町並み百選

町並み百選

2021年02月04日

実は見どころ満載 北陸新潟の町並み

プランニング事業本部 吉田義和

町並み百選、10回目の今回は、北陸最大の都市新潟をご紹介します。今でこそ「地方都市」の位置づけとなっている新潟ですが、明治初期には1897年に東京にその座を譲るまで日本一の人口を誇る町でした。いまでも歴史的な見どころから食まで、実は見どころ満載。今回はその一部をご紹介いたします。

新潟の歴史を彩る 北前船と花街

なぜ京都や東京といった都からも遠い新潟が人口日本一だったのか。その大きな理由は、北前船と米の生産にあります。新潟平野は古くから米作りが盛んな地域で、経済地盤が確立されていました。それに加え、これまでもコラムで何度か取り上げてきた「北前船」の中継港として多くの物資が集積され、商人文化が発展したのです。港町の発展と共に市内には花街が形成され、江戸に勝るともいわれた華やかな新潟の文化が生まれました。

21世紀の現在でも、新潟の旧市街「古町」を歩くと、その面影に出会うことができます。特に回船問屋を営んでいた旧小澤家邸宅(現北前船の時代館)から、北陸の豪商として名を馳せた旧斎藤家別邸までの1.5㎞ほどの散歩道がおすすめ。所々に江戸から明治期の面影を残す建築が点在し、「新潟」のイメージを覆してくれることでしょう。

旧斎藤家別宅は広大な敷地に庭園と木造住宅が調和し、近代和風建築の傑作と言われています。
現在でも新潟の13の料亭や食事処で現役の芸妓に出会うことができます。

ワイン好きが注目する「新潟ワインコースト」

新潟といえば「米」、「日本酒」というイメージを近年塗り替えているのが「ワイン」です。もちろん日本酒の地酒も数多く、新潟の楽しみのひとつなのですが、ぜひ足を延ばしていただきたいのが「新潟ワインコースト」です。新潟駅から車で30分、新潟市西部の日本海沿い角田浜には、新潟ワインの先駆者である「カーブドッチ・ワイナリー」を中心に、カーブドッチで修業を積んだワイナリーなどが並び、まるでヨーロッパのワイナリーのよう。見学やペアリングランチ、ワイナリーステイなどさまざまな楽しみ方が可能です。実は東京にも店舗がありますが、なんとその場所は「赤坂迎賓館」。迎賓館のオフィシャルカフェとして正門休憩所で営業していますので、お近くにお越しの際はぜひ立ち寄ってみてください。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA花に囲まれたカーブドッチ・ワイナリーの敷地はヨーロッパに迷い込んだよう。
ワインペアリングランチも人気です。

鉄道大国・新潟

全国で観光列車は多くありますが、新潟は観光鉄道の乗り入れが大変多い町でもあります。庄内地方へ抜ける「海里」会津へ抜ける「SLばんえつ物語」上越高田や妙高へ抜ける「柳都Shu*Kura」など、様々なコンセプトの鉄道が走り、観光と移動を同時に楽しむことができます。新潟は「鉄道の町」という側面も。新津にはJR東日本の車両工場があり、首都圏を走る鉄道や東急の車両などを製造しています。身近にご乗車の車両も実は新潟製かもしれません。

日本海沿いを走る「海里」は現代の北前船がコンセプト。

この記事に関するキーワード

お気軽にお問い合わせください

電話相談はこちら

受付時間:午前9:30~午後5:30

東京
03-3501-4111
大阪
06-6343-0111
名古屋
052-252-2110
九州
092-473-0111
札幌
011-232-9111
藤沢
0466-27-0111