歴史ある風景
歴史ある風景
2021年01月19日
坂本龍馬を生んだ高知には意外な地形の秘密があった。
本社:プランニング事業本部 乗田憲一
前回ご紹介した長崎でも活躍した幕末の志士、坂本龍馬。土佐を出て新しい時代の幕開けを牽引した立役者の一人です。龍馬は子供の頃のエピソードに出てくる桂浜、後に組織した海援隊から「海」のイメージがあり、高知も広い海岸線がありますが、生まれ育った高知城下は「海」は見えないのです。
高知城へ登るとそれが明快です。北、東、西には四国山地が連なり、南は海が見えるだろう…と思いきや山で見えません。つまり四方を山に囲まれた京都のような場所にあります。ですが、高知城下を流れていた堀の跡を辿っていくと驚くべき、街づくりの工夫を感じるのです。高知城下を東西に流れる堀は、現在菜園場町あたりで南北へ流れる堀へとつながります。江戸の古地図を見るとここは荷物の集積場だったことがわかります。そして、この堀が鏡川へとつながります。この鏡川は高知城から南に見えた山がほんの少し切れる場所に流れており、桂浜へとつながって、太平洋へ出ていくのです。城からはつながっているように見えるので、目の錯覚と言うのは面白いです。
ここから先は想像ですが、龍馬もひょっとしたら、物資が積み下ろしされる様を見て、山に囲まれた天然の良港とその地形の重要性を肌で感じていて、海援隊を…と勝手な夢想をしてしまいます。教科書を見ているだけではわからなかったことに、旅をしていると色々と出会います。
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