【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2025年10月23日

【帰着レポート】北前船の湊町・敦賀から小樽への船旅 7日間 

<9月29日(月)~10月3日(金) 添乗員 東京支店 春名 釈>

<10 月12 日(日)~10月18日(土) 添乗員:東京支店 春名 釈>

 定期フェリーを利用し、福井県の敦賀から、新潟、秋田で途中下船をしながら、北海道の小樽を目指す壮大なスケールの新コース「北前船の湊町 敦賀から小樽への船旅」から戻りました。まさに実際に北前船のルートを船で辿りながら、北前船ゆかりの港町を訪ねるというテーマを実感できる旅でした。フェリーというと夜に出港し、翌朝目的地に到着するもので、長距離ドライブをする方にとっては自動車と共に寝ている間に目的地に着くものと考えがちです。新日本海フェリーの敦賀~新潟~秋田~苫小牧のルートは、週に1往復のみの運航ですが、昼間に航行する貴重なルート。なおかつ、最近のフェリーにはバルコニー付客室があったり、グリルレストランでのコース料理も味わえたりと、船旅を十分お楽しみいただけました。

現代の北前船に乗船 敦賀から苫小牧まで、3回に分けて乗船

 敦賀から新潟、新潟から秋田、秋田から苫小牧と、3回に分けて乗船を楽しみました。
新潟から秋田までは夜間となりますが、他の2区間はフェリーには珍しい昼間の航行。日本海沿岸の風景を船から見ながらの航海となりました。敦賀~新潟間では越前海岸、能登半島。秋田~苫小牧間では男鹿半島、竜飛岬から津軽半島、大間崎、函館山、恵山の絶景を見ることができました。特に船上からの夕暮れの美しさは忘れられないひとときでした。

敦賀港では姉妹船と出会いました
秋晴れの敦賀港を出港する新日本海フェリー
昼間の航行があるのがこのルートの楽しみ。船の上から竜飛岬を望む
見事な夕暮れが見送ってくれました
フロントデスクとフェリーのエントランス
昼間の航行ならではの眺めを楽しみます
フェリーの客室は3回の乗船すべて、デラックス船室を利用しました

語り部講師 高野博康氏の講座も楽しみました

 今回の旅では合計3日間にわたり、日本遺産「北前船」の登録に尽力された、小樽商科大学客員研究員、北前船研究活用ネットワーク代表であり、おたる案内人マイスターの高野講師に同行いただきました。船上では1回の講演会を開催。その後、出雲崎、新潟古町、そして高野講師のホームグラウンドである小樽の案内をお願いしました。船に乗って聞く北前船の説明は臨場感たっぷりでした。

船内ビデオシアターで行われた高野講師の北前船講座
小樽の町を同行案内する高野講師

かつての大陸への玄関、「命のビザ」杉原千畝の博物館も 敦賀、河野集落

 北陸新幹線が延伸され新しい新幹線駅となった敦賀。かつては、大陸への玄関として脚光を浴びた港町でした。旧敦賀港に残る「旧敦賀港駅」には、日本から巴里行きの切符の展示もありました。
 敦賀で印象的だったのが敦賀ムゼウム。当時日本が受け入れたポーランド孤児と、「命のビザ」で知られる杉原千畝を紹介する博物館で、多くのユダヤ人が日本にやってきたのも敦賀港でした。
 郊外の河野集落には、北前船船主集落の右近家、中村家集落が残っていました。北前船を30艘所有していた大船主の立派な館が残されていました。

敦賀湾の北前船船主集落、河野の右近家にて
右近家前の海岸に置かれた北前船のモニュメント。

北前船で伝わった花街文化も体験 新潟、出雲崎、村上、新発田

 信濃川の河口に広がる新潟市。近代的なビルが立ち並ぶ中に意外なほど古い町が残り、北前船で栄えた時代の面影を訪ねることができます。かつての花街だった古町の料亭「割烹 蛍」では、古町芸妓の踊りを楽しみました。妻入りの家並みが残る、良寛の町出雲崎、鮭料理を堪能した村上と、北前船の湊町を訪ねました。夕暮れになりましたが、新発田城も少しご覧いただきました。

 

妻入りの町家が残る出雲崎の風景
朝の散歩では新潟市内の絶好の展望台、メディアシップビルの20階展望スペースからの眺望
新潟歴史博物館に収められる船絵馬の再現。新潟港の賑わいがわかります
古町の割烹「蛍」では、古町芸妓の踊りを楽しみました
鮭の町村上を象徴する、鮭の店きっかわの乾燥庫の風景
鮭の店きっかわで鮭料理を堪能
村上の帰りに訪れた新発田城

男鹿半島ではなまはげに出会う 秋田、男鹿

 秋田では北前船の難所だったといわれる男鹿半島を訪ねました。なまはげ文化の中心、真山神社にある伝承館「なまはげ館」では、多くのなまはげに出会えました。また、多くの北前船が座礁したという難所、入道崎へも足を運びました。そして、やはり印象に残ったのは、秋田県立美術館の藤田嗣治作の大壁画「秋田の行事」でしょうか。開催中だった特別展「巨匠たちのパレット展」では、ピカソやユトリロの作品も展示されていました。朝の散歩をした千秋公園で出会った秋田犬も思い出です。

男鹿真山伝承館では、なまはげの再現が体験できます。
地区ごとに違ったなまはげが圧巻な、なまはげ館

はるばる鰊を求めて北前船が目指した北の町 小樽

 旅の最後は、大阪浪速、堺を出た北前船が目指した北の港町、小樽でした。北前船が求めた鰊を扱う鰊御殿や、多くの倉庫群が建ち並ぶ小樽の町。小樽総合博物館・運河館では、北前船を多く紹介していました。生憎の雨となりましたが、敦賀から1074キロ、現代の北前船の旅は幕を閉じました。

北前船の目的地の一つ、小樽市鰊御殿
倉庫群が建ち並ぶ小樽運河の風景

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