【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2021年11月02日

【帰着レポート】富士屋ホテルと箱根美術探訪

2021年10月18日~10月20日 3日間 添乗員:東京支店 下平裕史

<10/18発 添乗員:東京支店 下平裕史>

 創業140年を機に、約2年間にわたる改修工事を終え、昨年7月にリニューアルオープンした富士屋ホテル。国の登録有形文化財に指定されている建物の雰囲気はそのままに、生まれ変わった富士屋ホテルにご案内をしてまいりました。今回のツアーでは富士屋ホテルでゆっくりお寛ぎいただくことはもちろんですが、もう一つ「美術館探訪」というテーマのもと一日一つの美術館をゆっくりご案内しました。

昭和初期のフロントを再現したロビー周り

富士屋ホテルとその歴史

 「箱根には何度も来て、何回も目の前は通ったことはあるけれど宿泊したことはなかった」という方も多い富士屋ホテル。いつか泊まってみたかったというお客様の念願が叶う旅でした。箱根のランドマークとして知られている富士屋ホテルですが、意外とその歴史は知られておりません。外国人を対象とした本格的なリゾートホテルとして1878年(明治11年)に誕生しました。1893年(明治26年)には外国人専用の宿泊施設になっていたこともあったのでホテル全体が洋風の意匠を基調にしながら、内外には随所に和風の意匠を加味した特異な建物になっておりました。特に目を引く建物が1936年(昭和11年)に作られた花御殿。日光金谷ホテルの創業者である金谷善一郎の次男であり、富士屋ホテルに婿入りして3代目の支配人となった山口(金谷)正造自らが設計した花御殿。幼少期は日光東照宮近くに住んでいて馴染みがあったからかどこか東照宮を思い起させるような建築でした。そして今回宿泊した場所は1960年(昭和35年)建築のフォレスト・ウィング。この改修によって最上階の6階には大浴場ができ、浴槽からは箱根外輪山の雄大な景色が眺められるようになりました(富士屋ホテルは客室内浴槽にも宮ノ下の源泉が引いてあります)。今回は特別にホテルのスタッフの方に館内のミュージアムの解説をしていただき、富士屋ホテルの歴史はもちろん、日本のクラシックホテルの歴史についても学ぶことができました。

西洋館は外国人専用ホテルとなっていた当時に建てられた白壁の建築
庭園の散策も楽しいです。
ホテルミュージアムもリニューアル。今回は特別にホテルスタッフより解説していただきました。
フォレスト・ウィング二階には宿泊者専用ラウンジも。
花御殿にはそれぞれの部屋に華の名前がついており、鍵にも同様の絵が描かれています。
富士屋ホテルと日光金谷ホテル。実はつながりのあるホテルです。

富士屋ホテルでの二回の夕食

 富士屋ホテルではレストランでの食事も楽しみの一つ。今回は二連泊でしたので初日はメインダイニングの「ザ・フジヤ」へ。二日目は旧御用邸の「菊華荘」での夕食をご用意しました。メインダイニング「ザ・フジヤ」は1930年(昭和5年)より90年以上にわたり富士屋ホテル伝統の味を引きつぐクラシックスタイルのフランス料理。牛フィレ肉のポワレや旬の味覚松茸を使った料理はもちろんですが、注目はコンソメスープ。味の決め手は、箱根山系から汲み上げた天然水を使用すること。同じレシピで作っても水が違うだけで同じ味にはならないそうです。ここでしか食べることができない特別な一品でした。今回は食べませんでしたが、富士屋ホテルのカレーは天然水から作ったコンソメスープから作っているそうです。じっくり約2時間、クラシカルな雰囲気の中のディナーをお楽しみいただきました。

天井には日本アルプスの高山植物が636種描かれています。
こだわりのコンソメスープ
旧御用邸・菊華荘
松茸の土瓶蒸し

箱根が誇る美術館の数々

 今回は、一日一つ、テーマの異なる三つの美術館にご案内しました。ポーラ美術館は日本絵画や西洋絵画が多数展示されています。印象派のコレクションとしては日本最大級でモネの絵画に関しては19点所有しています。そのうち今回は12点のモネの作品をご覧いただけました。二日目にご案内したのが岡田美術館。2013年にオープンした美術館なので訪れたことがない方も多くおりました。ここは東洋美術が展示されている美術館。実業家の岡田和生氏が収集した個人コレクションですが素晴らしいものばかり。野々村仁清や尾形乾山の陶磁器、伊藤若冲の花卉雄鶏図、渡辺崋山の虫魚帖など重要文化財が展示されており、2時間の時間をお取りしましたが、それでも足りないくらいで残って見学される方もいらっしゃいました。最終日三日目はラリック美術館へ。フランスの宝飾、ガラス工芸家であの舞台女優サラ・ベルナールもラリックの才能に魅せられた一人。アールヌーボー、アールデコの両時代を駆け抜けたラリックですが、一番の見どころはラリックが空間装飾を手掛けた「オリエント急行」の車体。ラリックはオリエント急行だけでなく、豪華客船ノルマンディー号の空間装飾も手がけましたが、オリエント急行の車体がラリック美術館に展示されており、今回は特別に車内でのティータイムのひと時をお楽しみいただきました。ティータイムが終わり降りてきたときのお客様の満足げな表情がすべてを物語っていました。

ポーラ美術館は現在モネの企画展が行われています。
睡蓮も展示されています
岡田美術館は大壁画「風神雷神」を見ながら足湯もございます。
オリエント急行の車内ではティータイムをお楽しみいただきました。

 生まれ変わった富士屋ホテル。「変わらない良さ」と「変わった良さ」の双方を堪能できました。来年もツアーの設定を予定しておりますので、ご興味のある方にはオススメの旅です。

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