【海外】帰国しました。添乗員レポート

【海外】帰国しました。添乗員レポート

2025年03月05日

【帰国レポート】アラビアの源流 サウジアラビア周遊の旅

<2025年2月6日~2月15日 10日間 添乗員:東京支店 中屋雅之>

昨年、同じツアーに添乗させていただいてからちょうど1年ぶりに「アラビアの源流 サウジラビアの旅」に行ってまいりました。1996年、初めてこの国を訪れてからもう30年近くなりますが、この間にサウジアラビアは大きな変化を遂げました。当時は巡礼者以外の外国人観光客は一切受け入れず、観光ビザさえ存在しないという状況でしたが、現在は大きく様変わりし、誰でも簡単に訪問できるようになりました。今では各地で世界中からの観光客に出会います。女性も民族衣装アバヤやスカーフを身に着けずに歩くことができ、以前と比べると隔世の感があります。

巡礼者とともに聖地を巡る

ここ数年で特に大きく変貌を遂げた町は聖地メディナでしょう。数年前まではイスラム教徒以外は一切の訪問が許されなかったイスラム教の2大聖地のひとつです。今回、私たちはこの町に宿泊し、世界各国からやって来る巡礼団とともに聖地巡礼を行いました。
メディナの3大巡礼ポイントは①預言者のモスク、②クバー・モスク、③ウフド山古戦場跡です。①はもちろん、メッカのカーバ神殿と並びイスラム教における最も重要なモスクであり、預言者マホメットの墓が置かれた場所でもあります。近くにバスを停めると、至るところから世界各国の巡礼団が続々とやって来てはモスクに入っていきます。私たちはモスク内部には入れませんので、その外側から見学しました。このモスクは10本のミナレットを持つ世界最大級のモスクであり、建物の内外で一度に200万人が一斉にお祈りができるそうです。緑色のドームはマホメットの墓のある場所です。もともとこの場所はムハンマドの住んでいた住居であり、そこに多くの人々が教えを請いにやって来るようになって、次々に増築を重ね、現在のような巨大な姿になりました。その歴史はすぐ近くの博物館で見ることができます。また、モスクの周辺には様々な店、特に宗教関係の店やナツメヤシの店などが軒を連ね、見ているだけでも楽しいところです。

緑のドームはマホメットの墓のある場所
日差しの強いときは一斉に傘が開きます

次に訪れたのは「クバー・モスク」です。ここも「預言者のモスク」と並んで巡礼者たちが必ず訪れるモスクです。「クバー」とは井戸のこと。預言者マホメットはこの場所で井戸の水を飲んだとされ、その井戸の跡も見学しました。その後、この地に西暦622年つまりイスラム暦元年にモスクが建設されました。預言者のモスクは当時まだモスクではなかったため、これが世界最古のモスクとも言えます。ここでもたくさんの巡礼者たちが祈りを捧げていました。本来、モスクの中に入ることはできないのですが、許しを得て、少しだけ内部を覗かせてもらえました。

白亜のクバー・モスク

さらに、このメディナでもう一つ巡礼の地として有名なのが「ウフドの戦いの古戦場」です。ウフド山の麓にある小さな丘が聖地とされています。これはイスラム暦3年(西暦625年3月23日)、マホメット率いるメディナ軍と反対派のメッカ軍が衝突した「ウフドの戦い」が行われた場所です。ここでマホメットのメディナ軍はメッカ軍に大敗北を喫するのですが、その後、マホメットは勢力を蓄え、メッカを占領することになります。

丘の上からウフド山とモスクを望む
丘の上に集まる巡礼者たち

メッカへの玄関口:ジェッダ

今回のツアーで最後に訪れたのはメッカへの玄関口であるジェッダです。紅海に面した港町であり、この国の空の玄関口でもあります。ほかのサウジアラビアの町々とは少し異なり、明るく開放的な雰囲気です。旧市街はユネスコの世界遺産に登録されています。旧市街を散策するとサンゴ石できた建物のバルコニー部分は木造で、特別な雰囲気を醸し出しています。
一部の豪商の家は内部が公開され、今回はバアシェン・ハウスでチャイとデーツをご馳走になりました。ほかにもメッカに続く「メッカ門」、町最古のモスク「アッシャフィー・モスク」、そして昔ながらのスーク(バザール)など、見どころが凝縮された町です。

旧市街の建物は木製のバルコニーが特徴
ジェッダ最古のアッシャフィー・モスク
旧市街をそぞろ歩き
バザールの香料の店、「乳香」が売られていました
アッシャフィーモスクのミナレット:八角柱で最上部にリングがあるのが特徴です

ジェッダ最古のアッシャフィーモスクはマムルーク朝時代(1250~1517年)に建設されたもので、ミナレットは八角柱、そのてっぺんには三日月のマークではなく円形のシンボルマークが付いているのが特徴です。

洗練されたホテルと食事

ここ数年の間の大きく変化したことの一つに、ホテルと食事が挙げられます。ホテルはいずれも近代的で上質なホテルで、快適に過ごすことができました。ロビーも高級感があり、ヨーロッパの高級ホテルと比べても引けを取りません。
サウジアラビアで特徴的なのはレセプションには必ず3人の肖像があることです。中央は初代国王アブドゥル・アジス、右は現国王のサルマン国王、左側はサルマン国王の息子のムハンマド皇太子です。

高級感のある「モーベンピック・ジェッダ・シティ・スターホテル」のロビー
ホテルロビーに必ず掲げられる3人の肖像

食事もまた、ここ数年の間に大きく改善されたようです。ジェッダの「フィッシュ・マーケット・レストラン」では海の幸の盛り合わせをいただきました。ロブスターやカニ、イカ、ムール貝など港町ならではの食事を堪能しました。ホテルでの食事はビュッフェスタイルが多いのですが、その種類も多く、飽きることはありません。

フィッシュ・プレート(ロブスター・カニ・イカ・ムール貝など)
洗練されたデザートのケーキとフルーツ

今、変わりつつあるサウジアラビアを皆様の眼でぜひご覧ください。

※写真はすべて今回のツアーで添乗員中屋が撮影したものです。

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