【国内】帰着しました。添乗員レポート
【国内】帰着しました。添乗員レポート
2021年04月16日
【帰着レポート】街道をゆく 東海道五十三次の旅 6日間
2021年4月5日(月)~10(土) 6日間 添乗員:東京支店 植松祐太
<4/5発・添乗員:東京支店 植松祐太>
江戸と京を結ぶ、東海道のハイライトを繋ぐ壮大な旅に添乗してまいりました。江戸時代の人々は、片道2週間くらいで歩いたそうです。
※2020年12月に初登場したツアーですので、当時の帰着報告もあわせてご覧ください。
お江戸日本橋から京の三条大橋 東海道五十三次の旅
見所は尽きませんので、前回のレポート(長谷野添乗員)に重複しない要素をご紹介します。
舞阪宿~新居宿では、「今切(いまぎれ)の渡し」を再現しました
あまり知られていませんが、東海道は2ヶ所で水上を渡っていました。実際にどうなっていたのかは、行ってみないと想像出来ません。
1区間目は静岡県西部の舞阪宿・新居宿を結ぶ「今切の渡し」で、広大な浜名湖を横切るルートです。江戸から数えて30番目の舞阪宿には、東海道で唯一の脇本陣が復元されています。渡船場は階級によって区別され、現在残っているのは諸侯などが利用していた北雁木(きたがんげ)のみです。中(本)雁木は武家用、南雁木は庶民や荷物の積みおろしに使われました。
今回は特別手配で弁天島のボート2艘を貸切り、太平洋への出口に架かる浜名大橋などを眺めながら汽水湖内を西へ進みました。高さ18メートルの赤鳥居は、青空に映える印象的なシンボルです。現代ではシラスを求めた大型漁船が行き交っており、この日は大漁だったそうで複数回出航していました。海苔養殖も行われ、途中からは多くの舟が停泊する穏やかな水路へ入りました。かつて手漕ぎで約2時間かかっていた4キロ以上を、25分ほどで再現できたため好評でした。雨・風・波などで条件が整わない場合はバスで移動することになるため、今回はラッキーだったといえます。
下船した新居宿側では、箱根と並んで重要だった関所や旅籠の紀伊国屋資料館を観光しました。紀伊国屋で聞き逃さないでほしいのは、オルゴールのような水琴窟(すいきんくつ)の素晴らしい音色です。
あと引製菓の「あと引煎餅」はガイドさんたちのお勧めで、確かに食べたら止まらなくなる素朴で懐かしい味でした。
ちなみに2区間目は、愛知県と三重県を結ぶ「七里の渡し」です。「1里」が4キロ弱なので28キロに迫る長距離だったことになり、さすがにバスで走らざるをえませんでした。このエリアには木曽川・長良川・揖斐川をはじめ、たくさんの河川が流入しています。今なお水害にたびたび悩まされるくらいなので、江戸時代にはいっそう苦労していたと考えられます。埋立地が増えている影響もあり、発着地はどちらも川の途中になっています。
今回は桑名宿側の跡地に立ち寄ると由緒ある鳥居がそびえており、式年遷宮によって役目を終えた伊勢神宮の大きな柱が使われているそうです。東海道を少し歩いてから、老舗「魚重楼(うおじゅうろう)」にて皆様大満足のハマグリ会席でした。
さらに充実した東海道グルメ
初登場だった際も、食事に関して評価の高かったツアーです。今回はさらなる改善を進め、期待に応えられたと思います。
★天丼★小田原の「だるま料理店」
明治26(1893)年に開いたのが網元だった達磨(たつま)仁三郎で、だるま大師の縁起にちなみ屋号として登録しました。創業以来の名物が天丼で、胡麻油を使っているのが特徴です。身になっている相模湾の魚介類はふわっと柔らか、衣はカリッと香り高く揚がっていました。天つゆも門外不出で、継ぎ足し続け味が守られてきました。
創建時の主屋は大正12(1923)年の関東大震災で倒壊してしまったものの、2代目が贅を尽くして再建した素晴らしい建物です。
★とろろ汁★丸子(まりこ)の「丁子屋(ちょうじや)」
驚くべきことに、創業は江戸より古い戦国時代の1596年です。歌川広重が浮世絵『東海道五十三次』にて丸子(鞠子)宿のテーマとし、松尾芭蕉は『梅わかな 丸子の宿の とろろ汁』と詠みました。「とろろ」といっても侮るなかれ、自然薯を使用しているため非常に贅沢な一品です。珍しい「むかご」など、サイドメニューも充実していました。
★てこね寿司★新居の「辻の房」
老舗というほどではありませんが、カツオのてこね寿司が好評でした。ちらし寿司の一種で、赤身魚を醤油系のタレに漬け込みます。
店内に貼られた「春夏冬 二升五合」は、「商い 益々繁盛」を表していました。
毎回試行錯誤を重ねていますので、前回や次回と訪問地が異なる可能性もございます。予め、ご了承いただけると幸いです。
ご満足してくださったお客様が多く、中山道や奥州街道などのシリーズツアーも連続でお申込みいただきました。
私ごとですが、先祖は13番目の宿場「原」を運営していました。幼少期から目の前に伸びていた東海道がどのような全貌なのか、これまで以上に深く理解できました。
20年以上前に幾度となく訪れた三嶋大社も、説明を聞きながら巡ると新たな知識を得られました。
いつか時間がある時、日本橋から三条大橋まで歩いてみたいものです。
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