【国内】帰着しました。添乗員レポート

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2021年04月20日

【帰着レポート】青き秘仏 蔵王権現特別開帳と奈良のまち歩き  

2021年4月9日(金)~4月13日(火)5日間 添乗員:東京支店 中屋雅之

<4/9発・添乗員:東京支店 中屋雅之> 
 
 この度、4月9日より「青き秘仏 蔵王権現特別開帳と奈良のまち歩き」に添乗員として同行させていただきました。この地域の多くはこれまでにも何度か訪問したことはありますが、今回のツアーでは観光の仕方などが一味違い、より印象的なツアーとなりました。

圧倒的な迫力 秘仏・蔵王権現

 このツアーのタイトルともなっている「青き秘仏・蔵王権現」は吉野山の金峯山寺(きんぷせんじ)の本堂である「蔵王堂」にあります。この地域は2004年にユネスコの世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部でもあります。ご本尊である金剛蔵王大権現は、約1300年前に修験道の御開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)によって感得された権現仏です。役行者の祈りに応えて現れられた釈迦如来・観音菩薩・弥勒菩薩の三仏が忿怒の形相で描かれています。その顔は恐ろしい形相ではありながら、青い色によって、慈悲と寛容に満ち溢れた姿を示していると言われています。  
  
 私も初めて拝見しましたが、これまでに各地で見学した如来像、菩薩像などとは全く異なり、圧倒的な迫力で私たちに迫ってきました。本当に感動的な対面であり、私たちも心を込めて祈りを捧げました。今回の御開帳は3月27日〜5月5日までの短い間だけですので、この御開帳が見られたことは本当に幸せでした。

金峯山寺蔵王堂(国宝)の秘仏本尊金剛蔵王権現(重文)。今春は3月27日~5月5日に特別にご開帳されます。

ジャンボタクシーで巡る「高畑エリア」

 また、4日目のジャンボ・タクシーに分乗しての東大寺及び「高畑エリア」の観光も特筆すべきものでした。今、東大寺では原則として近くに大型バスを停めることができず、バス・ターミナルでバスを降りて相当な距離を歩かなければならないのですが、今回はジャンボ・タクシー(9名乗り)を利用、4台に分かれての観光でした。東大寺でも特に火の粉を散らす「お水取り」で有名な二月堂を見学しましたが、通常ここまでは車で行くことはできません。しかし、このジャンボ・タクシーは特別許可を得ているため、二月堂の目のすぐ前まで行くことができました。しかも、それぞれのドライバーさんがガイドでもあり、車ごと(1台5名)のグループに分かれて、少人数での観光ですので密になることもありません。二月堂のご本尊は絶対秘仏なので見学はできませんが、斜面に突き出した舞台からの風景は「奈良一番の景色」とも言われています。二月堂見学の後、また、ジャンボ・タクシーで大仏殿へ。ここも、全く歩くことなく移動できました。

※お水取りが行われる二月堂

 尚、この二月堂でガイドさんから面白い話がありましたのでご紹介します。皆様は「葉書」をご存じでしょう。文字通り「葉に書く」と書きますが、もともとこれは木の葉っぱに文字を書いて記録したことに始まります。二月堂のそばには多羅葉(たらよう)という木があり、この木の葉は固く、文字を書くと時間がたっても消えません。そこから葉書が始まったとのことです。 

※多羅葉の木

※木には「多羅葉」と書いた札が付けられていました。

※ガイドさんが多羅葉の葉に文字を書いて見せてくれました。

 その後は、同じジャンボ・タクシーで「高畑エリア」の観光です。この地域は道幅が狭い所が多く、大型バスでは訪れることのできない場所も多くあります。今回も、聖武天皇の病気の治癒を願って光明皇后が創建したと言われる「新薬師寺」や小説の神様とも呼ばれる志賀直哉の旧居なども見学しました。これらは通常の観光では訪問しづらい場所です。

特別見学で訪れた興福寺

 また、このツアーではもう一つ、「興福寺の国宝館特別見学」も感動的でした。通常は観光客で溢れる国宝館ですが、今回は国宝館のオープン前に貸切観光でご覧いただきました。この国宝館に収められた「阿修羅像」は興福寺のシンボルでもあり、3つと顔と3対の腕を持っています。全国で展覧会が行われた際には何十万人もの人々が訪れたとのことです。この像は「阿修羅像」と呼ぶのにはあまりにも優しい顔つきをしているため、「美少年」と呼ばれています。その美しい姿をじっくりと間近で見ることができたのは貸し切り観光ならではです。他にも、この国宝館には飛鳥時代の白鳳文化の最高傑作とも言われる仏頭があります。これはもともと西暦飛鳥685年に造られたもので、山田寺の本尊、薬師三尊像の中尊の頭部でしたが、1186年、興福寺東金堂に移されました。その後、火災で胴体が焼失、頭部だけが残ったのです。白鳳彫刻の特色を備えた、青年のような優しい表情の仏頭です。  
 
 ほかにもこの国宝館には国宝級の仏像や彫刻が数多くあります。しかも、今回、ここを案内してくださった僧侶のかたは、何とドイツ人の僧侶でした。ドイツにいた時から日本のぶんかに魅せられ、日本語を勉強し始めたとのこと。その流暢な日本語は日本人よりも正確なほどでした。


 奈良は見どころがきわめて多いため、何度も足を運ばれる方も多いでしょう。しかし、同じ場所を見学するにしても、見学の仕方によって印象が大きく変わるものだということを今回、実感しました。

※興福寺の東金堂と五重塔

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