの魅力です。
※各文化施設の詳細については視察レポート第2回でご紹介します。

1798年、ナポレオンの命により創設されたグルノーブル美術館
イタリア・ルネサンスから現代にいたるまで美術史を辿れるほどに充実したコレクションを有しています
グルノーブル出身の文豪スタンダールの博物館
旧司教館を利用した博物館では古代ローマ時代のモザイクのほか、4世紀の洗礼盤など珍しい史跡もご覧いただけます

④緑が身近にある居心地の良さ

 滞在する町を選ぶ際には観光的な要素はもちろんですが、町の居心地の良さも重要です。グルノーブルの町中には多くの公園があったり、一般道や川沿いの遊歩道に街路樹が植えてあったりと、身近な生活の中に緑が溢れていて、自然と文化が絶妙なバランスで共存しています。フランスのほかの大都市と比べれば、華やかさに欠ける部分はあるかもしれませんが、居心地の良さは抜群。滞在するほどに愛着が湧いてくる、まさに滞在するのに最適な町と言えるでしょう。

旧市街にある市民の公園。初夏にはバラが彩を添えることでしょう

⑤公共交通網が充実 近郊の町や山中の村へもアクセス可能

 グルノーブルには5本のトラム、36本のバスが走っており、町中の移動や近郊への小旅行にとても便利です。公共バスでグルノーブルを囲む山の中にある村を訪ねることも可能で、車窓にはダイナミックな山岳風景が広がります。鉄道でサヴォワ地方のシャンベリーやアヌシーなどを訪ねることもできます。視察を通じ、多くの小旅行プランが生まれました。すべてをご案内するには7泊10日では足りないほどです。小旅行プランのほとんどがワールド初登場のものばかりです。
 詳細は視察レポート第5回(11月29日金曜日)でご紹介しますので、どうぞお楽しみに。

町には5本のトラムが走っています
グルノーブルの鉄道駅 ここからリヨン、シャンベリー、アヌシーなどへ行くことができます

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