【国内】帰着しました。添乗員レポート
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2021年09月30日
【帰着レポート】「カシオペア紀行」北の縄文とアイヌ文化の旅
2022年8月28日~9月2日 7日間 添乗員:東京支店 中屋雅之
<8/27発 添乗員:東京支店 中屋雅之>
この度、8月27日より【カシオペア紀行】 北の縄文とアイヌ文化の旅 7日間添乗員として同行させていただきました。このコースは極めて見どころが多く、毎日がハイライトの魅力満載のコースです。
特に、ツアーのテーマの一つとして挙げられるのが、この地域に点在する数多くの縄文遺跡であり、今年の7月、「北海道及び北東北の17の縄文遺跡群」がユネスコの世界遺産にお登録されました。これらの遺跡群は北海道6遺跡、青森県8遺跡、岩手県1遺跡、秋田県2遺跡の合計17遺跡から成りますが、その中で今回は青森県の三内丸山遺跡、北海道の大船遺跡など、代表的な縄文遺跡を訪問しました。更に、初日は幻の列車ともいわれる「カシオペア号」で上野駅を出発、翌朝青森の三内丸山遺跡を見学、津軽海峡フェリー(かつての青函連絡船)で函館に向かう、など交通機関も変化に富み、さらにアイヌ文化に触れ、最後には札幌のキタラコンサートホールでコンサートをお聞きいただくという、見どころを凝縮したツアーと言えます。
鉄道マニア垂涎の的・カシオペア
1997年7月に鮮烈なデビューを果たして以来、鉄道ファンの憧れであり続けた「カシオペア」。美しい外観、贅を尽くしたサービスなど人々の心をとらえてきました。しかし、2016年3月20日に惜しまれながら17年の定期運行の幕を閉じました。現在では主にチャーターによる特別運行のみが実施されています。今回、弊社がカシオペアの12輌編成すべてを貸切、このツアーが実現しました。
この度は現在の様々な情勢を鑑み、定員150名に対して半数以下に減員しての募集となり、4団体が乗車いたしました。添乗員は私中屋雅之のほか信濃貴宣、太田勇樹、志釜亜矢子。そして更に弊社社長の松本も乗車し、お客様と直接お話をする機会も得ることができました。
列車は上野駅を出発し、宇都宮駅、白河駅、盛岡駅、八戸駅などを経由しながら終着駅である青森駅を目指しました。その間、お客様はそれぞれの部屋でのんびりされたり、ラウンジカーで寛いだり、お食事をお召し上がりいただいたりと、思い思いにお過ごしいただきました。
なかなか体験することのできない特別な空間と時間でした。
青森では青森県立美術館と三内丸山遺跡を見学
朝、カシオペア号は青森駅に到着。それぞれグループごとに専用バスに乗り、早速観光に向かいました。私たちはまず、ベイブリッジを通り、青森港に停泊する津軽海峡フェリーを眺めながら青森県立美術館へ向かいました。この美術館の目玉はマルク・シャガールによるバレエ「アレコ」のための背景画です。バレエ「アレコ」はロシアの文豪アレクサンドル・プーシキンの詩「ジプシー」(1827年)を原作とする物語で、ロシアを代表する音楽家チャイコフスキーが編曲した曲がバレエ音楽として使われました。そして、その舞台のための背景画を描いたのがシャガールだったのです。
青森県は全4点から成る舞台背景画のうち、第一幕、第二幕、第四幕を購入、第三幕の背景画は、アメリカのフィラデルフィア美術館に収蔵されています。しかし現在は青森県立博物館がフィラデルフィア美術館から第三幕の背景画を借用し、現在は4点全てをこの博物館で見ることができます。 博物館に入ってすぐ、縦・横21メートル、高さ19メートル、四層吹き抜けの大空間があり、ここにこの4枚の絵画が掲げられています。その巨大さたるや、まさに圧巻です。今回、4点を一度に見ることができたことは本当に幸運でした。
三内丸山遺跡へ
青森県立美術館のすぐ隣に三内丸山遺跡があります。「三内丸山遺跡」は日本最大級の縄文遺跡であり、約5900年前〜4200年前までの縄文前期に栄えた集落の遺跡です。その規模は東京ドームおよそ9個分。西暦2000年には国はの特別史跡に登録、そして今年の7月、ユネスコの世界遺産に登録されました。
ここでは建物が550棟以上見つかっており、その一部が復元されていました。多くは竪穴式住居であり、屋根は茅葺、木皮葺、土葺の3種類がありました。建物の中もご覧いただくことができました。「北盛土」のには壊れた土器、石器が多く発見されました。また、墓もあり、酸性の土壌のために骨は残っていませんが装飾品などが出土しています。また、子供の墓は土器に遺体を入れて埋葬していたようです。
大型掘立柱建造物は6本の巨大な栗の木の柱が立ち、直径約1メートル、深さ2メートルに埋め込まれていました。柱の実物は後に博物館でご覧いただきました。復元するにあたって、日本には現在これだけ大きな栗の木はないため、ロシアから輸入して復元したとのこと。高さ約15m、四階建てに復元されていますが、実際には何階だったのかはわかっていないとのこと。先月まで修復のためにビニールのシートが掛けられて見られなかったのですが、今年7月にユネスコの世界遺産に登録されて以来、また、立派な姿を見られるようになりました。その横にある大型竪穴式建物は、その用途は諸説ありますが、集会などが開かれた場所と考えてられいます。
また、博物館では6本柱の建物の柱のオリジナルや、縄文ポシェットもご覧いただきました。
津軽海峡フェリーで函館へ
午後、青森港より津軽海峡フェリー(かつての青函連絡船)で函館へ向かいました。私たちは上野発の夜行列車で青森へ、更に青函連絡船で函館へ向かいます。これはまさに「津軽海峡冬景色」の世界です。フェリーの座席は「ヴューシート」です。
ヴューシートは船の最前方の席であり、最高の眺めをご覧いただきながらの船の旅をお楽しみいただきました。右舷には巨大な下北半島が、左舷にははるか彼方に「龍飛岬」を望むことができました。これも津軽海峡冬景色そのものです。やがて私たちは函館に到着。ここから北海道の旅が始まりました。
北海道の縄文遺跡
函館郊外にも2つの縄文遺跡があります。
まず、函館郊外南茅部地区にある「縄文文化交流センター」へ。ここには周辺で発見された様々な縄文土器や石器、土偶などが収められています。中でも北海道唯一の世界遺産である「中空土偶」や「足型付土板」はすばらしいものでした。
その他の世界遺産の遺跡群
ここからすぐ近くの「垣ノ島遺跡」、少し離れた「大船遺跡」、更に伊達市に位置する「北黄金貝塚」もすべて世界遺産の「北海道と北東北の縄文遺跡」を構成する17の遺跡の一つです。
アイヌ文化を訪ねて
このツアーのもう一つのテーマはアイヌ文化を訪ねることです。まず函館では「北方民族資料館」を訪ね、館長さんの解説のもと、アイヌ民族をはじめとする北方民族の歴史や文化、服装、装飾などをご覧いただきました。今回は残念ながらウポポイ(民族共生象徴空間)を訪問することはできませんでしたが、その代わりに登別のクマ牧場を訪問しました。クマ牧場と言えば多くの熊が飼育されていることで有名ですが、その奥に行くとアイヌの住居が再現されています。ここで、「チセ」と呼ばれる茅葺屋根のアイヌの住居を見学することができました。建物の中にはアイヌの人々が使っていた道具類も見学することができました。
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