【国内】帰着しました。添乗員レポート

【国内】帰着しました。添乗員レポート

2021年07月08日

【帰着レポート】新しい旅のかたち Azumi Setoda&yubuneの旅

2021年7月5日~7月7日 3日間 添乗員:東京支店 下平裕史

<7/5発・添乗員:東京支店 下平裕史>

 人気を博すスモールラグジュアリーシリーズの第一弾、「Azumi Setoda&yubuneの旅」から帰着しました。お客様の目的はやはり新たにできた話題のホテルに宿泊すること。今回は早めにチェックインをしてゆったりと滞在を楽しんでいただきました。また、平山郁夫美術館では平山郁夫さんの実弟かつ館長に特別に案内をしてもらうなど観光も特別感のあるものでした。

平山郁夫美術館では実弟が案内をしてくれ裏話まで聞くことができました。
有形文化財を有する耕三寺の奥には大理石で作られた丘があります。

アマン創業者エイドリアン・ゼッカ氏が挑戦する日本旅館Azumi Setoda&yubune

 今年3月にオープンした「Azumi Setoda」と「yubune」。アマンリゾートの創業者であるゼッカ氏が手掛けた初の旅館ということで話題を呼んでいます。これまで海外をはじめ国内でもアマン京都やアマネムの旅を紹介してまいりましたが、「アマンの精神を受け継ぐ日本旅館」として今回弊社で初めてご案内をしてまいりました。。

築140年を越える「旧堀内家」を改装してできたAzumi Setoda
夕暮れのyubuneは温かみのある雰囲気になります。

地元民にも開かれたyubune

 かつて旅籠とは、旅人が宿泊をするだけでなく、町の住民との交流の場でもあったとされています。yubuneはまさにかつての旅籠を体現した旅館です。生口島瀬戸田町の中心「しおまち商店街」の入り口に位置するyubuneはただ宿泊場所を提供するだけではなく、「銭湯」が併設されていて誰もが入れるような開けた旅館となっています。地元の町民の方も銭湯に入りにいらしていたのを私も見ていましたが、ご参加されたお客様からも、「銭湯の中で会話した方が地元の方で会話が弾んだ」と話してくれました。旅人と町の住人との交流はyubuneが目指した姿と言えましょう。そして、湯上りには冷えた飲み物が飲みたくなるもの。2階には「yuagariラウンジ」があり、宿泊者は無料で生ビールやソフトドリンクなどをお飲みいただけるのもうれしい特典です。。

タイルには瀬戸田の日常が描かれています
宿泊者は生ビール、ジュースなどもお飲みいただけるのもうれしいサービス

yubune。気になる絵とフロントの文字。

 一歩yubuneに足を踏み入れるとフロントとその向かいの壁にはどこか気になる絵と文字が飾ってありました。フロントにかけてある飾りには「日々新又新」という文字が書いてありました。話を聞くと読み方は「日あらたにして風またあらたなり」と読むそうです。これは禅の言葉「日々新又日新(ひびにあらたにしてまたひあらたなり)」をもとに作られた造語で旧堀内家がかつて北前船に乗せていたものだそうです。また、その反対側には船の絵が掛けてありました。この絵は、yubuneのロゴ。江戸時代にあったとされている移動式銭湯である「湯船」に人が入ってゆくシーンをイメージしているとのこと。船の下には三つの渦があり、これはAzumi setodaのロゴを入れているとのことでした。

かつて北前船に掲げていた貴重な額
yubuneのロゴ。船の下にはAzumi Setodaのロゴが見えます。

まるで豪商の邸宅に招かれているかのような心地よさ。Azumi Setoda

 かつてこの島で製塩業や海運業で栄えた築140年を超える「堀内家」を改装し造られたAzumi Setoda。木造の梁や柱などは残しつつも、モダンなテイストを取り入れた日本家屋として生まれ変わり旅館となりました。かつての面影を最も感じられる部分はエントランスやダイニングがある母屋の部分。木造二階建ての母屋を吹き抜けにし、太い柱が天井まで続き、梁もかつてのものがそのまま使われています。扉を開け、一歩中に足を踏み入れただけで、まるで別の時代の邸宅の中に入った気分になりました。スタッフの方々の対応も非常に暖かく、まるでかつての豪商の邸宅に招かれているかのような心地よい感覚になりました。母屋の二階にはラウンジとギャラリーがあり、かつての堀内家から譲り受けたものが展示されています。

ゼッカ氏の書斎をイメージした東屋。落ち着いた雰囲気です。
柱や梁など使えるものを極力残して生まれ変わりました。
2階のラウンジから。
中庭は神事でもあった蹴鞠の球技場から着想して作られました。

モダンなスタイルの客室は全部屋50㎡以上。

 Azumi Setodaの部屋は全部屋50㎡以上と広々とした作りになっています。木材が多く使われており、電球の色も明るすぎず落ち着いた色。機能的でありながらも、非常に温かみを感じるお部屋です。一歩お部屋に入るとほんのりヒノキの香りがしてきました。それもそのはず、広々とした浴槽はヒノキが使われていていました。今回は全員一階の庭が見える一番人気のお部屋でした。こちらのお部屋からは庭がご覧いただけますが、ベッドが低く、障子も半分から下はガラス窓になっています。これにもこだわりがあり、ベッドから横になったままでも庭を眺めることができるようにあえてこの高さにしたとのことです。

モダンで機能的な部屋はお客様にご好評でした
ヒノキで作られた浴室

生口島ならではの味付けと豪商ならではの食器をつかった夕食。

 最後の夕食はAzumi Setodaのメインダイニングにて召し上がりました。築140年を超える古民家でのお食事の特徴は次々に出される「お皿」と「味付け」でした。堀内家はかつてこのあたりの豪商でしたので、お客様を大勢招いて冠婚葬祭などがとり行われていたそうです。その際に必要になるのが多くのお皿。ホテル開業時にその当時使われていた「お皿」を譲り受け、現在お客様にお料理を出す際に使われています。まずは大皿で料理が運ばれ、小皿に取り分けてくれます。そのお皿の多くは九谷焼などこだわり深いものばかりでした。日本酒を頼めばおちょこもいくつか持ってきてくれて、好きなデザインのものを選ぶことができました。また、「味付け」も特徴的。生口島はかつての北前船の寄港地となっており、北は北海道、南は九州、そしてシルクロードなど外国からも様々な食料や香辛料などがこの生口島に入ってきました。かつて堀内家では、宴会などを行う際は、各地から伝わったハーブ類や、スパイスなどで地元の食材に味付けをしてお客様をもてなしていたそうです。当時のお食事を再現するかのように一つ一つの食事にもストーリーを感じることができ、あっという間に堀内家に招かれたような夕食の時間は過ぎていきました。

「広島みのり牛」
お皿も堀内家から譲り受けたものを使っています。
落ち着いた雰囲気のダイニング
ごま油の風味が食欲をそそりました。
美味しかったの一言。さすが柑橘の島だけあり、ブラッドオレンジのジュースは絶品です。

国の有形文化財を数多く有する耕三寺、国宝三重塔を有する向上寺、そして平山郁夫美術館(生口島出身)など数多くの魅力的な観光地に加え、「Azumi Setoda&yubune」の開業。どんどんかわりつつある生口島。これから5年、10年、20年・・・。どのように変わっていくのか楽しみな島でした。

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